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VOL.41 大逆転
生まれつき運のない男。
それが、裕也だった。
遠足や修学旅行では、ことごとく雨。
入試や就活の面接では、ことごとく腹痛や熱。
ようやく就職できた会社は、直ぐに倒産。
飼い犬には手を噛まれ、ノラ猫には引っ掻かれる。
彼女ができたかと思うと、すぐ振られる。
それも、彼女ができない方がましだというような、こっぴどい振られよう。
そんな人生を儚んで、裕也は幾度も自殺を試みた。
首吊りをすればロープが切れる。
高いところから飛び降りれば、とんでもない突風が吹いて、池に落ちる。
死ぬに死ねないし、生きていても、何も面白いことがない。
そんな裕也の人生が、あることを転機に変わり始めた。
これまで、運がないと思って買わなかった宝くじを買ったのだ。
それも、ドリームジャンボを一枚だけ。
それが、一等に当選した。
その金を元手に、株を始めた。
裕也の買う銘柄は、軒並み上昇し、元手が何十倍にもなった。
裕也は、若くして億万長者になり、超人気女優とも結婚した。
禍福はあざなえる縄のごとしとは、昔の人はよく言ったもんだ。




