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第二十八話 夕暮れ

怠惰と崩壊は地下施設に降り立ち、薄暗い廊下を慎重に進んだ。かつて使われていた形跡はあるものの、現在は誰もいないように見える。


「前回の施設よりも静かすぎるな。」怠惰は周囲を見渡しながら呟いた。


崩壊は険しい顔を崩さず、壁や床を注意深く調べている。

「そんなはずはない。D.P.companyがこの場所を完全に捨てるとは思えない。」


二匹は施設内を隅々まで探索したが、どの部屋も空っぽで、有用な手がかりは見つからなかった。


「無駄足だったのかな...?」怠惰が肩を落としかけたその時、崩壊が目を細めて棚の裏を指差した。


「怠惰、ここを動かせ。」


棚は重かったが、二匹の力で何とか動かすことができた。その奥には隠し扉があり、開けるとさらに小さな部屋が現れた。

隠し部屋の中には、いくつもの書類が散らばっており、棚には観察記録とラベルの貼られた瓶が並んでいた。その中央には、色あせ、薄れた姿をしたドラゴン「狩猟」の抜け殻が横たわっていた。


「...これは。」怠惰が抜け殻をじっと見つめた。


崩壊は無言で棚の記録を漁る。そこには「狩猟」の能力に関する実験記録と、それを抽出する過程の詳細が記されていた。


「D.P.はここで『狩猟』を追い詰め、その能力を奪ったのだ。」崩壊は低い声で言った。


怠惰は手に取った書類を震える手で閉じた。

「ひどい...こんなこと、誰が許すっていうんだ。」


崩壊は書類を投げ捨て、忌々しそうに吐き捨てた。

「しかし、肝心の情報はここにはない。これは『狩猟』の残酷な結末を記録しただけの部屋だ。」


二匹は足早に部屋を後にし、施設の出口に向かおうとした。

出口の扉にたどり着いたが、いくら押しても開かない。


「閉じ込められた...?」怠惰が不安そうに扉を叩いた。


その時、施設内に警告音が鳴り響き、機械的な声が冷たく響き渡った。

「侵入者を排除します。施設の破壊シーケンスを開始します。」


「爆破だ!」崩壊が叫ぶ。


二匹は施設内を駆け回り、他の出口を探すが、全ての扉が封鎖されていた。爆発の音が次々と響き、施設全体が激しく揺れる。


「怠惰!ここだ!」崩壊が非常用の通気口を見つけ、力任せにカバーを引き剥がした。


「こんな狭いところ、ドラゴンが通れるの!?」怠惰は焦った声を上げる。


「考える暇はない、早く!」崩壊が怠惰を押し込むようにして通気口に飛び込む。


二匹は狭い通路を這いながら必死で進んだ。後方から迫る爆発の衝撃で通気口が崩れ始め、熱と瓦礫が追いかけてくる。


「出口が見えた!」怠惰が叫び、光の差す先へと全力で進む。


最後の瞬間、二匹は通気口から飛び出し、施設の外に転がり出た。その直後、施設全体が轟音と共に崩れ去った。


怠惰は荒い息を吐きながら、崩壊を見た。

「生きてる...?」


崩壊は少し息を切らせながらも立ち上がり、辺りを見回した。

「ギリギリだったが、なんとか脱出できた。」


二匹は崩壊した施設の瓦礫を見つめながら、D.P.companyの手の込みように改めて怒りを覚えた。


「奴ら、本気で俺たちを消そうとしている。」怠惰は拳を握りしめた。


崩壊は黙ったまま前を向き、次の行動を決めたような目で言った。

「ここで止まるわけにはいかない。D.P.の次の拠点を探すぞ。」


夕日に染まる瓦礫、その後ろにいる影に気が付くのはその数秒だった。

今忙しい状況なので投稿が遅れて申し訳ないです。

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