お題もの、その四
僕は猫。
名前はくえんさん。
太陽の光と反対の黒い毛を持つ黒猫だ。
目は夜きらりと光るすぐれものだ。
「よーし
今日も世界せいふくするぞー」
小さな前足を
地面から浮かせて 僕は歩き出した。
雨に濡れたって平気さ。
直ぐに乾くから。
一人だって平気さ。
寂しくなんてないもん。
傷が出来るとちょっと痛いけど、
舐めれば大丈夫。
でもね。
僕とすれ違う人間たちはいつも冷たい目。
僕が何したっていうのさ。
やめてよ、やめて。
いじめないで!
いたいよ
「にゃー!」
なんて泣いても
君たちはなんとも思わないんだろう。