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第肆話『乱者参戦』

どうも皆様!おはようございます、こんにちわ、こんばんわ。

ブラックナイトメア(ブラスト)です!はい、春休みと言う名の自由を存分に使い、最近結構ハイスピードで更新しています!まぁ受け取り方によっては手抜きと思われるかもしれませんが……(汗)


ですが当然手抜きなどしておりません、第四話も真剣に書かせていただきました。まぁ真剣に書いても、初心者以下の私が書くのでそれなりですが(泣)


とりあえず今回の話は、前回のクランと同じくまた新たな新キャラ登場!

今回の話もぜひ一目見ていただければ幸いです。長くなりましたが、早速本編どうぞ!



時計の針が丁度真上を指す時間帯、薄暗い空に浮かぶ月がわずかに辺りを照らし、その空の下を歩く者はほぼいない。完全な静粛に包まれている世界、それが夜。しかし今日その空の下を疾走する影。


「ふぁ~~……何で夜狩は夜限定の仕事なんですか?」


その影の正体は一台のバイクに跨る壮也、ルカ、聖奈の三名。その内の一名である聖奈は、睡魔に耐え切れない現状を表すように欠伸をしている。それに呆れたかのように壮也はアクセルを踏んだまま口を開く。


「ディアノーグは体自体が特殊なんだ。どういう行程で生まれたかは俺も知らんが、日差しを極端に嫌い、暗闇の中でしか行動できない、それがディアノーグだ」


「暗闇にしか存在できないですか?」


「あぁ、奴等は唯一行動可能な夜の内に捕食をするんだ。餌は勿論俺達人間だ」


そう言えばアブソディアノーグも自分に対して君を餌にするとか言っていた。彼らディアノーグにとって私達人間は自分達の糧としか考えていないだろう。だからこそ彼等は人間を襲う。


「ここまでは分かりましたけど、夜にだけ出現するなら私達夜狩じゃなくても、政府とかが人々に色々呼びかければ対処できると思いますけど?」


「国の政府共も町の人々も一緒さ、こういう現実味のない話を信じる奴なんかごく僅かと言ってもいい。実際にまだディアノーグ共も世間に出てないし、証拠が何一つない。だから誰も信じない。ましてや自分の危険つながる事となると案外余計に信じないもんさ」


確かに壮也の言う通りかもしれない。多くの人が明日死ぬという事を言われても信じないように、ディアノーグが人を襲うかもしれないなんて事誰も信じない。証拠があれば少しは聞く耳を持つかもしれないが、その証拠がない以上、信じろという方が無理な話だ。


「写真かなんかを公表したらどうですか?」


「そんなもんでっち上げとか、合成写真とか言われておしまいさ。今の時代、化け物含めた合成写真なんか何千枚もできちまう」


「だから私達がやるしかないってことですか」


「そういう事だ。それよりもうすぐ着くぜ?」












辺りを景色を見渡すと、そこは町はずれの小さな工場。そこに付くと壮也達はバイクから降り、できるだけ物音をたてないようにしながら適当に辺りを見渡す。聖奈はいつディアノーグが現れるのかと少し怯えながら同じく辺りに気を配っている。


『はぁ~~、よく寝た~~っ!』


そんな聖奈の緊張の和を解くように聞こえるルカの声。

さっきまで口数が少ないと思っていたら、どうやら眠っていたらしい。

もう着いたの、と言いながらバイクを降り、それを聞いている壮也は目線をルカに向けることなく舌打ちをしている。


「相変わらず移動中に仮眠取る癖は直らねぇのか?振り落とされても知らないぞ?」


「だってこういう時ぐらいしか寝る暇ないじゃない。それにダーリンの運転なら安全100パーセントだから、振り落とされるわけないからね」


「黙ってろ、後何度も抱きつこうとすんな。仕事中だ」


「じゃぁ仕事終わったらいいって事?」


「さっきの言葉撤回だ。年中無休抱きつき禁止」


「そんなの私の知ったことではないもんね~♪」


証拠にもなく抱きつくルカ、完全にストレスで表情を歪めている壮也を気にもしていない。そんな二人を見て、さっきまで怯えていた聖奈の恐怖はすっかり消え、ただ苦笑いをするだけだった。


