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黄昏色の魔導士  作者: 雨森 千佳
後日談
129/133

大陸歴1624年 冬 ルイ(1)

 ルイの姉であったリーシャは、以前レツにこんな話をしていた。

 弟は真面目で、人一倍正義感が強く、揉め事があれば自分から止めに入るような子供に育ったと。


「やめろよ、そういうの」


 ルイの声に、その場はしんと静まり返った。

 学び舎の一室で、歳の近い子供達が数人、揉みくちゃになった格好のまま動きを止めている。


「ノーザスクは厳しい土地なんだから、住人同士仲良くして助けあわないと。一体何が原因でこうなったんだ?」


 塊になっていた子供達はのろのろと動き出し、バラバラになっていった。塊の中心になっていた男の子が現れる。その子は顔中を涙で濡らし、しゃくりあげていた。


「だって……だってさ、村の決まり事を破ろうとしたんだ。立ち入り禁止の洞窟に行こうとしてたんだよ」

「まだここに来たばかりで知らないことが多いんだ。ちゃんと口で説明しないと」

「……そうだよな。ルイの言うとおりだよ、ごめん」


 素直に謝罪の言葉が出たことに、ルイは内心ほっとした。

 拙いながらも互いに言葉を交わし、仲直りする。よそよそしい雰囲気を残しつつも、その場は解散となった。

 まだ涙を拭い切れていない少年とルイだけを残して、皆帰っていく。

 ひと気のなくなった部屋で、少年が鼻をすする音が妙に大きく響いた。


「ルイ、ありがとう」

「大したことしてないよ」


 ルイはポケットからハンカチを取り出すと、少年に差し出した。少年は素直にそれを受け取り、まだ残っていた涙を拭う。


「……俺、ここに引っ越してきてから、皆と全然仲良くなれなくて……」

「皆、別に悪い奴らじゃないんだ。ただ、ここは小さな村だから、外から来た人に慣れてなくて……だから、きっとすぐ仲良くなれるさ」


 その言葉に、少年――ソマはしっかりとうなずいた。

 ノーザスクは辺鄙な場所なので、外との交流もあまりない。出稼ぎで村の外へ出るような大人ならともかく、子供達にとって外の人間は異物でしかなかった。

 大人であれば、互いに相手を刺激しないように気配りもできるだろう。だが、それはルイ達のようなまだ一桁の年齢の子供には難しかった。

 ソマが頻繁に語る外の世界の話は、村の子供達にとっては自慢話に聞こえるし、より余所者感を出してしまう。

 村の子供達は子供達で、村の中でしか通用しないルールをソマにも守るように言うものの、ソマにとっては押し付けに等しかった。

 どちらかだけに問題があるわけではないのだ。

 ルイとしては、互いが距離感を学ぶまで、間に立つことしかできなかった。


「でも、立ち入り禁止の所は行くなよ。危険だからわざわざ禁止してるんだし、面白いものなんて何もないんだから」

「うん……あ、そうだ。ルイ、今からうちにおいでよ。姉ちゃんがおやつ作ってくれるんだ」


 ルイは自分の耳が一瞬で赤くなったのを覚ったが、なるべくいつもどおりにうなずいた。

 ソマの姉であるソフィーは、リーシャよりさらに年上の十五歳の少女だった。ここに越してきてからは、村の特産品である白極光布の織り子の見習いをしている。

 幼い頃から知っていて家族同然である村の少女達とは違う、突然現れた年上の少女に、ルイは特別な感情を抱いていた。


 二人で学び舎を後にし、ソマの家へと向かう。

 彼の言うとおり、ソフィーは甘い香りをさせて弟の帰宅を待っていた。


「ルイも来たのね。嬉しい! ほら、はやく上がって」


 満面の笑みで出迎えたソフィーは、まだ小さなルイの手を引いて室内へと誘った。

 心臓が跳ね、背中が少しくすぐったくなる。

 三人は食卓を囲み、焼きたてのクッキーを食べた。

 ソフィーとソマは仲の良い姉弟だった。二人と一緒にいると、自分の姉とでは体験できないそれを分けてもらえるように感じる。それに、二人が時折話題にする、村の外の話はルイには眩しく、興味深かった。この時、まだ自覚はなかったが、神獣の使いという自身に求められる役割に、既に疲れていたのかもしれない。


