新しい部下
翌日、再び父上と話す機会があったので聞いてみた。
「ところで、今回諏訪をご訪問された目的は何でございますか?」
まさか、母上と@#¥¥#@¥@とは言わないだろうな。
「棒道の工事進捗を見に参ったのじゃ」
棒道とは、古府中から信濃に抜ける新たな軍用道路の事で、対上杉用に作っている新道である。
「棒道ですか。これが出来れば上杉が事を起こしても、手遅れになる前に信濃に駆けつけられるのですね。」
「そうだ。誰に聞いたのだ。」
「勘助に聞きました、たまにですが話し相手になってもらってます。」
「なんと。そちが賢いのはそのせいか。」
「ところで父上、お願いがございます。」
「申してみよ」
「家来が欲しいのです。薬に詳しい者、鉄や鍛治に詳しい者を」
「どうするのじゃ?」
「塩硝を作ります。信じられないとは思いますが、子供の遊びとしてお許し下さい。」
「…………、(賢いのはわかるが何を言い出すやら) ………わかった。出来たら高く買い取ってやろう。励むが良い」
翌日、父上は信濃へ向かった。
「村井格ノ丈と申します。薬師も兼ねております」
「百田助蔵でございます。諏訪と高遠に鍛冶場を持っております。」
早速、2人の部下ができた。
「諏訪四郎である。これから我がそなたらを預かる事になった。難題を申付けるが 出来ないとは言うな。こうすれば出来ると考えよ!」
昔上司に言われた事をそのまま言ってやったぜ、いつかこれを言いたかったんだ。
あれ、俺って結構嫌な上司?
「とはいえ、こんな子供が何言うかと思っておるだろう。長い付き合いになる、宜しく頼む。そうだ、仲間内だけの時は、格さん、助さんと呼んでもいいか?。」
「四郎様は諏訪を背負って立つお方、ご一緒できて光栄にございます。何なりと申し付け下さい。」
2人声を揃えています忠誠を誓ってくれた。さっすが諏訪大明神の加護。
初作品で文章も上手くないのに、お読みいただきありがとうございます。
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