「ともかく仕事の邪魔だ。報酬欲しけりゃすぐに離れろ」


「報酬なんて別にいい、私が欲しいのは壮也だけ」


「消えろ抱きつきコアラ女」


強引にルカをどかし、仕事に戻ると3人は辺りを見渡しながら奥へ奥へと進んでいく。


「(壮也さん、ほんとにここに出現するんですか?そもそもどこからここに出現するディアノーグの情報を収集したんですか?)」


「(噂になってるよ、夜になるとこの辺に見た事もないような生物が現れるってな)」


「(それって?)」


「(周りの奴は幽霊だのなんだの言ってるが、俺はディアノーグと見てる。ともかく俺の勘に狂いはないはずだ)」


小声で話す壮也と聖奈だが、突然壮也は立ち止り、止まれと言わんばかりに右手を突き出し、声を出そうとしたルカと聖奈を抑制する。二人は口を押さえながら、恐る恐る壮也と同じく前方の様子を伺うと、そこにはここの従業員らしき格好した一人の人物がいた。


「(あの人!ここは危険だから、すぐにあの人を避難させないと)」


「(待て!様子を見ろ)」


動き出そうとする聖奈の手を掴み、その場に留まらせる。見た所ここの従業員らしく、残業でもしていたのだろうか、仕事を終えたばかりの様子で帰ろうとその場を後にしようとしていた。だが、その男の足下にある影が怪しく揺れるのを壮也は見逃さなかった。


「仕事開始だ。合図したらあの男連れてすぐに避難してろ」


「えっ?」


何が何だか分かっていない聖奈を無視し、背中に担いである暗牙四斬に手をかけるとすぐ近くに置いてあったドラム缶を踏み台にし、次の瞬間トランポリンで跳ね上がったかのように空高く飛び上がり、担いでいた暗牙四斬を構えながら一気に飛びかかっていく。


『グルアッ!』


そして壮也がジャンプしたタイミングとほぼ同じくして、男の影から水飛沫のようなものを上げながら出現する怪物、ディアノーグが男に襲いかかろうと飛び出してくる。


「うわぁ!!?」


『喰わしてもらうぞ!糧としてな!』


突然飛び出したソレに驚く男性。構う事なく一気に襲いかかろうとするディアノーグだが、爪を男に突き刺すその瞬間、真上に痛烈と言う程感じる殺気に気付き、ディアノーグは瞬間的に後ろに飛ぶと、さっきまでディアノーグがいた地面に壮也が振り下ろした暗牙四斬が突き刺さる。


「ちっ、もう少し踏み込んでくれてれば腕一本貰ってたのに……意外と勘が鋭いようだな?この犬野郎」


壮也の先にいるディアノーグはアブソディアノーグと違い、体全体は獣に近くどことなく狼のような外見。ウルフディアノーグとでも言った方がいいだろう。


『貴様ァ……舐めた真似してくれる』


食事を妨害され、歯を喰い縛りながら唸りを上げ、鋭い目付きで壮也を睨むが、壮也はそれに怯まず、むしろこれからの事を楽しむかのように笑みを浮かべていた。


「悪いな、仕事なもんで。おいおっさん、あんたはさっさと逃げてろ」


「ははは、はい!」


事態を収拾できていない男性。壮也は視線をウルフディアノーグに向けたまま男性に言うと、男は無我夢中で転倒しそうになりながらも、必死にその場から逃げ去り、その男性をルカと聖奈が安全場所まで避難させる。


「これでステージは整った。さぁ、今日の夜も静粛させてもらうぜ」


『笑わせる、そんなに静粛が好きなら、お前をそうさせてやる』


暗牙四斬を構える壮也に対し、ウルフディアノーグも両腕の爪を出して構え、地面を強く蹴るとすぐに壮也を自信の間合いに捉え、両腕の爪を一片に突き出す。それを暗牙四斬で受け止めるも、ウルフディアノーグはすぐさま壮也の後ろを取り、再度爪を突き出すが、壮也は慌てることなく体を180℃回転させ今度の攻撃も何とか受けきる。


『ふん、人間風情が俺の動きに付いてこれるか?』


「付いていけるならとっくにテメェのその足切り落としてやるよ」


『へらず口を……早くその口を切り刻んで黙らしてやる!』


素早い動きで多彩な方角から爪を振り下ろすが、壮也はその動きに完全に対応し、興味深そうにウルフディアノーグの動きをしばらく観察した後、壮也は後ろに飛び、盾代わりにしていた暗牙四斬を片手に持ち替え、次に振り下ろされたウルフディアノーグの爪を迎え撃つように、暗牙四斬を振り上げる。“ガキィンッ!”と切れ合う音が響くも、重量のある暗牙四斬の方に分があり、ウルフディアノーグは後ろに弾かれる。


