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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
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135.久しぶりの学園にて


第135話



夏休みが終わって最初の登校日となった今日、久しぶりに会えたグループの皆からいつも以上に強いスキンシップをくらっちゃった...


まず、清芽ちゃんと奏ちゃんはお互い我先にと私に抱き着き、それを見て嫉妬したらしい真里愛ちゃんと沙友里ちゃんがそれに続く。その様子を姫由良ちゃんは天使のような笑顔で微笑みながら見守っていた。


蛇茨ちゃんは一見は通常運転のツンデレに見えたんだけど、どさくさに紛れて私の左手をぎゅっと握ってるし、優里ちゃんに至っては他の皆に対する遠慮がだいぶなくなってきたのか、愛情表現としてハグまでしてきちゃったし‼


これには他の皆も驚いてたっけ...私も思わずドキッとしちゃったぐらいだもん!


(私達は上手くやれてるのかな?)


ただ、いくつか気になっている事もある。まずは清芽ちゃんと奏ちゃんの関係性だ。夏休み以前から違和感を覚えていたが、特にここ最近、二人の仲がどんどん悪化しているような気がするのだ。今日だって真っ先に私に話しかけた清芽ちゃんを見た奏ちゃんの顔は忘れられない。


もちろん、二人とも私のいる前ではある程度、取り償っていたけれど...


続いて姫由良ちゃんと蛇茨ちゃんだけど、姫由良ちゃんと蛇茨ちゃんは前ほど二人で一緒にいる時間は減っている。これは別に二人が喧嘩したとかじゃなくて、お互いに他のメンバーと絡む機会が増えただけらしい。


『ねぇ?玲奈ちゃん。もし、私達の中に裏切り者がいたとしたらどうする?』


『えっ⁉そっ...それはどういう意味ですか?』


『もしもの話だよ~‼実際にあるわけないじゃん‼』


ふと、このまえのお泊まり会にて姫由良ちゃんが言っていた事を思い出した。この時は姫由良ちゃんに嫌われてるかもというショックのあまり、冷静な判断が出来ず、適当に聞き流していたけどよく考えたら姫由良ちゃんは何かを察していたのかも?なんて思ってしまう。


そして、優里ちゃんは何かを迷ってる?みたいな感じがする。確か、私のお見舞いに来てくれた次の日からだ。フィクサーも不吉な予感がすると言っていたし、良くも悪くも優里ちゃんに何かしらの出来事があったのは間違いないだろう。


(まさか...誰かが優里ちゃんに陽菜の正体を教えたとか?それでその事を私に問い詰めようか迷っている?)


でも、それだと優里ちゃんのあの過剰なスキンシップの説明ができない。私は確信している、優里ちゃんのあのスキンシップは明らかに善意のものだったと。とても友情か、仇かで迷っている人間にするものではないだろう。


残った二人、真里愛ちゃんと沙友里ちゃんは今のところ私に影響を及ぼしそうな変化は見られない。強いて言えば、真里愛ちゃんが前より多少無理をしすぎるところと沙友里ちゃんがゲームより妙に勘が良いぐらいだろう。



前には、



『玲奈ちゃん、陽菜さんって本当に玲奈ちゃんの妹ですか?』


『えっ⁉そうに決まってるじゃないですか‼おかしな事言わないで下さい!』


『すみません...でも、陽菜さんって玲奈ちゃんと幼い頃から過ごしてきた者同士には見えなくて...それよりかは1、2年前に知り合って、()()()()()()()()()()()()()()()()()()子って雰囲気が...』


『気のせいです!それ以上の発言は私の妹への侮辱と見なしますよ‼いくら沙友里ちゃんでも許しませんから!」


『ひっ‼ごめんなさい!』



なんて事もあったよね...あの時は正直、ヒャっとしたよ。一瞬だけどまさか、沙友里ちゃんも転生者じゃないか?とまで思っちゃったし...



「では、玲奈ちゃん!また明日お会いしましょう!」


「えぇ、清芽ちゃん。こちらこそ‼」


「玲奈様!また明日‼」


「奏ちゃん、お疲れ様でした。」



そんな複雑な思いを抱えながら、私の新学期初日は終わりを告げたのだった。




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