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第59話 大和司と主なしの迷宮 その8

曲がり角から姿を表したのは骨だった。

本当にスケルトンとは言ったものだ。


関節をつなぐ筋肉のようなものはなく、わずかに残ったぼろ切れを纏うだけで、手には錆びた剣を持っている。

どうやって重力に抗して立っているのか、ましてや動いているのか疑問である。


カタカタと顎を揺らして動いているが、動作に関してはゴブリンの方が速いくらいである。

少しずつ距離を詰めてくるスケルトンに一気に近づくと、二閃、2体をあっという間に斬り伏せた。

剣が当たった胴体部と腰部はカツンと小気味よい音を立てて壁へと飛んでいき、残ったスケルトンの身体はその場に崩れ落ちた。


「楽勝」


って思ったのだが、飛んでいった部分がジワジワと地面を戻ってきたと思ったら、元あった部位に戻って起き上がってきた。

アンデッド(死なない者)とはいったものだ。


今度はリエルが(おおゆみ)を打って頭を飛ばしたが、さっきと同じ光景が繰り返されるだけだった。


脆そうに見える骨なのだが、魔法の力がとにかく頑丈だった。動きは遅いし、身体の一部を失うとその場に崩れ落ちてしまうので正直弱いのだが、剣や弓で倒すのは正直大変だった。

最後は骨を踏みつけてバラバラにしていたくらいだ。


ワープ用の小部屋に戻ろうと振り返えると、何だか誰かに見られているような、視線を感じて振り返った。


「どうしました?ツカサさま?」

「いや、何だか視線を感じて……リエルは感じないか?」


リエルは少し考えた後、何かを呟くと風が巻き起こった。

前方に嵐のような風が通り過ぎたと思うと、ポトリと布切れのようなものが地面に落ちた。


近寄って拾ってみると真っ赤な色をしたコウモリが八つ裂きになって落ちていた……


「なんだこいつ隠れていたのか?」


羽を持ち上げてじろじろと見てみるが、色といい普通のコウモリのようには見えなかった。

訝しんでいると、死んでから時間が経ったのか他のモンスターと同じように煙のように消えていってしまった。


考えても仕方ない、帰ったらアンさんとかに聞いてみよう。


そうしておれたちは初めての迷宮探索を終えて、迷宮を後にしたのだった。


……その頃、どこかの暗い部屋の中で怪しげな男が興奮したようにひとりごちていた。


「この力、間違いない……これでこの忌々しい場所から……」


…………


「そうか……一旦街に帰ることにしたんだね」

「はい、まずは迷宮の下見のつもりで来てましたし、一応目的を達成しましたので」

「あたし達はまだしばらくは潜っている予定だけど、寂しくなるねぇ。こんなにおいしいご飯も食べれなくなるしな。(声を潜めて)今晩は大丈夫かい?」

「(声を潜めて)ええ、もちろん」

「じゃあ、あとでうちらのテントに来てくれ、お土産も渡しておきたいしな」

「喜んで、あ、そういえば六階層で変な赤いコウモリを倒したんですが、何か知ってますか?倒した後に魔石も残らなくて」

「赤いコウモリ?うちらはちょっと聞いたことないねぇ。街に戻るんだろ?ギルドででも聞いてみたらどうだい?」

「そうですね」

確かにエミリーさんなら何か思い当たるかもしれない。

「それじゃあ準備があるので後でな」

「はい、ではまたお伺いします」


……

夜の歓迎はすごかった。


アンさんたちのテントをでた頃にはすっかり深夜を回っていた。入り口に立つ僕にアンさんがしなだれかかりながら言ってくる。他の3人はベッドの上で起きあがれなくなっていた。


「うちは女性限定のパーティーだけど、あんたなら料理係兼夜の係として、リエルちゃんと一緒に入ってきてもいいよ。今度は6人で楽しもうじゃないか……」

「ははは、嬉しいですが、さすがに今日のようなものが続くと身体がもたないので遠慮しておきます」

「そうか、まあうちらはここを拠点にしてるからさ、また迷宮に戻ってきたらよろしく頼むよ」

「それはもう、こちらこそ」


おれたちはそう言って、見つめ合うと最後に深い口付けを交わして別れたのであった。


色魔の称号、職業を入手した。

能力:絶倫を入手した。

夜の歓迎の部分は別途投稿しますが、

これはR15には到底できない内容なので別に夜専用の18禁の話を書こうかなって思ってます!!

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