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20行ショート  作者: 冬月やまと
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VOL.79 記者会見

 ある時、私は、ふと思いました。

 今生きている世の中は、本当に実在しているのかと。なぜなら、時々現実味がなくなる瞬間があるからです。

 もしかしたら、ずっと夢を見ているのかもしれない。あるいは、とうに世の中は滅んでしまって、私の魂だけがさ迷っているのかもしれない。

 もしくは、世の中は実在しているが、私が実在していないのかも。

 いずれにせよ、そう思ってからの私は、起きていても変な感覚が続き、なにをやるにも打ち込めず、ミスが増えるようになってしまいました。

 現実味がなくなる瞬間はいつも決まっていて、仕事でミスをして、上司に叱責されている時に訪れます。

 そう言うと、現実逃避だと思うだろうが、決してそんなことはありません。

 自分で言うのもなんだが、私は責任感の強い男です。

 そんな私が、仕事をミスしたからといって、現実逃避なんてするわけがし、そもそも、責任感の強い私が、大切な仕事でミスなんてするはずがないのです。

 そこからして、この世の中はおかしい。

 ねえ、そう思いませんか?

「なんとも、酷いですね」

 世間を騒がせた不祥事の謝罪会見で、謝るどころか、唐突にそんなことを延々と述べる社長に対して、アナウンサーが顔をしかめた。

「こんな見苦しい言い訳は、長いこと報道に携わっていて初めてです」



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