『ちぃっ!」


「すばしっこい犬野郎は時間がかかるから嫌いだ、できればこれで終いにしてくれ」


『やだね』


「悪いがその返答には応じられない」


今度は壮也の方が距離を詰め、暗牙四斬を左に振りかざすも、それを読んでいたかのように後ろに飛んで暗牙四斬の切り裂きを紙一重で避ける。だが、壮也はそれに顔色一つ変えることなく左に振り下ろしたすぐ直後、今度は右に振りかざし、勢いがついた武器から手を離し、暗牙四斬はまるで駒の2、3倍の回転速度で勢いよくウルフディアノーグに向かって飛んでいく。


『!?』


空中で身動きの取れないウルフディアノーグに打つ手などある訳がなく、向かってくる暗牙四斬にただうろたえ、暗牙四斬はウルフディアノーグの腹部を捕えると、まるで紙きれのように肉を切り裂き、液体を付着させながらブーメランのように壮也の手元に戻り、ウルフディアノーグは傷口から飛び出る液体をシャンパンのようにぶちまけながら、仰向けに倒される。


『あ゛がっ……ぐがぁっ…………』


致命傷は避けたものの、傷口からなおもドクドクと青い血液が噴出し、呼吸すらも弱々しいのが感じられる。


「言ったろ、終いにしてくれって」


『う゛っ……い、いい気になる……んじゃ……ねぇ、まだまだだ!』


自己治癒能力はある程度高く、噴出していた血液がようやく止まると、ウルフディアノーグは天を見ながら雄叫びを上げる。その行動に警戒しながら暗牙四斬を両手に持ち直し、ウルフディアノーグを睨みつけている。そして次の瞬間ウルフディアノーグの影が揺れたかと思うと、二つの球体が飛び出し、そこから新たなディアノーグが出現する。


「!」


『悪いな俺は一匹狼じゃない……多数派だ』


新たに出現した二体のディアノーグもウルフディアノーグと同じく獣に似た姿をしており、一体の名はチーターディアノーグ、もう一体の名はパンサーディアノーグ。


「おいおい、こんな素早い奴らの相手は嫌いなんだけどな」


『だったらアタシがやってあげようか?』


壮也の後ろから聞こえる声、ルカや聖奈によるものではない。

だが壮也にとってその声は聞き覚えがある様子でその人物を見ることなく壮也は「自分でやる」と返答し、武器を構えたままディアノーグ達を睨んでいる。しかしその相手から「じゃぁ勝手に奪う」という返答が返ってきた次の瞬間、その謎の人物は壮也の真横を風のように駆け、ディアノーグ目掛けてその人物が持っている武器を振り下ろし、パンサーとチーターは二体共防御態勢を取るも、後ろに後退させられる。


『こいつ!』


二体のディアノーグを簡単に後退させるその人物。ウルフディアノーグは二人目の敵が来るとは思っていなかった上、なにより彼の本能が危険と告げたのか、足を引きずりながらもその場を逃げ去ろうとしている。だが、そのウルフディアノーグの逃走を許すはずがなく壮也はゆっくりとウルフディアノーグの横に立っていた。


「よぉ」


『き、貴様!?』


「向こうの二体はランに盗られちまった。だから俺はお前で稼がせてもらう」


『ぐぐぐっ……』


壮也がランと呼ぶ人物、恐らくさっき二体のディアノーグに向かっていたあの人物の事だろう。その人物は赤紫色の髪に黄色いキャスケットを被り、両腕にはまるでトンファー様なブレードを持つ。そのブレードの名は鋼鉄暗斬(アイアンブレード)、そして彼女も恐らく壮也と同じ同業者(ナイトハンター)なのだろう。


「光栄に思うといいわ。私の踏み台になれる事をね!」


決め台詞にように吐き捨てると、月光の光を浴び、輝きを増したブレードを向ける。対する二体のディアノーグは同じく爪を構え、ウルフディアノーグ同様素早い動きで間合いに入る。


「ふん、一寸早いだけで有利に立てると思ってたら大間違い」


左右に爪を突き出すディアノーグに完全対応してるかのようにブレードで受け止め、二体のディアノーグをものともせずに弾き返すと、前に飛び出し、パンサーディアノーグの背後を切り裂き、パンサーディアノーグの体制が崩れた瞬間、次に振り出されたブレードにより、コルクのように首が弾け飛び、近隣にいるチーターディアノーグは最後を遂げた仲間の液体でその身を染めた。


