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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
幼少期編
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13.波乱のパーティーを終えて


第13話



(はぁ...今日は疲れちゃったな...)


あの後、パーティー会場に戻った私はなぜだか清芽ちゃんと奏ちゃんから激しい質問攻めにあってしまった。その中で兼光に自分の婚約者に打診された事を伝えると二人はなぜだかガッカリしていたようだが、続けて私がそれを断ったと言うとさっきの態度が嘘だったかのように大喜びしていた。


もしかして、私が兼光と婚約してしまうと清芽ちゃんと奏ちゃんにも何かしらの不都合だったり、不利益だったりがあったのかな?分からないな...


「玲奈お嬢様、岩倉家の屋敷に到着いたしましたよ。」


「ふぅ...やっと着きましたか。」


そんな事を考えている内にようやく屋敷に着いた。私は疲れ果てていたのもあって、この後は夕食と入浴を済ませるとさっさと就寝したのだった。




・・・・・


そして、時は経ち...今は3月の終わり頃だ。



社交界デビューを終えたもつかの間、私にはもう一つのメインともいえるイベントが待ち受けている。


(来月にはついに学園に入学か...長い戦いになるかもね。)



私は来月から乙女ゲームの舞台となった、明成学園めいせいがくえんの初等部に入学する。この学園は貴族から一般人まで幅広い層から多くの者が通う小中高一貫の名門学園だ。初等部から入学する者もいれば、中等部や高等部から入学する者もいる。私は少し緊張していた。ゲームでは初等部に入学した貴族達ははやくも同級生の一般学生を見下すような行為や嫌がらせを行ったため、貴族と一般学生の仲は初等部から険悪だった。中等部や高等部に入り、人数が増えてもそれは全く変わらなかった。特にミラピュアの玲奈お嬢様様は一般学生に対する差別が酷かったため、後に一般学生達は反岩倉玲奈で結束しヒロインを全面的に助太刀するようになるのだ。つまり、玲奈お嬢様の破滅の後押しをすることになるからだ。


(まぁ、今の私はそんな事しないから大丈夫でしょ。)


幸いにもヒロインが学園に入学するのは初等部ではない。だからその前に貴族と一般学生の仲を取り持つ事ができればゲームのように一般学生達が反岩倉玲奈で結束する事もなくなるだろう。


そしてもう一つ...


(玲奈お嬢様には他にも取り巻きがいたからね~。その子達との仲も深めないと...)


現状、まだ出会えていないがゲームの玲奈お嬢様には清芽ちゃんと奏ちゃんの他にも取り巻きがいる。その子達とも仲良くなれるだろうか?


「玲奈様、大炊御門様がお見えになりました。」


「あっ!部屋に案内して下さい‼」


学園の事で気がいっぱいですっかり忘れていた。今日は奏ちゃんが家に遊びにくる日だった。


「いらっしゃい!奏ちゃん!」


「れっ...玲奈様‼お招き頂きありがとうございます!」


「そんなに畏まらなくてもいいと何回言えば分かるのですか?私達の仲なんですよ。」


「エヘヘ...ありがとうございます!」


パーティーで仲良くなって以来、清芽ちゃんと奏ちゃんと時々遊ぶようになった。今回のように私の家に呼ぶ場合もあれば、逆に清芽ちゃんや奏ちゃんの家にお邪魔させてもらう場合もある。最初の頃は二人とも私に遠慮してるような態度が目立っていたが、交流を重ねるにつれて普通の友達レベルに近い仲に進展した。ちなみに二人のご両親ともあった事もあるがその話は長くなるのでまた後日...


「さて、今日は何して遊びますか?」


「今日は清芽ちゃんがいないので二人でテレビゲームでもしますか。」


「やったー‼私、清芽には負けてばかりなのですが玲奈様相手なら負ける気がしませんからね‼」


「言うようになりましたね~。ボコボコにしてやるんですから~。」


「こっちこそです‼」


私は奏ちゃんとイジり合いながらも、楽しい一時を過ごしたのだった。




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