「ねぇ、ルイ。今夜うちに泊まらない?」

「え?」

「村の大人達、今夜は集会でしょ? ソマって早くに寝ちゃうから、一人じゃ寂しくて」


 ルイは少し考えた。

 気になる人と非日常的な時間を過ごすのは、まだ子供である彼にとっても魅力的に思えた。

 ただ、彼はこの時期、自分の希望よりも周囲の望む姿でいようと考えていた。期待を裏切らないよう、後ろ暗いことをしない、正しい人であろうと思っていたのだ。


「急なことだと、お母さんが困るから……夕食の予定とか狂っちゃうだろうし」

「そう……残念だわ」


 眉尻を下げてしまった彼女を見て、ルイは少しだけ後悔した。




◇◇◇◇




 九歳の夏、ルイは両親と共に何度も村の外へ出た。

 次の冬に十歳になる彼は、春になればどこかの教育機関に入るつもりだったからだ。

 それは外の世界を見てみたいという彼自身の希望であり、村の中で燻らずに大物になってほしいという両親の願いでもあった。

 一口に教育機関といっても、色々ある。特定の職業を目指すもの、色んな分野を目指せるもの。セタンやポーセに足を運び、ルイは両親と一緒に様々な施設を見学した。

 予定していたものを全て見て回り、故郷へと戻る。暗い洞窟を通っている間も、両親はとても明るかった。


「どこへ行きたいかは決まった?」

「まだ時間はあるから、帰ってからゆっくり決めればいいさ」


 両親の言葉に、彼は素直にうなずいた。

 本当は、もう進みたい道を決めていた。翼導士になりたいのだ。

 剣術を教えてくれるあの人の影響は大いにあった。翼導士としてステュルと共に各地を回ったという話にわくわくしたし、精獣と――誰かと力を合わせて任務に臨むのだということに、なぜだか心が惹かれた。他の仕事だって誰かと力を合わせるのには違いないが、相手と一対一というのがいいのかもしれない。ただ、漠然とそう考えただけで、自分の気持ちを深く理解しようとはしていなかった。


 村へ辿り着いて感じたのは、よそよそしい空気だった。

 昼間だというのに、外に人の姿がない。冬が長いノーザスクにとって、夏の日差しは目一杯堪能するものだった。

 両親も何かを感じとったようで、そこからは言葉少なに自宅へ向かった。荷物を置くと、留守番している娘に声をかけることもせずに出ていく。

 どこへ向かうのか、ルイには心当たりがあった。集会所だ。


 ルイは迷った末、両親とは違う道で集会所へ向かった。

 ノーザスクは長い期間雪が積もるため、どの家も、必ず他の建物と繋がっている。外に出ずとも行き来ができるようになっているのだ。

 夏の間は滅多に使わない、食糧庫にある扉の先から、ルイは集会所へと向かった。距離としては地上からの方が近いので、暗い道を駆けた。自分の息遣いだけが空洞に響く。

 いくつか別の場所へと続く扉を走りすぎた後、明かりの漏れる扉を見つけた。集会所だ。大勢集まっているのか、声も漏れてきている。

 走って乱れてしまった息を整え、物音を立てないように注意しながら、ルイは耳を澄ませた。


「――それで、ソフィーとソマは?」


 父の声だ。


「夜の内に家族揃って逃げたらしい。家の中はからっぽだよ。まぁ、ボーニャ達も騎士団に突き出すつもりはないようだし……」

「子供同士のことだからな。突き出したところで、大した罪にはならん。ボーニャのことが外に広まるだけだ。傷口に塩を塗るようなもんさ」

「ボーニャはどうしてるの?」

「トセウィスの医術院よ。リゾネルだと、噂が広まるかもしれないから……ただ、子供はもう望めないみたい。早い内にここを出ていくって」

「いい織り子になると思ってたんだけどねぇ。残念ねぇ」


 ボーニャは、ルイより三つほど年上の少女の名だった。行動力があり、女子の中心になっていたような活発な子だ。

 その他にも、次々に知っている子供の名が挙がる。

 大人達の声は時折聞き取れず、また、ルイに説明しているわけではないので、ところどころ理解できなかった。

 ただ、それでも何が起きたのかを知るには十分だった。


(ソフィーとソマが……他の子と一緒になって、ボーニャを苛めた?)


 そんな馬鹿な、という思いの方が強かった。

 ルイの前で、彼女はいつも優しかった。ソマはいつも気弱な様子だった。その彼女達が人を苛める――それも、大人達の口ぶりからすると、中心となって行ったようだ。とても信じられなかった。


「ソフィーのことは、ルイには上手く説明しないといけないよ。神獣様からお預かりしている大切な子だ。何かあっては神獣様がお怒りになるかもしれない」

「やはり余所者は駄目だな。選ばれて舞い上がった挙句に、あんなことをしでかすようじゃ」

「今度は私達が村の子の中から選ばないとな」


(選ぶって、何を?)


