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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
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123.楽しい楽しい?バーベキュー


第123話



「お肉がだいぶ焼けてきたね~‼」


「そうですね。あっ...そういえば陽菜は何でバーベキューをやりたいと思ったんですか?」


バーベキューを始めてしばらく経過した頃、私はふと疑問に思っていた事を陽菜に聞いてみた。


「それは...」


「きっと陽菜ちゃんは私が羨ましかったんだよ!」


答えたのは陽菜じゃなくて萌留ちゃんだった。羨ましいということは萌留ちゃんは以前にも家族とバーベキューをやった事があるんだな...なんて思っていると、


「あー‼陽菜に萌留に滓閔⁉あんた達私を除け者にして何やってるのよ⁉」


「莱們ちゃん⁉」


この場にはいない筈の莱們ちゃん、そして...


「えっ⁉玲奈さん?」


「憩美ちゃんまで‼」


なぜか憩美ちゃんの姿があった。この二人はバーベキューの件は知らないはずなのにどうしてここにいるんだろう?


「二人はどうしてここに来たんですか?」


「えっと...今日、憩美と遊ぶ約束をしてて...」


「三条様がせっかくだから清水先輩も誘いたいと言い出されたので...」


なるほど...わざわざ萌留ちゃんを誘いに来る辺り、莱們ちゃんは友達想いだね~。


「貴女が莱們ちゃんがいっていた憩美ちゃんって子?私は清水萌留だよ!よろしくね~‼」


「はえ~?私とも初めましてでしたっけ?有明滓閔です。よろしくお願いします。」


「清水先輩、有明先輩よろしくお願いいたします。」


憩美ちゃんはもちろん、萌留ちゃんも滓閔も初めてできた後輩が気に入ったのか、すぐに打ち解けたようだ。


ただ、


「何で貴女がここにいるわけ...」


「えっと、三条様の付き添いで...」


陽菜の表情がめっちゃ怖い...春休みにあった時から薄々感づいていたが、陽菜は憩美ちゃんの事が嫌い...100歩譲って気に入らないようだった。その証拠に先程までの無邪気な笑顔は当に消え失せている。


「あら?貴女達来てたの?せっかくだから食べていってもいいわよ。」


「烏丸先輩、いいんですか⁉」


「ちょっと⁉烏丸先輩⁉」


肉を焼き終え、いつの間にか戻ってきた奈乃波さんがそう言うと莱們ちゃんと憩美ちゃんは嬉しそうな様子をみせ、反対に陽菜は奈乃波さんに抗議している。


「具材が思ったより多くて5人で食べきれるか心配だったのよ。ほら、貴女達もいいでしょ?」


そういえば、買い出しの際に私はこの世界では初めてのバーベキューということで浮き浮きしていた。結果、予想以上に具材を買いすぎたみたいだ。我ながら不覚である。


「莱們ちゃんも憩美ちゃんも食べよ~‼」


「私もそれがいいかな~と。食べ物を粗末にすると食の神様に祟られそうなので...」


萌留ちゃんと滓閔までもが賛成すると自分以外がみんな賛成派だと悟った陽菜はため息をついて、


「分かったよ、その代わり憩美は食べ過ぎないこと‼......あと、玲奈お姉ちゃんとあんまりイチャイチャしないこと。」


「はっ、はい...」


(ちぇっ...)


渋々といった様子を見せながらも同意してくれた。最後の方は憩美ちゃんの耳下で小声で囁いたのでよく聞き取れなかったが、大したことじゃなさそうだ。


「美味しいのです~‼幸せなのです~‼」


「あっ!滓閔⁉どさくさに紛れてなに一人だけもう食べてるのかしら?」


「ズルい!私もお肉食べるー‼」


「ほらほら、具材はいっぱいあるんだから落ち着きなさい。」



こうして楽しい楽しい?バーベキューの時間はあっという間に過ぎていった。その中で私はこんな事も思っていた。



(陽菜と憩美ちゃんはどうしたら仲良くできるんだろう?...そもそも何が原因であそこまで⁉)




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