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6/8

韜晦した反論文。あるいはただの愚痴。

こう言うのを送りつけていることが多い。

 智慧者というのはいつもそうだ。紛う方なき粉飾で、後から来たくせに澄まし顔で垂れている。実際、不老不死の末路を見れば、生と死を桜になぞらえ語彙を弄する。

 これはそっくりそのまま反対にしたっていいんだ。つまり、智慧者が不老不死の成就を見たら、雨垂れ石を穿つだとか、あの人こそまさに常盤木であったとかいっちまえるんだ。彼等は後から来るんだから、ひっくり返るに違いない。桜も松に早変わりさ。

 桜が僕らの生死と同じだと言うならば、いたずらに散り乱れて泥まみれになるだけさ。

 いくらやっても反映されないから仕方ない。こうやって喚き立てるしかない。

 こう言う智慧は言葉感触が綺麗だが、ただそれだけだ。桜は松に翻すことができる。智慧の持つものは必ず後からやってくる。その身のこなしはまさに桜の散り乱れていくようである。

 このような賢者を装った連中の決定的な欠陥はなんだろうか。それは、言葉に殉じない点である。彼らの言葉がなぜこんなにも漂白なのか?それは全てこのためである。

吟ずるな、殉じよ。


1

fashion fashion言うけれど、

君達、ムッソリーニに倣っている。fabricでfàscio¡fàscio¡と来たものだ。

独裁、全体、軍国、なんでもござれ、

屍、されこうべのニヤけずらを見よ!

fabulous!fabulous! 可愛い服ね!


2

fashion, fashionと君は歌うけれど

ムッソリーニの影に気づいているか?

fabricで束ねたfascio、束ねた夢だ。

独裁も、全体も、軍靴の響き、

見よ、屍たちの笑顔が浮かぶ。

fabulous, fabulous!可愛い服ね?

その袖に血の色が滲んでいるのに。

愚痴を吐くのも、悪態つくのも、必死である。

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