表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/56

第二十五話 ハンティング トウー ハンティング

朝日が差し込む頃、怠惰と崩壊はイワユリに見送られながら村を後にした。ツタと木々に隠された静かな村でのひと時は短かったが、二匹にとっては束の間の休息となった。


「また困ったことがあればいつでも来てね!」イワユリは元気よく手を振りながら声をかけた。

「ありがとう、イワユリさん。」怠惰は笑顔で答える。

崩壊も軽く頷き、二匹は再び旅路へと足を踏み出した。


一方、朝の霧に包まれた都市ニアダフスクでは、不穏な動きが進行していた。


廃工場のような薄暗い施設の一室で、メイカーは新たなガントレットを手にはめていた。そのガントレットは以前のものとは異なり、黒と赤の鋭い意匠が施されており、力強い輝きを放っている。


「素晴らしい出来だ。」メイカーは満足げにガントレットを眺めた。


目の前には、wordsのドラゴン「狩猟」が捕らえられていた。彼の体は傷つき、言葉を操る力は封じられているようだった。「狩猟」は必死に鎖に繋がれた体を揺らしながら懇願する。


「お願いだ...やめてくれ...!」


だが、メイカーの表情に慈悲はなかった。彼は冷たく笑いながら「ふふふ.....次はお前の番だ」と言った。


部屋の片隅ではD.P.companyの職員がモニターを見つめていた。メイカーは彼に視線を向ける。

「怠惰と崩壊の動向は?」

職員は緊張しながら答えた。

「ニアダフスクに向かっているようです。」


その言葉を聞いたメイカーは小さく笑い、ガントレットをゆっくりと握り締めた。

「都合がいい。次こそ仕留める。」


メイカーは「狩猟」に歩み寄ると、ガントレットを高く掲げた。そこから放たれた異様な力が「狩猟」の体を捉え、彼の体は次第に光に包まれていった。「狩猟」は最後の力を振り絞り、叫び声を上げる。

「うわぁぁあああ!」


光が収束すると同時に、「狩猟」の姿はかき消され、部屋には静寂が訪れた。メイカーはガントレットを見つめ、その中に封じられた「狩猟」の言葉の力を感じ取ると、不気味に笑みを浮かべた。


「さあ、少し出かけるか。この力で次は怠惰と崩壊を葬り去る。」


その頃怠惰と崩壊はニアダフスクへの道を進みながら、険しい森を抜けようとしていた。怠惰はふと足を止め、霧がかかる都市の方角をじっと見つめる。

「何か...嫌な予感がするんだ。」


崩壊は振り返り、冷静に言った。

「それはいつものことだ。だが、お前がここまで来たのはその直感を信じたからだろう?」


怠惰は深く息をつき、前を向く。

「そうだね。でも、絶対に親友を助ける。それだけは変わらない。」


朝の冷たい霧の中で進む二匹の先には、さらに困難な試練が待ち構えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