 ソフィーが、何か特別なことを任されていたという話は聞いたことがない。

 だが、大人達は次の話に移ってしまったようで、ルイの疑問に答えてくれそうになかった。

 二つの家が村を出ていくのだから、冬への備えに関してや、仕事の分担をどうするかと相談している。


 ルイはその場を離れ、もう一つ、情報が得られそうな場所へ向かった。

 大人達が集会所で話すように、子供達には子供達の場所がある。学び舎だ。

 日が出ているにもかかわらず誰も外で遊んでいないのだから、皆そこに集まっている可能性が高かった。


 今度は盗み聞きする必要はないので、ルイは一度外へ出て、日の光の下を進んだ。

 学び舎に、大人の姿はなかった。今日の授業は既に終わったのか、それとも中止になったのかは分からないが、恐らくは集会所にいるのだろう。

 たった一つしかない教室へ行くと、ルイの思っていたとおり、子供達が集まっていた。ただ、女子は一人もおらず、男子も何人かは見当たらなかった。


(さっき、名前を呼ばれた子がいない)


 部屋にいた子供達は、ルイが来たことに気付いて静まり返った。まるで時が止まったかのように微動だにしない中で、一人だけ動く者がいた。

 泣き腫らした目で自分に近付いてくるのがボーニャの兄だと気付いた時には、ルイは右頬を殴り飛ばされていた。机にぶつかり、派手な音が響く。

 それを合図にしたように、一斉に室内は騒がしくなった。

 ボーニャの兄が倒れたルイの胸倉を掴んだのを、やめさせようと皆が押しかけてくる。

 もみくちゃになる中で、ルイはボーニャの兄の声を聞いた。


「お前が! お前があんなやつを選ぶから!」

「ルイのせいじゃないだろ!」

「こんなことして、祟りがあったらどうすんだよ!」


 数人がかりでボーニャの兄を押さえる一方で、ルイは一人の男子に立ち上がるのを助けてもらった。

 だが、気になる言葉が飛び交いすぎて、ルイの頭の中はごちゃごちゃだった。

 なぜルイのせいにされるのか? それに、祟りとは?


 押さえつけられ動けなくなったボーニャの兄は、周囲を威嚇するように歯をぎりぎりと鳴らしていた。

 気後れしたが、黙っていては何も分からない。恐る恐るルイは口を開いた。


「お……俺は、さっき帰ってきたばかりなんだ。知ってるのは、ソフィーがボーニャを苛――」

「俺の妹は! 何も変わってないからな! 何も! 今までと……」


 ルイをきつく睨みつけながら、その目からぼろぼろと涙が零れだした。

 自分より年上の少年が泣く姿に、ルイは口をつぐんだ。だが、相手は泣きながらも止まらなかった。


「なんでソフィーみたいなやつを選んだんだ!」

「選んだ……?」

「好きなんだろ!? 皆知ってるんだぞ! あの女がどれだけ自慢して回ってたと思うんだ! 手握っただけで真っ赤になるって……自分は神獣の使いに選ばれたんだって!」


 ルイは、頬がかっと熱くなるのが分かった。それなのに、血の気が引いたように指先が冷たくなる。

 青くなっていいのか、赤くなっていいのか分からない。今の自分の顔色は何色だろうかと、頭の片隅で考えた。混ざって紫色になっているのだろうか。


 ルイは、自分のソフィーへの気持ちを誰かに話したことはなかった。

 単に恥ずかしかったし、年が離れているので、相手にされるわけがないと思っていた。ほとんど憧れに近かったのだ。だが、否定するほど何とも思っていなかったわけでもなかった。


「ソマだってそうだ! お前が庇ってくれるからって調子に乗りやがって! お前のことがあったから今まで皆我慢してたんだ! 他の女子だってボーニャほどじゃなくてもやられてんだぞ!」


 ざわざわと、自分の内側に嫌な風が吹く。

 自分が庇ったから。それを盾にして、ソマは他の子を苛めていた。互いに仲良くなれたらと、ルイは思っていたのだ。それなのに、ルイが口を挟んだことで悪化したのだ。


「神獣の加護があるくせに見る目なしかよ! 惚れた女に利用されやがって、ざまぁみろ! お前が馬鹿な女に引っかかるお子様だって、もう村中全員知ってるんだからな!」


 言葉を失っているルイをよそに、子供達は再びもみくちゃになり始めた。


「いいかげんにしろよ! 本当に神獣の怒りを買うぞ!」

「俺達にまでとばっちりがきたらどうすんだ!」

「知るか、そんなもん! もう出ていく村がどうなったって関係ないね!」


 乱闘に参加していない何人かが慰めの言葉をかけたが、ルイはもう聞いていなかった。

 喧嘩を止めることもせず、そのまま学び舎を後にする。

 今は、誰に声をかけるのも、かけられるのも嫌だった。

 気分が悪いまま、ふらふらと歩く。明確な意志があったわけではないが、彼はこの村で一番高い建物、塔へと向かった。人の背丈をはるかに超えて積もる雪よりも、さらに高い塔だ。夏の間は利用する者もほとんどおらず、日の遮られた中はひんやりしていた。

