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第19記

「さあ、今日から頑張るよ!みんな!」


「「「「おー!」」」」



 ダンジョンに戻ってきた私はレベル2とレベル3のエクリプサーを設置することにしたんだ。悩んでもいい方法が思い浮かばないからとりあえず少しでも世界の力を集めようと思って。


 ちなみにあの狂信者、ラテリちゃんじゃない方ね、を倒したら20LVくらい上がってた。人族を倒すって効率がいいんだね…。



 レベルの高いエクリプサーを設置したから結構強い人族がやってくると思う。ヴァイスが言うにはこの規模のエクリプサーだと上級冒険者や小規模な兵隊が挑んでくるんだって。これ以上になると国で攻めてくることになるみたいでとても私たちで対応できる強さじゃないわけで…。


 レベル2やレベル3のエクリプサーはすぐに光水晶が出来ないから徐々に侵入者が増えていくことになりそう。ほんと人族はよく気付けると思うよ、光水晶が増えたとかさ…。他にもたくさんダンジョンあるはずなのに。



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 



「最近また人が増えてきたな。」


「どうやら新しく悪魔の魂が複数現れたそうですぞ。アイオス様。」


「なるほど。現金なやつらだな。」


 リュウちゃんに会いたくて何度も通うアイオス君もどうかと思うけどなー。あれ、リュウちゃんに勝ったらお付き合いするとかって話だったっけ?まぁアイオス君にはまだまだ無理な話だね。



「む。また少し塔の形が変わっているな。」


 アイオス君がながーい階段を降りていく。何度も折り返すようになっていて真下に向かう形になっている。たぶんアイオス君は最初の関門を突破できないんじゃないかな…。



「なんだ。今度はのぼるのか?」


 アイオス君がようやく降り終えて上り階段に進んでいく。ここからは折り返しがなくて一直線になっているんだ。



「しんにゅーしゃはっけーーーん!ていっ!」


「ぶほぁ!?」


 ああ〜…。アイオス君、顔面で氷の塊を受け止めちゃった。ここはコンちゃんが階段の上から氷の塊を投げつける場所なんだ。氷の塊は隠れている氷のゴーレムさんが作ってくれている。それにしてもコンちゃんのパワー半端ないけれどアイオス君大丈夫かな?



「アイオス様。意識はおありですかな?」


 いつもアイオス君に付いてきている使用人のおじいさんがアイオス君の頬を何度も叩いてる。段々勢いが強くなって…待遇に不満でもあるのかな?



「ふむ。意識を失っているようですな。仕方がありません。今日はここでお帰りになりましょう。」


 お早い退場で。またねー。



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 



「いやーコンちゃん強いねー。」


「おかげでわたしたちの出番もないですね、サキュさん。」


「でもこの状況でボクたちの出番が来るってことはコンより強い相手ってことだろう?ボクたちで倒せるかな?」


「ふっふっふ。何を弱気になってるのだね、エルよ。コンちゃんは我々四天王の中で最弱なのだよ。」


「そ、そうなんですか?サキュさん。」


「実際どーなんだろうね?マスターなら分かるでしょ?」


「え?なんか良く分からないステータスの項目がいっぱいあるけど…たぶんみんなの中では一番弱いのはコンちゃんかな?次にリュウちゃん、シバ、エルちゃん、サキュちゃんって感じだと思う。」


「いぇーい、いっちばーん!」


「単純に一番強化してもらってるってだけじゃないか。」


「まあまあ。そうは言ってもみんなそんなに差があるわけじゃないからね?相手との相性とかもあるだろうし協力して守ってこ?」


「そうですよね、ますたー。わたし頑張ります!」


「ワンッ!」


 もっとみんなを強化してあげないと今後きつくなっていくんだろうなぁ…。



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 



「今度こそ悪魔の魂を手に入れるよ!以前よりモンスターも強くなってるみたいだから2人とも気を付けてね。」


「分かってる。」


「りょうかい。」


 あ、前にエルちゃんを倒した青髪の女性冒険者一行だ。



「あれ?こんなところに教会があるよ?」


 …ラテリちゃんがご所望だったから建てたやつだ。ダンジョンコアで作ったから一応ダンジョン扱いになるのかな?


「悪魔の塔の横で一体どんな神を祀ってるのかしら?」


「うーん、入ってみれば分かるんじゃない?神官騎士として神に祈りを捧げてから挑むのはマナーだと思うなー。」


「前回は祈らなかったじゃない。」


「そりゃ教会がなかったからだよ。ささ、入ってみよー!」


 そこに祀られてる神は私なんだけど…祈る神は誰でもいいものなの?




