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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
159/321

156.沙友里グループのディスカッション


第156話



「ふふふっ!ついに私の実力を玲奈ちゃんに示せる時が来た!」


「えぇ、本領発揮した私達はもう、止められないのです‼」


「二人とも...何言ってるのか、よく分からないんだけど...」



なぜか、波長が合う真里愛と滓閔に困惑する沙友里を尻目に沙友里グループの話し合いは進行していた。


「それで、テーマは...【大切な人に自分の秘密は打ち明けるか否や】で良いかな?」


「私は大!大!大!大!大賛成です‼」


「私もそれでいいと思うな~‼」


こちらのグループもディスカッションのテーマはあっさり決定した。3()()()()それぞれ、周りには隠している秘密があったのが一番の理由だろう。


「ちなみに私は打ち明ける派かな~‼」


「さすが、富小路先輩!やっぱり、正直に打ち明けるとシャッキリ、スッキリしますよね⁉」


「分かるよ~‼その気持ち。」


以前、玲奈に本音をぶちまけた事で仲を深めた真里愛の言葉に自身の別人格の事を相談した事をきっかけに玲奈と親しくなった滓閔が賛同する。


「二人はそうなんだ...私は隠し通す派でしょうか?」


「えぇっ~⁉何でですか?秘密を打ち明ける事で絆は深まるものなんですよ~?」


前に陽菜から自身の本当の出自を伝えられた事で彼女と更に友情を深めた滓閔から見れば沙友里の発言を疑問に思うのも無理はないだろう。


「はぁ、...誰にでも他人には言いたくない秘密の1つや2つあるのよ。もし、その秘密が大切な相手との仲を崩壊させかねないものだとしたら?貴女は同じ事が言えるのかな?」


「それは...言えないかもです...」


「でしょ?だから、私の意見も一理あると思いませんか?」


「ううっ、中園先輩...滓閔の完全なる完敗のようです...無条件降参いたします。」


「それを言うなら、無条件降伏です。というか、これはそもそも勝負じゃないからね⁉」



そんな滓閔と沙友里の会話を隣の方で聞いていた真里愛はふと思った。


(もしかして、沙友里には私や雛恵にすら打ち明けてない秘密があるのかも?)


沙友里と真里愛...そして、最近は疎遠になってしまったが、岡崎雛恵の3人は学園に入学する前からの幼馴染で他のメンバーよりも長い付き合いだ。


もしも、そんな自分にも打ち明けてない秘密が沙友里にあるとしたら...


「どうしたのですか?真里愛ちゃん?」


「えっ⁉ううん!何でもないよ!それよりも早く発表の練習でもしようよ!絶対優勝しようね!」


咄嗟に動揺を誤魔化した真里愛だったが、葛藤と不安はどうしても頭から離れてくれない。


「優勝...そうですね。さぁ、練習...始めましょうか。真里愛ちゃん、滓閔ちゃん?」


「合点承知の助で~す!優勝トロフィーは頂きなので~す!」


「いやいや、そもそも優勝トロフィーなんてでるの⁉」


「.........」


(あれっ?秘密といえば、私は沙友里に絶対に聞かなければいけない事があったような...えっと、なんだっけ?なぜか、思い出せないよ...絶対に忘れちゃいけなかった気がするのに‼なんでなの⁉)



沙友里が皆に隠しているであろう秘密...その事で頭がいっぱいでこの日の真里愛は発表会の練習に集中できず、沙友里から何度も注意を受ける羽目になり、滓閔からも心配の言葉をかけられたのだった...




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