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彼の秘密(Ⅲ)


…誰?

今のは…

閉まったドアの前で私は足を止めていた。

一度閉めたドアを私は再び開ける事が出来ない。

でも…この壁の向こうに瞬の他に誰かいる……


…お手伝いさん?

違う…

お手伝いさんなら『瞬チャン』なんて呼ばない。

瞬は今一人じゃないの?



その後どうやって家まで帰ったのか、

あんまり覚えてない。


知りたい…声の主。


気付けば翌日。

その日も瞬は同じ理由で学校を休んだ。

『ウソツキ…』

昨日は来るって…言ってたじゃん。

瞬のバカ。


先生もバカ。

また私に瞬への手紙押し付けないでよ。

なんか…私だけ気まずいじゃんか…


でも…昨日の声の主。

わかるかも…


瞬…知りたいよ

瞬の全てを…



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