「ようこそ。私たちの神様は他教の方でも受け入れてくださる心優しきお方です。」


「ほえー。意外としっかりした建物だね。」


「というか何で地下にあるのよ。」


 ダンジョンの一部だからです…。教会にはステンドグラスに十字架、それとパイプオルガンを飾ってみたんだ。鳴らないけどね。ラテリちゃんが強く希望していた私の像とかは置いてないからね?


「ま、とりあえずいい神様みたいだしお祈りしてこっか?」


「…そうね。」


「わわっ!?」


 え、何で剣抜いたの!?



「あ、ごめんね?うちらは神に祈る時に剣舞を舞うんだ。」


「そ、そうでしたか。いきなり斬りつけられるのかと思いました。」


「あはは…。さすがにそんなことしないよ。」


 ヒヤッとしたよ…。今度ラテリちゃんにも光水晶のアクセサリー渡しておこうかな。



 それにしても青髪の人の舞、綺麗だな〜。あの動きからこの前は氷の魔法みたいなのが飛び出したんだよね。あ、もう終わっちゃった。


「わあ…!美しい舞ですね!」


「ありがとう。はい、これ。」


「え?」


「お布施だよ。教会なんでしょ?ここ。」


「え、でも私何もしてあげてないんですけど…。」


「祈る場所を貸してもらったわ。」


「そういうこと。それじゃあ行ってくるね。」


「はい!頑張ってください!」


 いやラテリちゃん!?頑張られたら困るから!!



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 



「わわっ!?ちょ、セルリどうにかして!?」


「あなたも神官騎士でしょうに…。」


 金髪の女性冒険者が言うにはあの青髪の女性冒険者はセルリって名前なんだね。そういえばさっきから神官騎士って言ってるけどラテリちゃんの出身と同じなのかな?



「むう〜〜!当たって!」


「はぶ!………。」


 あ、金髪の人に当たった。コンちゃんの投げる氷の塊ってコンちゃんの体よりずっと大きいのに物凄い速さなんだよね。あの氷の塊に数え切れないほどの侵入者がやられたわけで。


「アイビー!いくわよ!」


「まいったあぶ………。」


「…どうして2人ともやられちゃうのよ。」


 よし!後一人だよ!



「クロスフレイム!」


「溶かされてるの!?」


 剣に炎を纏わせてる…クロスって言うから十字に炎が飛び出るのかと思ったんだけど違った…。コンちゃんの投げた氷の塊を斬って溶かしてるよ。


「近づけばこちらのもの!はっ!」


「ひゃあっ!?」


「ちょこまかと!」


「あ、当たるわけにはいかないの!」


「あ!待て!」


 コンちゃんが退避用に設けられた高い天井を壁を蹴って登っていく。う〜ん…、ちょっと分が悪いかな。仕方がないね、ここは逃げて先へ通してあげよう。



「小賢しい真似を!くらえ!不滅炎獄剣!」


「あっついの!?」


 えええ!?追撃しちゃうの?コンちゃん大丈夫かな。あの飛び出した炎、全然消えないけれど…。


「ききいっぱーつ!!」


 転送陣に入れたみたい。無事で良かった。


「くっ、逃げられたか。」



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 



「コンちゃん大丈夫?」


「汗びっしょり!お風呂に入りたいの!」



「モンスターが汗かくわけないっしょ。そんな変なもの顕現させてないで持ち場に戻りなさないな、コンちゃん。」


「むぅー!サキュ姉には乙女心が分からないの!」


「ほぅ、このあたしに向かって乙女心を説くつもりなのかな〜?」


「きっとサキュ姉はお風呂に入ってないからばっちぃの!」


「んなわけあるかー!ていうか時間がある時はお風呂に入ってますー!」


「じゃあ一緒に入ろっ♪」


「だから持ち場に戻れっての!」



「まあまあ2人とも。今はあの3人組くらいだしお風呂入ってきていいよ?何かあったら呼ぶから。」


「わーい!ありがとう!マスター!」


「う〜ん…なんか悪いね、マスター。それじゃあお言葉に甘えてコンちゃんをお風呂に入れてくるよ。」


「わたしたちでどうにかしてみますからゆっくりしてきてください。サキュさん、コンちゃん。」


「リベンジマッチだね。今度は倒してみせるよ、サキュ。」


「うむ。頑張りたまえ、エル。」



 よし、何とか守りきってみせるよ!




 忙しくなってしまったので更新ペース落ちてます…。


 前話で”両手に魔力を集めるように”って書いたのですが、左手ないんですよね。後ろに文章付いてるのもあって左手がないことの補足がうまく入らなくて、それならこのままでいいかなぁと思ってます。一応分かりにくいだけで文脈的に間違ってるわけでもないので…。


 文章書くって難しいです。




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