『ひ、ひぃっ……!』


まさに瞬殺。一瞬にして仲間の命を終わらしたラン。彼女の前に自分達など赤子と同じ。

勝てない、殺される、様々な感情、嫌、恐怖心が脳裏を駆け廻り、それ以上の事を考えるよりも先に足が動く。だが、そんなディアノーグの行動よりも先に振りかざされたブレードにより、彼も先程のパンサーと同じ運命を辿った。辺りには噴出した彼らの血がそこら中に付着しているが、ランの衣服やキャスケットは戦闘に参加していたのか、と疑いたくなる程血が付着しておらず、武器を仕舞った彼女を見れば、完全戦闘に巻き込まれた第3者に見える。そんなラン様子を見て、壮也以外は何か恐ろしい物を感じた。


『そ、そんな……』


一方のウルフディアノーグは、呼び出したディアノーグが簡単に倒され、最早茫然としていた。万策尽き、弱った状態の彼はもはや非力な蟻同然、このままでは呼び出した仲間達動揺、簡単に潰されるは一目瞭然だ。


「仲間呼び出して早々あっけないな、精々さっきの奴らに謝っときな、あの世で」


『ま、待て!命だけは────』


口を開いて放った命乞いの言葉も最後まで言い切れる事はなかった。

なぜなら突き出された暗牙四斬に頭部を貫かれ、その言葉は遮断されたのだから。


消去(デリート)完了」


獲物(ディアノーグ)を仕留めた二人は、それぞれ手に持つ武器を冷たい骸と化したディアノーグ達の額に当てると、それぞれその場から消滅する。化け物たちが消え、ルカ達は安心したように胸を撫で下ろし、壮也達の下へ駆け寄る。


「壮也さん、あの人は一体?」


「あぁ?こいつはラン、ランクBの同業者(ナイトハンター)だ」


「ちょっと!アタシの説明をランクでするって失礼にも程があるでしょ!まったくアンタって子供?」


壮也が聖奈にした説明に不服らしく、イラついた表情を露わにしながら壮也に食ってかかり、それを面倒くさいようにため息を零す。


「うるせぇー、つーかその台詞なら舞にでも言ってろ」


壮也達と同じ同業者らしき人物の名を口にすると、それに呆れた様子の表情を見せる。


「ふん、あんなお子ちゃまにアタシの相手なんかできる訳ないから」


「よく言うよ、ってか俺に言わせればお前もなって感じだけど」


「えぇ!私は子供よ!悪い?」


開き直ったように声を荒げるラン。まぁまぁとそれを止めつつも、いつもこんな感じなんだろうなと思う聖奈であった。


「ふん、今は私の方がランク下だからって見下してるんだろうけど、いつか私はSランクに返り咲く、そしたら今度はアタシがあなたを見下す番よ」


「待った待った、Sランクに到達するのは壮也、あんたが壮也を超すなんて何百年、何千年、何万年も早いよ」


今度はルカが二人の会話に割って入り、さっきの言葉が引き金を引いたのか、怒っている様子でランに突っかかる。


「出た、壮也のひっつき虫」


「その説明失礼じゃない?お子ちゃま女!」


「アタシよりも子供のあんたに言われたくないね!」


互いに睨みあうルカとラン。心なしか、火花が散っているかのように感じられる二人の睨み合い。それにあたふたと動揺しながらも聖奈はそれを止めようとするが、壮也は完全他人事にようにその場を立ち去ろうとしており、彼女の動揺の対象はラン達から、冷たすぎる壮也の態度に代わった。


「ちょっと壮也さん、無責任すぎますよ。止めなくていいんですか?」


「放っときゃいいんだよ。仕事で疲れたからこれ以上面倒事増やされても困る。それに俺、子供の扱い不向きだから」


「き・こ・え・た・よ!今の言葉完全アタシに対しての言葉だよね」


その言葉が聞こえたらしく、先程まで口論していたランはいつの間にか壮也のすぐ近くまで来ており、思わずそれにビクッと驚いてしまう。


「地獄耳、聴覚の発達だけは大人だな」


「はぁっ!?」


壮也の口の悪さはもはや群を抜いており、ランは悔しそうに歯を喰いしばっている。それに見かねた様子で、聖奈は二人割って入って仲立ちをすると、ようやく二人は口論をやめる。(※もっとも口論と言ってもランによる一方的なものだが)


