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20行ショート  作者: 冬月やまと
89/440

VOL.89 傷心

 いつものように、夜が明けた。

 だが、俺は、いつものようにとはいかなかった。

 ゆうべ、三年も同棲していた彼女が、置手紙だけして、突然出ていってしまったのだ。

 手紙には、「もう耐えられません。さようなら」とだけしか書かれていない。

 なにが耐えられないのか、俺にはさっぱりわからない。 

 俺は、なんとか連絡をつけようとした。

 このままでは、納得がいかないからだ。

 LINEはいつまで経っても未読のままだし、電話にも出ない。

 なんなんだ?

 腑に落ちる理由があるのなら、俺は納得もできただろうし、諦めもついて、切り替えもできただろう。

 しかし、こんな状態では中途半端過ぎて、もやもやのしっぱなしだ。

 俺の心は、最大限に傷ついていた。

 いろいろ考えてみたが、どんなに考えても、なにが悪かったのか、思い当たることはなにもない。

 わけがわからないとは、まさにこのことだ。

 考えれば考えるほど、俺の心はずたずたになっていく。

 三日も経つと、傷心を通り越して、俺は無性に腹が立ってき、その気持ちが抑えられなくなった。

 こんなとき、彼女が居てくれたらとつくづく思う。

 俺は、改めて彼女の存在の大きさを知った。

 彼女さえいてくれたら、俺の心は満たされるのに。

 そう、彼女を殴ったり蹴ったりすれば。



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