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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
157/320

154.奏グループのディスカッション

今話から数話程、グループディスカッションにおける各グループの視点の話を描いていきます。


第154話



「それで、肝心のお題はどうします?」


「あら、それを決めるのが貴女の役目じゃないかしら?奏。」


「まさかの人任せ⁉烏丸様も協力して下さいよ‼今回ばかりは同じグループなんですから!」



奏と奈乃波と萌留のグループは序盤からまとまりに欠けているようだった。そもそも、お題すら決まっていない始末なのだから...


「はぁ...冗談よ。あっ‼テーマなんだけどさぁ、【どうすれば、私のような優しいお姉様になれるのか?】なんてどうかしら?」


「ふざけてます⁉そんなの誰が知りたがるんですか?」


「あら~?私は意外と同級生からの人気度は高いのよ?だから、大真面目のつもりで言ったのだけど。」


「それだったら‼【仲が悪い親や兄弟、姉妹との仲を改善させる方法】とかの方がいいと思います!」


「むしろ、貴女の昔の家庭環境の事の方こそ誰が知りたがるのかしら?」


奈乃波が考えたテーマは自分本意のものであり、奏が考えたテーマも面白みに欠ける事からか、お互いに文句を言い続け、ギャーギャーと醜い言い争いを続けていた。


「.........」


「萌留?さっきから黙ってるけど、貴女は何がいいと思うの?」


「確かに!萌留の意見も聞きたいわね!」


しまいにはなぜか、決定権がずっと黙っていた一番年下の少女に委ねられる始末だった。


「お姉ちゃん達、そんなに私の意見が聞きたいの~?」


「えぇ‼聞きたいわね!もちろん、私の出したテーマに賛成よね⁉」


「いやいや...烏丸様なんかのより、私の出したテーマの方がいいわよね⁉」


奏も奈乃波も自分の考えたテーマでディスカッションを進めるべく、萌留を味方に引き入れようと必死だった。


「仕方ないな~‼私はねぇ...」


『『うんうん!』』


お互いに期待に満ちた顔で萌留を見つめる二人だったが、続いて出てきた言葉に表情を凍りつかせる事になる...


「【うるさい()()()()()()()()()を黙らせる方法】かな~?な~んて...」



ビクッ‼



なぜだか、奏と奈乃波の体がブルブルと震えた。まるでおばけ屋敷に入った時みたいな感覚だ。



「あっ...そのっ‼...なんか、ごめんなさい...」


「わっ...私達がうるさくしすぎてご立腹だったんですね...すみません...」


次の瞬間、その場には候爵家と伯爵家のご令嬢が、年上の地下家の少女に必死になって平謝りするという普段は到底見られないであろう、シュールな光景が広がっていた。


「なんてね!冗談だよ~‼普通に【なぞなぞが上手くなる方法】とかが良いと思うの!」


「いや、普通なの?なぞなぞって...」


「私なんか、この年で幼稚すぎやしないかしら?」


「それでいいよね~?それともお姉ちゃん達はまだ言い争いを続けるのかな~?」


『『はっ...はい‼』』


少しばかり文句を言っていた奏と奈乃波だったが、それでもお互いが出したテーマよりかはマシだったので、結局は萌留の意見が採用された。


そこに、かわいい見た目であんな腹黒い事を言う萌留へのちょっとした恐怖心もあったからに違いない...





「お姉ちゃん達にさっそく、なぞなぞだよ?嘘をつかない電化製品ってな~んだ?」


「はぁっ?何よそれ?」


「電化製品ってそもそも喋らないし...そんなのないわよ⁉」



ちなみにこの後、奏と奈乃波がなぞなぞに対するあまりのレベルの低さが露呈したのは、また別の話。




おまけ話⑪...萌留のなぞなぞの答えは、掃除機。


掃除機=(そうじき)=(しょうじき)っていうダジャレ。

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