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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
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152.困った時はクジ引きで!(強引)


第152話



蛇茨ちゃんの事はちょっと心配だけど、今はグループディスカッションのグループ決めが先決...なのだが、


「玲奈ちゃん‼改めて私と組みましょう!私以外にあり得ませんよね⁉」


「ふざけないで!清芽は玲奈様と同じクラスなんだから、今回ばかりは私に譲りなさい‼」


「はぁ...それを言ったら...私なんて、玲奈ちゃんとは別学年で最近は関わる機会そのものが少ないのよ‼清芽も奏も上級生を敬いなさい!」


「あの~?3人とも?皆さんが怯えてますよ~...」



三聖室に来てからというもの、清芽ちゃんと奏ちゃんと奈乃波さんの言い争いがずっと続いていた。その様子に周りの生徒達も厄介事には巻き込まれまいと誰も止めに入る事はなく、見て見ぬ振りを貫く始末だ。


3人はどうしても私と二人っきりのグループを組みたいと、一向に譲る気配がない。


「はぁ~、情けない先輩達ですね...」


「あっ‼莱們ちゃん‼」


良かった...3人の言い争いに呆れている感じ、莱們ちゃんはまともみたいだ。


「というわけで、玲奈お姉様‼ここは間をとって私と二人っきりで組みましょう!」


「えぇ...莱們ちゃんもそっち側なのですか⁉」



...そうでもなかったみたいです...



「玲奈お姉ちゃん~‼莱們ちゃん~‼私達、3人で組もうよ~‼...あっ‼耀心くんと萌留ちゃんと滓閔ちゃんと美冬ちゃんも誘おうよ~‼」


「陽菜...残念ながら、グループは最大で5人までですよ...」


「えぇ~‼」


陽菜は他のメンバー達とは違って、私と二人っきりで組む事にそこまで固執しているわけではなさそうだ。とはいえ、陽菜が言うように陽菜自身や私と仲が良い1年生の子達、全員と組むのは人数的に不可能だ。


「うぅっ...それだと誰かが余っちゃうね...お友達、皆と組みたかったのにな~...」


「陽菜...落ち込まないで...」


陽菜にはかわいそうだけと、学園側が人数を決めちゃったからね...今になって変更してもらうのは難しい。強いて言うなら、三聖徳会の権力を使えば変更も不可能ではないが、ここ数年は滅多に使われることのないその方法を私や陽菜の個人的な理由で使うのは周りから見ると良くない印象しか与えないよね...


「あのっ!玲奈さん!...あと、先輩方も聞いてください‼私にいい考えがあります。」


「憩美ちゃん、いい考えとは何ですか?」


どうやら、憩美ちゃんはこの状況を解決する方法を思い付いたらしい。彼女のこの発言は私としても早く解決したいと思っていたのでとても好都合だった。


「困った時は公平にって言うじゃないですか⁉」


「言いますかね?」


「えっと...とにかく!ここはクジ引きをして運任せでグループを決めちゃいましょうよ!」


クジ引きねぇ...悪くはないが、結果が悪かったメンバーが難癖をつけてくるのは明らかだもん...だから、皆がこの案に乗るわけが...


「憩美、いい事言うじゃない‼私はそれでいいわ!」


「私も賛成です!...運に見放された皆さんの悔しい顔が見れますので...」


「なら、お姉さんもそれで妥協しようかしら。」


「クジ引き楽しそう!...憩美が外れてくれればもっと楽しい!」


「玲奈お姉様‼皆さんに私の強運を見せつけてあげます!」



乗るんか~い!!!!!










・・・・・


次の日、



そんなわけで蛇茨ちゃん以外のグループメンバー全員を空き教室に集めてクジ引きをする事になった...なったのだけど‼


「ちょっと‼滓閔⁉このあみだクジさぁ...全員が玲奈様に当たるようになってるじゃない!」


「えぇっ~⁉皆さんで玲奈様を分け合えば、世界はハッピーエンドを迎えますよ~?」


「それは同感だけど...じゃなくて!それじゃ‼クジ引きの意味がないわよ!」


「大誤算です~‼」


陽菜から頼まれてクジ引き作りの担当になった滓閔が作ったあみだクジには重大な欠点が発覚した。


「まぁまぁ...みんなで新しくクジを作りましょう。」


「有明先輩を責めないであげてください...」


「そうね...」


「うん‼.........はぁ、滓閔ちゃんったら...私が玲奈お姉ちゃんと当たるように細工しといてといったのに...何でこうなるかな?」


前までのグループメンバーに混じって、今回から呼ばれる事になった美冬ちゃんと眞美ちゃんの言葉をきっかけにグループの皆は気を取り直して新たなクジ引きを作り始めた。あと、陽菜が何やらブツブツと呟いていたが、一体なんだったんだろう?






「では、皆さん...さっそく、クジ引きを始めましょう。」



今度作ったクジは滓閔が持ってきたようなあみだクジタイプではない、普通のクジ引きだ。


皆との話し合いの末、この場にはいない蛇茨ちゃんを除いた15人で3人ずつ、5つのグループを作る事になった。


「絶対当てるわよー‼」


「玲奈ちゃん‼玲奈ちゃん‼」


「玲奈お姉ちゃんと一緒になれますように!」


「お願い!」



皆は言葉は違うが願いは一緒だった...






その結果、



①グループ


...大炊御門奏、烏丸奈乃波、清水萌留。



②グループ


...菊亭清芽、岩倉陽菜、兼藤姫由良。



③グループ


...中園沙友里、有明滓閔、富小路真里愛。



④グループ


...三条莱們、河合優里、島津憩美。



⑤グループ


...岩倉玲奈、高松美冬、宮之楯眞美。



無事に?5つのグループが結成された。




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