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20行ショート  作者: 冬月やまと
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VOL.7 雲

 将太は、小さな頃から、空を見上げるのが好きだった。

 空を見上げていると、なにか吸い込まれるような感覚に陥る。

 特に、雲が好きだ。

 雲は、様々な形をみせてくれる。

 形の大きな変化は季節毎だが、同じ季節であっても、毎日同じ形ということはない。

 想像力の豊かな将太は、雲を見つめ、いろんなことを頭に描いていた。

 食べ物、洋服、動物。

 雲を見つめていると、時間が経つのも忘れてしまう。

 ともすれば、日が落ちても、雲を眺めていた。

 いつも、公園のブランコに揺られながら眺めているので、夜遅くに家に帰って、よく親に怒られたりもした。

 それでも将太は、毎日、飽きることなく空を眺め続けた。

 この子は、どこかおかしいんじゃないかしら。

 将太の、雲への憧れは、親が心配するほどだった。

 いつか、あの雲を、この手に掴んでみたい。

 いつしか、将太はそう思うようになっていた。

 そんな将太に、人生を左右する出来事が起きた。

 小学5年生になったとき、初めて、縁日というものに連れていってもらった。

 大人になった将太は、テキヤになって、綿飴を売っている。

 毎日、雲を作り出し、子供たちにも夢を見させて、幸せな生活を送っている。


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