 石のらせん階段を上る。

 一番上に辿り着くと、ぽっかり開いた窓から村全体が見渡せた。

 だが、彼は村を見たくてここへ来たわけではなかった。むしろ、今は何も見たくなかったのだ。


 今までも、彼はぼんやりと察していた。

 村の人達は、ルイを一人の人間として扱っていなかった。ルイの声に耳を傾けてくれるのも、大事にしてくれるのも、全部神獣の使いに対してのものなのだ。

 分かってはいたし、彼は彼なりに、求められるとおり正しく生きようと考えていた。

 それなのに、結果はこれだ。

 苛められている子を助ければその子は増長し、好きになった人はそれを免罪符に他の子を傷付けた。


 窓の下に座り込み、ルイは膝を抱えた。膝頭に額を預けると、視界は真っ暗になる。

 大きな溜息をつくと、息は震えながら出ていった。

 人目がないこともあり、目頭が熱くなるのを抑えるのは難しかった。


(神獣なんて、見たこともないのに)


 零れた雫が、石の床に落ちてぽたぽたと音を鳴らす。

 泣き腫らした目では家に帰り辛くなると分かっていても、ルイには止められなかった。そして、できることなら家にも帰りたくなかった。

 子供達が知っているということは、大人達だってきっと知っているのだ。そう考えると、集会所でいまいち理解できなかった点も分かってくる。


 消えてしまいたかった。

 それが無理なら、自分のことを知る人がいないところへ行きたかった。


 こつこつと、石段を鳴らす足音が聞こえてきた。

 人がやってくる気配に、ルイは慌てて目元を拭い、立ち上がって窓の外を眺めた。


 訪問者は、調子っぱずれの歌を歌っていた。

 のどかなそれを選んだのは、きっとその人なりの気遣いなのだろう。底なし沼のように沈んでいくルイの気分を引き揚げようとしてくれているのだ。

 ありがたいのか、そっとしておいてほしいのかは、ルイにはよく分からなかった。


「元気か?」

「俺は、別に……怪我をしたわけじゃないですし」


 剣術の師である老人は、今日も腰に木剣を下げていた。これがないと落ち着かないのだという。

 ルイの隣に立って村を眺める。


 怪我をしてしまったボーニャに比べれば、ルイは少なくとも体は元気だった。

 もっとも、ボーニャのことも、具体的なことはあまり知らないが。あの状況ではとても訊けなかったし、これ以上自分が関わるのも良くないのだと思う。


「それで、どうじゃった?」

「え?」

「あちこちの養成所やら学校やらを見てきたんじゃろう?」


 すっかり頭から抜け落ちていた。

 元々、自分は騎士に――翼導士になりたいはずだった。

 元翼導士であるこの老人の影響でもあるし、辺鄙なこの村にいても、時折精獣ステュルが飛ぶ姿が見える。村にやってきた翼導士やステュルと話したこともあるので、憧れも親しみもある職業だった。

 それなのに、自分がステュルと共にいる姿を、ルイはあまり想像したくなかった。ステュルの先にいる、神獣スタシエルのことを考えたくないからかもしれない。


 だが、一つだけはっきりしていることがあった。

 ここを出ていきたい。できることなら、出ていってこの村の人達とは関わらず、二度と帰ってきたくはなかった。

 ただ、それが難しいことも、まだ子供である彼にも分かっていた。養成所などへ入るにも、生きていくにも金がいる。


「実はな、お前がおらん間に魔導士が来たんじゃ」

「魔導士?」

「そう。お前にはその素質があるらしい。それと、セタンの魔法魔術研究所に入らんか、とな。また今度来ると言っとったぞ」


 八歳か九歳の頃、魔導士になれる素質がある者の元には連絡がいく。その話を聞いたことはあったが、自分の元に来るとは思ってもみなかった。

 魔法魔術研究所は、王国騎士団本部の隣にある施設だ。そのため、翼導士隊とはいえ、騎士をしていた老人も何度か足を運んだことがあるそうだ。


 研究所は、各地にある魔導士養成所と違って金の心配がいらない。そのかわり、被験者になることもあるし、養成所ほど教育は手厚くなかった。

 だが、今のルイにとっては渡りに船だ。

 魔導士になれれば、仕事にも困らないだろう。


「……騎士団には、魔導士隊もありましたよね?」

「あるぞ。ただし、二人一組じゃが」

「絶対に?」

「何事にも例外はある」


 できることなら一人でいたいというルイの心を読んだのだろう。老人は困ったように笑った。額の皺が深くなる。


「世の中、色んな人間がいるもんじゃ。一緒に組みたいと思える相手に出会えるかもしれんぞ」

「…………絶対いない」


 思わず拗ねたような声音で言うと、老人は声を出して笑った。

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