“引きこもりの私の片想い” いい加減出てきてよ!
___私の名前は、『開田 青波』15歳、高校一年生の女の子。
私には、ずっと好きな男性がいるわ!
それは、隣の家のお兄さんで子供の頃はよく遊んでもらったのだけど?
私が年齢を重ねていくうちに、なかなか話が出来なくなってしまい。
今では、あいさつ程度しか話せないようになってしまったわ。
___お兄さんは、私の事を。
子供の頃から知っている隣の女の子という感じで
話しかけてくれるのに、私が恥ずかしくて話せないだけ。
___何時の頃だろう?
隣のお兄さんに、恋心を抱いたのは、、、?
私の想いは? 全くお兄さんには伝わっていない!
隣のお兄さんの名前は、『槇山 流』19歳、大学生。
私とは、4つ違いの優しいお兄さん。
___私は一人っ子で、何時も隣のお兄さんにくっついて
何処に行くにも、何をするにも私はお兄さんと一緒にいたと思う。
いつも、私は隣のお兄さんの事を【流ちゃん】と呼んでいた。
お兄さんも私の事を、【青波】と呼んでくれていた。
___まるで、本当の兄妹みたいに仲が良かったのに...。
今では、私はお兄さんの事を、【あの、その、ちょっと、】と恥ずかし
くてそう呼んでしまう。
お兄さんは、相変わらず私の事を【青波】と呼んでくれているというのに。
*
___私とお兄さんが兄妹のように仲良くなれたのは、、、?
お互い、一人っ子で兄妹が欲しかったからだろう。
私も、本当のお兄さんができたみたいで嬉しかったし。
お兄さんも、私を本当の妹のように可愛がってくれていたわ。
・・・だけど?
どこかで、お兄さんに私を“兄妹”じゃなく! 【一人の女性】として!
私を見てほしいと思うようになったからかもしれない。
隣のお兄さんの事を【好き】になるなんて!
どうしたら? いいのか分からず、お兄さんとその日から話せなく
なってしまったわ。
『___おーう! 青波、おはよう~』
『・・・ううん、』
『どうした? お腹でも痛いのか?』
『・・・・・・』
___これが! 始まりだった。
それまでは、何でも話せていたのに、、、。
お兄さんの横にはいつも私が居たのに、、、。
いつも、お兄さんの笑顔を独り占めできていたのに、、、。
・・・今では?
全然、話せないじゃないのよ!!!
私は、お兄さんに完全に片想いしてしまったわ!!!
___それから、私のこの片想いは、、、?
引きこもりになってしまった。
閉じこもって、部屋から出てこない!!!
どうして、出てこないのよ!
___私も、15歳でお兄さんは19歳。
ほっておいたら? お兄さん、私の知らない女の人と付き合っちゃうよ!
勇気を出して! 私の引きこもりの片想い! 出てきなさいよ!
___ちゃんと、お兄さんに私の気持ちを伝えたい!
例え、フラれても! 言わないと後悔するよ!
*
___そんな時、偶然! 隣のお兄さんに声をかけられた。
『・・・えぇ!? そこで何してるの、青波?』
『・・・ひ、ひ、久しぶり、流ちゃん!』
『___あぁ! 本当に久しぶりに聞いたよ~! 流ちゃんって!』
『・・・あ、あ、あのね?』
『___うん?』
『私ね! ずっと流ちゃんの事が好きだったの! だから、』
『俺もだよ! じゃあ、付き合うか?』
『・・・ううん!』
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