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ミラピュア~破滅回避への物語  作者: たかくん
初等部2年生編
105/316

102.女の子同士の関係ってちょっとキツいね...


第102話



昨日は本当にドキドキしちゃった...まさか姫香にいきなりキスされちゃうなんて思ってもないじゃん⁉...で、その後はどうなったかって⁉



いやいや!むしろ、そっちの方が言えないよ...


「玲奈ちゃん‼そこに正座してください!」


「ううっ、はい...」


つい浮かれすぎてこの事を話した相手が悪かった事に気づけなかった...


「で...つまり、玲奈ちゃんはそのメイドさんとキスをしたあげく、その後は...」


「沙友里ちゃあぁぁぁ~ん‼恥ずかしいのでその先は言わないでくださ~い!」


「いや、貴女が言ったんでしょ⁉」


空き教室にて私は今、沙友里ちゃんに正座をさせられお説教を受けていた。


「あぁ~‼そのメイドさんが羨ましい...ではなく‼いくら誕生日プレゼントとはいえ、公爵令嬢ともあろう方がそんな破廉恥な事をしてはいけません!」


「反省しております...」


冷静に考えてみると私と姫香がやった事はただのお友達同士としてならともかく、公爵令嬢とメイドという関係性では決して好ましいものじゃない。きっと沙友里ちゃんもそれを心配して私を叱ってくれてるに違いない。だから話を真剣に聞いておこう。


「許してほしいですか?」


「はい!」


沙友里ちゃんにもそんな私の反省が伝わったのかそろそろ許してくれそうだ。


「だったら1つお願いがあります!」


「何でも言ってください‼」


ここまで沙友里ちゃんを心配させたのだ。欲しい物があるならなんでも買ってあげよう。...なんて気持ちで応じた私だったが沙友里ちゃんのお願いは斜め上のものだった。


「その...今度...私にも同じ事をして欲しいです...」


「はい?」


「ですから‼私にもメイド服姿で接待して貰って~‼おまけにキスしてもらって~‼さらには~‼...」


「ちょっ...沙友里ちゃん?」


なんか1人でヒートアップしている沙友里ちゃんを私が止めに入ろうとしたその時、


「ちょっと待ったー‼」


「真里愛ちゃん⁉どうしてここに?」


いかにもプンプンしている様子の真里愛ちゃんが現れた。


「たまたま沙友里が玲奈ちゃんと誰もいない空き教室に行くのを見かけたらそりゃ追いかけるでしょ?」


「ちぇっ...バレましたか...」


沙友里ちゃんはどこかふてくされた顔をしている。まさか私と二人っきりでいたかったとか?...そんなわけないか、単に真剣な話に水をさされたのが気にくわなかっただけだろう。


「それより聞いてました!沙友里は以前から隠し事が多いとは思ってましたが今回はまさか1人だけ抜け駆けなんて!奏ちゃんや清芽ちゃんに言いつけちゃうんだから!」


「わー!ストップ‼ストップ‼せっかくのグループの皆の絆に亀裂を生んじゃいます!」


「二人とも落ち着いて...」


「「元々の原因は玲奈ちゃんでしょう⁉」」


二人の間に入って言い争いを止めようとしたらなぜか私が怒られる羽目になった。


(これは私では止められない‼皆にも助けを求めないと...)


そんなわけで急遽、他の皆を空き教室に呼び出してこの事を話した私だったが、




「「「玲奈ちゃんが悪い!」」」


「ううっ...」


清芽ちゃん、姫由良ちゃん、優里ちゃんからはあっさり切り捨てられ...




「沙友里だけズルいです!私も混ぜて下さいね!」


「奏ちゃん?意味分かってます⁉」


奏ちゃんは何故か真里愛ちゃんに同調し...




「まぁまぁ、みんな落ち着きなよ。玲奈はド天然なカワイコちゃんなんだから...」


「蛇茨ちゃん?」


ちょっと失礼な事を言われた気がするけど蛇茨ちゃんが一番冷静だった。


前から思っていたけど皆、過剰なスキンシップが多い気がするし、姫香の誕生日の時のように私が他の女の子とワイワイしているとなぜか途端に機嫌が悪くなる。


(まさか‼これって私...貴女の代わりなんかいくらでもいるって言っている悪役令嬢だなんて思われてる?まずい...もっと気を遣わないと‼)



玲奈は盛大な勘違いをしている事にこの時点では気づかなかった。あながち、天然なカワイコちゃんという蛇茨の言葉は正しかったかもしれない...




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