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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部3年生編
123/315

120.萌留に萌える?

久々のほのぼの回



第120話



とある休日、



「こうやって4人で集まるのは久しぶりだね‼」


「そうだねー‼」


「まさか...またこのメンバーで揃う日が来るなんて!」


「陽菜、萌ちゃん、滓閔ちゃん、今日は楽しみましょうね。」



私は陽菜と萌留ちゃんと滓閔を連れてとあるショッピングセンターにやって来ていた。


こうなった理由は単純である。



数日前...



『玲奈お姉ちゃん!玲奈お姉ちゃん!』


『陽菜、何か用ですか?』


陽菜が私に声をかけてきた。いったい私に何の用かと私が訪ねてみると、


『玲奈お姉ちゃん!前に萌留ちゃんと滓閔ちゃんと遊びに行った時さ~‼後味の悪い終わり方になっちゃったじゃん?』


『えぇ、あの時は滓閔ちゃんが倒れちゃって中断になっちゃいましたね。』


『だからさ‼やり直しってわけじゃないけど...改めて4人で遊びに行こうよ!』


『陽菜...』


う~ん、陽菜の気持ちは分かるけど...出かけた先でまた滓閔に修正力が働きでもすれば結構面倒な事になるんだよね~。だから、陽菜には申し訳ないけどここは断っ...


『お願い~‼ダメ~?』


『仕方ありませんね!ちゃんと2人にも話しといて下さいね。』



目をウルウルさせながら私を見つめる陽菜相手に断るなんて選択肢はとれなかったとさ...








「じゃあ、各々好きな場所をまわる?」


「いいえ、安全面の問題もありますし、ここは前みたいな事になる可能性も考えて2:2で別れませんか?」


公爵令嬢の私や陽菜はともかく、萌留ちゃんや滓閔には家に仕えている護衛やSPなんかはいない。だから、私と陽菜がそれぞれ残った二人のどちらかとペアを組めば危険にさらされるリスクはぐっと減るだろう。万が一に備えて抜かりはないのだ。


「じゃあ、私が玲奈お姉ちゃんと組みたいな~‼」


「オッケー‼滓閔ちゃんもそれでかまわない?」


「はい...私が玲奈様と一緒だと前回みたいに手足まといになりかねないので...」


「それを言うなら足手まといです。私はそんな事思ってませんよ。」


その後もなんだかんだ話し合ったが結局は私と萌留ちゃん、陽菜と滓閔でペアを組むこととなった。








・・・・・


「うわぁ‼この服可愛い‼」


「その服が気に入りましたか?なら買ってあげましょうか。」


「いいのー⁉こんな高そうな服を...」


私と萌留ちゃんは洋服売り場にて好みの服を選んでいた。ちなみにお会計は私。地下家の...しかも年下の女の子にお金を払わせるなんて大人げないからね...


「玲奈お姉ちゃんが選んだ服も可愛いね!」


「ふふっ‼ありがとうございますね。」


「リアルお金持ちだー‼」


こうしてお好みの服を選び終わった私達は次はどこに行こうかと話し合っていたが、


「玲奈お姉ちゃん!あれやりたいー‼はやく‼はやく‼」


「萌ちゃん、焦らなくてもポップコーンは逃げませんよ。」


萌留ちゃんは洋服売り場のすぐ近くに設置されていたポップコーン販売機に目をつけたようだ。


(ポップコーン販売機ってゲームセンター辺りに設置されてるとばかり思ってたけど案外そうでもないんだね。)


「玲奈お姉ちゃん?これどうやってやるの?」


「あっ、これはですね‼まず100円玉を2枚入れると...」


「お金入れたら機械が反応した!へぇー‼味が選べるんだね‼え~と、じゃあバター味にしようかな!」


どうやら萌留ちゃんはポップコーン販売機を利用するのが始めてらしく、思いのほか楽しんでいた。


「おいしくな~れ!おいしくな~れ!うふふっ‼」


(ハンドルは回さなくてもポップコーンは普通にできる事はまだ教えないでおこうっと...)



子供に現実を教えるのはまだ早い...なんてね!今の私も年齢は大差ないけど。









「おいし~‼」


そうしてできたポップコーンは萌留ちゃんからみて大満足の味だったらしく、彼女はさっきからポップコーンを頬張っている。


「あっ、玲奈お姉ちゃんにも分けてあげる‼」


「えっ⁉いいんですか?このポップコーンは萌留ちゃんのものなんですよ。」


「いいの‼玲奈お姉ちゃんがお金払ってくれたんだし。はい‼玲奈お姉ちゃん!私が作ったポップコーン食べて!」


自分より年下の可愛い女の子の押しに弱い私が断れるはずもなく、私は容器からポップコーンを何粒か摘まむと口の中に放り込んだ。


「おいしいでしょ?」


「えぇ‼さすがは萌ちゃんが作ったポップコーンですね!」


前世の私はポップコーンといえば塩味派だったが、食べてみてバター味も意外と悪くない事に気づいた。いや、気づくのが遅すぎたか。


「それにしても陽菜ちゃんはいいな~‼こんな優しいお姉ちゃんと同じ家に暮らしてるんだもんね!」


「萌ちゃん?」


「陽菜ちゃんがよく自慢してくるんだ~‼玲奈お姉ちゃんのこと。だから羨ましいと思ってたの!」


陽菜は私のいないところで何を話しまくってるんだろう?私に自慢できる要素なんてないのに...


「私も玲奈お姉ちゃんみたいな()()お姉ちゃんが欲しかったな~‼」


「あれっ?......萌ちゃんは陽菜の事知らないんでしたっけ?......」


「えっ⁉聞こえなかった!なに?」


「いいえ‼お気になさらず...」


これは意外だった。陽菜は滓閔には自身の素性を話したが、萌留ちゃんには話していないらしい。萌留ちゃんが知っているならば、あそこであえて〃実の〃という単語は使わないはずだ。陽菜も決して口が軽いわけじゃなさそうだ。


「それよりも玲奈お姉ちゃん!今日はこんな楽しい事に誘ってくれてありがとう‼」


キラキラとした笑顔でそう言ってくる萌留ちゃん。よっぽど今日の事が嬉しかったのだろう。


「萌ちゃん...あぁっ!可愛いです‼可愛いです‼名前の通り萌えちゃうよ~‼」


「玲奈お姉ちゃん⁉」



思わず私は萌留ちゃんを抱き締めてしまった。我にかえった私は慌てて萌留ちゃんから体を離した。その時に萌留ちゃんの顔が赤かったのは気のせいだろうか?




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