「ふん、まぁいいわ。今日はもう帰るけど、次会った時は絶対ランク上げといてやるからね」


「Sランクになっとけよ」


「まずはAランクだよ!いきなりのハードルがでか過ぎるから!」


「ハードルでかいなんて言ってちゃ、Sランクなんか到底慣れないぞ?」


「ぐぐぐっ!その台詞はあんたがSランクになってから、言いなさいよ!壮也の子供!」


「それを言うなら子供の壮也、何回それ舞に突っ込まれてると?」


「五月蠅い五月蠅い!ともかく君、次会うときは精々実力を上げてることね。バーイ♪」


「あぁ、それじゃぁな。じゃじゃ馬」


その言葉に腹を立てて舌打ちをするも、長続きした口論に疲れ、何より壮也に何を言っても無駄だと彼女自身も悟っているらしく、視線を壮也に戻す事無く、手を振りながらその場を立ち去り、その後姿を壮也達は見送った。


「はぁ~~、毎度毎度疲れる。何か今日のディアノーグはパスしときゃよかった」


「パスしたって一緒じゃない?最初から私達が見つけたディアノーグ目当てにしてたみたいだし」


「今後はそういう面も対処が必要だな」


「まぁダーリンなら、次こそあんな奴が来る前にディアノーグ退治を楽勝に終えられるよ」


「お前もお前で面倒くさいぞ?」


抱きつこうとしたルカを片手で押さえた後、帰るぞと呟き、それに聖奈達はすぐにバイクに乗るが、聖奈はあのランと言う女性がどうも気になった様子。


「あの、壮也さん。さっきの人、どういった関係ですか?」


「……お前勘違いしてるようなら言っとくが、あいつと俺は単なる同業者ってだけだ。まぁ同じ仕事する上で多少は知り合って、時々俺の事務所に来やがる。もっとも俺の事務所に来た時はディアノーグの情報を奪ったりとか、碌な事しやがらねぇけどな」


聖奈の質問に呆れつつも返答し、答え始める。実際今話した事は過去に起きたらしく、昔の事を離している壮也の口調はだんだん苛立っているのを示すかのように荒々しいものとなっている。


「そ、それより夜狩って女の人でもやってるんですね」


そんな苛立つ壮也を見て、彼女は慌てて話題を逸らす。


「まぁな、性別なんて関係ねぇ。必要なのはそいつにこの仕事する上での素質があるかどうかだ。実際あいつは素質があった。さっきの戦いのように、吹き出る血も浴びない程の素早さや瞬発力、ランクBと言えども、近い内にあいつも俺と並ぶかもな」


さっきまでランを馬鹿にしていた壮也。しかし何だかんだ言っても彼女の能力については評価しているらしい。そして壮也はその言葉に「あと子供じゃなかったら完璧」、と付け足した。


「まぁんな馬鹿な話はどうでもいい。帰るぜ」


「「はい」」


アクセルを踏み、エンジン音を響かせると、朝日が昇りつつある夜空の道を疾走した。

早速今回登場した新キャラの彼女についてのプロフィール公開します。


美島(ミシマ)ラン

20歳の女性、一人称は「アタシ」

黄色いキャスケットと赤紫色の髪が特徴的な少女。壮也と同じく彼女も夜狩でランクはB。だがいつかSランクに昇格する事を目標にしている彼女だが、壮也と口論になることもしばしば。舞と言う人物とも口論する事が多いらしく、壮也曰く二人は犬猿の仲と言う程。戦いになれば、鋼鉄暗剣(アイアンブレード)を巧みに扱い、どんな敵も彼女にかかれば瞬殺。そして敵に向かって吐く「光栄に思うといいわ、私の踏み台になれる事を」と言う言葉が決め台詞。


ちなみに彼女の見た目や性格はポケモンBWに登場するラングレーという女性がモチーフになってます。かなり個性的なキャラ(?)をモチーフにしたので、生き生きとしたキャラが掛けました。でも今のところ壮也以外のキャラがルカだの、聖奈だの、ランだの、女の子が多いような……うん、気のせいだ!そうしよう(←←←


後、余談かもしれませんが、ランが扱う鋼鉄暗剣は映画トランスフォーマーに出てくるディーノやキリキザンのなどの刃をモチーフにしてるので、武器の見た目はそんな感じだと思ってくだされば。


そして次回も新たな夜狩が登場する、かも?(笑)

一応次回も読んでくだされば嬉しいです。今後も宜しくお願いします。

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