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第7話 大和司は、さらに拾う。

タイトルがどんどん安易になっていきます。

馬車は片輪が外れて、横転をしていた。

幌は転倒の衝撃か、そこらじゅうが破れているが、

中の積荷は無事なようだが、すべてが重力に従って地面の方へと固まっている。

人はいないか・・・


やっぱリ何か、大きなモンスターに襲われたから逃げ出したのだろう。

今度は馬車から少し離れたところに落ちている檻のようなものを見てみようとそちらに足を向けたとき


むにっ


その時、何かを踏みつけてしまった。

なんだろう、ぐにっとした柔らかいもので、なんとも言い難い、

きわめて不快な感触が足に伝わってきた。

間違いなく生き物の何か的なやつだ・・・

つぶしてなかったらいいなと思いつつ、おれはゆっくりと顔を下に向けた。


そこには、この世界にきて初めて遭遇した、人がいた。

ただし、肘から先だけだったが。



指は何かを握りしめるように閉じられ、

その根本は引きちぎられたようにギザギザに裂けていて、

骨がその断面から飛び出している。


僕は耐え切れずに胃の中のものをその場にぶちまけた。


キラキラ~(きれいな映像に差し替えてお届けします)


ここまで歩いてくる途中で携帯食料を食べていたのだが、

そのすべてをきれいさっぱり吐き出してしまった。


「あー、やっぱり食べられてるな」


これまで馬車を追いかけてきたけど、まったく人の姿を見なかったのはどうやらそういうことらしい。


慌てて周りを見渡してみる。


しかし、視界に入る分にはなにも生き物のようなものは認められなかった。

食べるものをすべて食べたからいなくなったということなのだろうか?


これまでに、生きている生き物にはトカゲしかあっていない。

バックパックを軽く触ると、トカゲの鱗の固い感触が指に気持ちいい。

中でトカゲが少し身じろぎをする。


生き物の力というのは確かにあると思う。

バックパックの中の小さな命の存在に力づけられて、

おれは、また檻の方へとあるいている。


近づいてみると、檻は非常に頑丈そうに見えて

猛獣でもその中にいれるようなものにみえる。


「まさか、ライオンとか・・・」


少しずつ近づいていく。

馬車から落下したのだろうか、檻の手前の地面が少しへこんでいる。


これだけ頑丈そうな檻だったら中のものも無事なんじゃないかなどと思って、

少々の期待とともに檻の中をのぞき込む。


頭の天辺からまっすぐに背中まで伸びる金色の髪、

横に伸びた長い耳、透き通るような白い肌、

閉じられた瞳から伸びる長い睫、整ったというより整い過ぎた目鼻顔立ち、

今まであったことのない、信じられないくらいの美少女がそこにいた。


ただし、、、死体だったけども!!


檻はその鉄格子をこじ開けられ、その可憐な少女の腹部からは、

そこにあるべきものが失われていた。


ある日、森の中、大和司は美少女の死体を拾った。


ファンファーレ♪


続く!!


次回は、ちょっとくらい話になる予定です。

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