VOL.101 こんなはずでは
太陽が燃え尽きるまで、あとわずかの時間しか残されていない。
太陽が燃え尽きてしまうと、地球は永遠の氷河期に入ってしまう。
そうなれば、人類に未来はない。
地球では、国境も人種も越えて、その問題に取り組んでいた。
皮肉なもので、地球が滅びさる一歩手間にきて、人類史上どこにも紛争や戦争がない時代になっていた。
どこか他所の惑星に移住するにも、そんな惑星を探す時間もなければ、科学力もない。
世界の名だたる科学者たちが、額を寄せ合い喧々諤々、議論に議論を重ねても、答えは見いだせないでいた。
そうしているうちにも、太陽の炎は弱まってゆき、地球は冷え冷えとしてくる。
今では、人々の胸には、絶望の二文字が刻まれている。
こうなったら、どんな過酷な気温になっても、人類が生き残れるだけの家を作るしかない。
有能な科学者連中は、そう結論付けた。
それから、思考錯誤を繰り返す日々が続いた。
そしてついに、極寒であっても快適に暮らせる家を完成させた。
動力は、酸素を特別な方法で電力に変える機械が造りだされたので、涸れる心配がない。
人々は安堵し、人間の英知を誇った。
そして、とうとう太陽な燃え尽きてしまった。
それと同時に、オゾン層も破壊され、大気中の酸素が極端に希薄になった。
酸素がなくてはどうしようもなく、人類は滅んでしまった。




