ステータス
木の成長が終わってからしばらく経ち、木にへばりついていた俺が目を覚ました。
「…知らない天井だ」
まあ、天井じゃなくて見えてるのは空だけど。
…なんで外で気を失ってたんだ?
そうだ、急に木が成長して…だとしたらここは木の上!?
そう考え俺は起き上がりあたりを見渡した。
視界に入ってきたのは眼下に広がる雲海と、自分がいるとてつもなく大きい木だった。
「木の上みたいだなぁ…しかもとてつもなく高い。こんな木は存在しないよな?つまりここは異世界?いや、気を失う前に木が成長してたし現実なのか…けどなぁ…」
しばらくここが何処か考えてみたがもちろん結論が出ることはなかった。
「あー…わからん!…とりあえず何とかしてこの木を降りないとな。んで、下は雲しか見えないと…積んでね?」
俺がいる枝の太さはだいたい15メートルぐらいで長さは100メートル以上あるだろう。
他にできることもなかったので、俺はそんな枝の上を幹の方へ向かって歩きだした。
「それにしてもよく生きてたな俺。途中で振り落とされるなり押しつぶされるなりしてなくてほんとよかった」
そんなことを呟きながら歩いていると、幹の横に着いた。
だが、もちろん幹に何かがある訳もなく、ここでできることをやり終えてしまった。
「…期待してた訳じゃないけど何も無いかぁ…いや、少しは期待したっていいじゃん?木の幹になにかあると想像できるかと聞かれると困けれども!…こんな状況だし、ステータスとか見えるかもな。やってみるか、ステータスオープン!!」
そう口にすると俺の視界に半透明のタブレットのようなものが映る。
「これはステータス!?まさか本当にあるとは…これで少しは希望が持てるか?さて、肝心のステータスは?」
俺の目に入ってきたステータスは…
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木暮 紡木 Lv1
種族:人間
職業:[設定]
ステータス[0]
HP 10/10
MP 0/0
力 1
魔力 1
敏捷 1
防御 1
器用 1
運 1
スキル[10]
無し
称号
無し
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「…低すぎない?」