捕獲
翌日の朝、俺は左の道の探索に出かけようとしていた。
前回はモンスターに合わなかったが今回も出会わない保証はないので、準備は怠らない。
準備が終わりダンジョンに続くドアを開けると…
トラップにゴーレムがかかっていた。
「…は?」
ゴーレムは俺を見つけるとこっちに歩いてきた。
しかし、穴から出てくることはできないようで、穴の縁までくると俺のことをじっと見つめてくる。
少しスーパーの前に繋がれている犬に似ている気がする。
「あんな雑なトラップに引っかかるなんて、こいつ頭悪いのか?…とりあえず攻撃してみるか」
ゴーレムはこちらを攻撃できないが、ナイフだと危ないかもしれないので、槍を使ってチクチクと攻撃することにする。
ちなみに槍は暇な時間に作ったことがあるので、いつでも作ることが可能だったりする。
「アイテムボックス!!」
アイテムボックスから槍を取り出し、ゴーレムに突き刺す。
使い方があっているかは知らないが。
しばらく槍を突いていたが、ゴーレムはとても固くなかなか槍は刺さらない。
「これHP減ってるのか?…そうだ鑑定使って確認すればいいじゃん!鑑定!」
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ウッドゴーレムLv91
ステータス[0]
HP 12000/12000
MP 0/0
力 55
魔力 0
敏捷 1
防御 80
器用 1
運 1
スキル[0]
・堅牢Lv7 ・世界樹の加護Lv1 ・自動回復Lv3
称号
世界樹の守護者
木でできたゴーレム。
材料によって性能が変わる。
世界樹から作られた。
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「…前のより強くね?自動回復とかあるし…HP全く減ってないし…無理だな。よし、放置しとくか」
俺はゴーレムを倒すことを諦め、左の道の探索に移ることにしたのだが…
「ドアの真ん前にトラップ作ったから行けないじゃん!?」
ドアの前に隙間なく穴を掘ってしまったので、ゴーレムが邪魔で探索に行くことができない。
仕方ないので穴を左に伸ばし新しい入口を作ることにした。
今度はトラップを作らなくてすむように、隠し扉にすることを決め、俺は穴を掘り始めた。
今回の穴掘りは、最低限通れるスペースだけを掘ったので、前回より短い1日程で掘ることができた。
途中剛力のレベルが上がったのも大きいだろう。
もちろん、一日中掘ってた訳じゃないよ?
穴を掘り終わった俺はドアの作成に移る。
今回のドアは、ダンジョンの壁のような見た目の板を作成し、上と下に穴を開けダンジョンにも同じ大きさの穴を掘る。
最後に穴に棒を刺して板とダンジョンを固定するというもの。
通路側の両側にストッパー用の穴と棒を設置して完成だ。
これで回転ドアが出来上がった。
実際に使ってみると、抵抗はあるが使えるレベルの物だったので良しとしよう。
出来栄えをダンジョン側から見てみるとやはり違和感があるのでナイフを使って細部を整える。
まあ、あまり変化はないのだが。
しばらくドアを削り、満足のいくものが出来上がった。
ゴーレムがどうなったかトラップを見ると、まだゴーレムがそこにいた。
おそらくあのゴーレムがトラップを抜け出すことはないだろう。
というか…抜け出してたら死んでたかもだよな…
…もっと危機感を持たないとな。
「それじゃあ、休憩したら左の探索に行きますか!」
しばらく休憩した俺は、左の道の探索に行く。
左の道はあまり入り組んでおらず、モンスターに追われて何回か拠点に戻ったが、それでも2時間程度で探索が終了した。
その間にモンスターに遭遇した回数は5回、全て例のゴーレムだった。
どうやらこの階層にはゴーレムしかいないようだ。
ちなみに宝箱は無かった。
残念。
俺が探索から戻り、ドアがある通路まで来ると…
ドアの前に何かがいた。
モンスターかもしれないがそれは人の形をしていた。
「…これはどうするべきなんだ?」
物語が動きだす…かもしれません。
あらすじにも書いてあるとおりストーリーは全く練っていないので、これからどうなるか私にもわからないです。
そんな小説でも良ければこれからもよろしくお願いします。