始まりの話3
普段は殆ど聞かない爆発音を聞いた二人は驚き顔を見合わせる
明らかに銃声ではないそれは彼らの住む村の方角から聞こえた
「どうする、晴」
有生が銃を手に立ち上がり晴へと問いかける
その問いに少し考えてから
「一度村の集会場に立ち寄ろう、補給も必要だと思う」
と返し、彼らは直接村に行くのではなく狩りの前に皆が集う集会場へと向かうことになった
森を駆ける彼らは先程の爆発について少し話していた
なんか報告は聞いていないか、付近の鉱山でも発破の話は聞いていないなど爆発の理由は思い当たらなかった
次第にあたりの様子が変わった
「なにか焦げ臭くないか??」
という有生の一言を皮切りに若干燃えている木々を始めに様子がおかしいことに二人は警戒を強める
程なくして集会場についた彼らはあまりの惨状に声をなくす
集会場の広場には 多くの死体があった
どれもこれも黒く焦げ付いており、一部の死体に至っては四肢のどれかがちぎれてどこかへ行ってしまっていた
幸い、地味に焦げただけで済んだ集会場にある補給所に立ち寄る
弾丸を持てるだけ補給したところで晴は何かが書いてある紙切れを見つける
「先に出るぞ!お前もすぐに来いよ!」
と飛び出していった有生を尻目に紙切れに目を通した