表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/67

第51話 大和司とアン先輩

いいペースで更新できてます。

女戦士のパーティとなんちゃって肉じゃがを食べながらかまどを囲む。リエルはおれの決定には従うし、ナーシャは、自分の分の食事が確保できれば興味がないようで、がっついて食べる姿を、女戦士のパーティメンバーに少し迷惑そうにかわいがられていた。なお、女戦士もナーシャの姿を目で追っているようで、うちのナーシャはかわいい!と誇らしく思うのと、やはり女の子なんだななどと思っていた。

 そんな、おれの視線に気づいたのか、女戦士がこちらを向いて、少し照れを隠すように話しかけてくる。


「これ、なんだか食べたことのない味付けだけど、うまいねー。あんた料理人にもなれるんじゃないか?」

「地元の味付けなんで、珍しいだけで、料理の腕はたいしたもんじゃないよ」

「本当においしいです、これ。私たち、もう迷宮に入って長いので、暖かい料理が食べれてなくて……」

「こんだけ、女が集まっているんだが、だれも料理できないんだ、はっはっは」


 そう豪快に女戦士が笑う。そういや、名前を聞いてなかったな。


「そういえば、名前は?」

「悪い悪い、名乗ってなかったね。あたしはアン、こっちはクレリックのララ、魔法使いのエルと、シーフのユミルだよ。こう見えてもC級のパーティさ」

「C級……みんな若そうなのにすごいな……おれはツカサだ。よろしくな先輩」


 おれたちは、まだE級だが、C級って、アステリアの街にもそうそういなかったんじゃないだろうか。なんにせよ、おれたちがC級になれるのもずいぶん先だ。


「よしてくれよ、たまたま、仲間に恵まれただけさ」


 確かに、戦士、クレリック、魔法使い、シーフとかなりバランスのとれたパーティである、特にクレリックや魔法使いなんてどこのパーティでも引っ張りだこだろう。

 さらによく聞くと、4人は古くからの幼なじみみたいなものらしく、アンさんは中級貴族の出だったようだが、この正確だから家を抜け出して冒険者をやっているとのこと。他の3人は、使用人の娘だったようだが、身分を気にしないアンさんとは、みんな中の良い友人だということ。


「あんたのパーティは……なんだ、そっちの女の子がパーティなのかはわからないけど、そのお嬢ちゃんは、かなり出来そうじゃないか……うちのパーティにも欲しいくらいだ。どうだお嬢ちゃん、うちは女性限定だから気兼ねもいらないぞ、どうだい?」

「リエルです。リエルはツカサ様のものですので」


 ”ツカサさまのもの”という表現に、アンさんが少し驚いて、面白そうに顔をゆがめる。


「ちょっと、アンさん、勧誘はやめてくださいよ」


 こんどはこちらがごまかす番だった。


「はっは、悪い悪い。それにしても、ツカサ様のものねぇ、もう手は出したのかい?」


 ブハッ


「出してないですよ!!」

「……じな……」

「ほら、おかわりいりますか?アンさん」

「お、もらえるかい、悪いねー」


 ふう、なんとか食べ物で釣ることができたか……


「ん?リエル何かいった?」

「いえ」


 気のせいだったか。


「さて、あん……ツカサ君か、おいしいものも食べさせてもらったし、何か先輩に聞きたいことはあるかい?なんでも聞いてくれ、ギブアンドテイクって奴だね」


 そう言って、アンさんは、大きな胸を自分で叩く。


「では、アン先輩、さっきメンバーの人が、迷宮に入って長いって言ってましたが?」

「ああ、私たちは、商館と個別で契約を結んでてね、ここで魔石を掘ってるってわけ。もちろん一応言っとくと、モンスターを狩っているわけね」

「へえ、儲かりますか?」

「それは営業秘密って奴だな」

「なるほど、おれたちは、本当に迷宮初めてなんですが、基本的なことから聞いていいですか?」

「ああ、いいよっと、おーい、ユミル、アレとってきて」


 ユミルさんはそれだけでわかったようで、うなずくとどこかに向かって歩いて行った。


「アレって?」

「まあまあ、すぐにわかるよ、で質問はなんだったかな?」

「うーん、じゃあ、ダンジョンの中ってどうなってるです?」

「こりゃー、またほんとに基礎的な質問だな」

「すいません」

「いやいや」

「アン」


 ユミルさんがもう戻ってきたようで、手には……ワインを持っていた。それも、いわゆる通常サイズのものではなく、マグナムボトルというのだったか、たまに店頭で見かけるような大きなサイズのワインボトルだった。


「ま、これも何かの縁、じっくり話そうじゃないか」


 ユミルさんが、ワインを持ってきたのを見たのか、他のメンバーも傍へと集まってきた。さすが冒険者、みんなお酒が大好きなんだろう。


 その後、ワインを飲みながら、ダンジョンの基本的な話から、各層の特徴、出るモンスターなどを教えてくれ、冒険者ギルド発行の地図に、追加情報なども書いてくれた。アンさん達は、今は20階層あたりで狩りを行っているらしく、この迷宮については非常に詳しかった。貴重な情報に、こちらも、自分で楽しむようにアイテムボックスに入れていた、ワインを提供して、楽しい時間は夜遅くまで続いていた。

 アンさんの押しもあって、ナーシャもリエルもワインを飲まされ、もうすでに眠っており、かまどの前に残っているのはアンさんのパーティと、おれだけになっていた。


 おれが、二人をテントの中に運んだあと、かまどまで戻ってくると、急にアンさんに手を捕まれ、アンさんが身体を寄せてくる。


「なあ、二人も寝たようだしどうだい?護衛は3人に任せておけばいいからさ」


 必要以上に密着したアンさんからは、女性特有の甘い香りが漂ってくる。意表は突かれたが、願ってもないお誘いでもある。申し出を受けて、うなずくと。


「よし、決まりだ!こんなところにずっといると、なかなかいい男とも出会えないからよ」

「こんなところで、いい女に出会えるとは、こっちも思ってませんでしたけどね」

「うれしいことを言ってくれるね」


 その後、アンさんたちパーティの大きなテント(中には簡易なベッドも設けられていた)へ連れられて行き、アンさんの引き締まった身体を抱いたが、さすが戦士とでもいうか、何がとは詳しくは言わないが、思った以上にすごかった。


 事が終わって、自分のテントに戻ってくると、アンさんが


「みんなもたまってるから、明日からもよろしくな」


 そういって、おれの肩を叩くと、他のみんなもこっちを見て笑う……

参ったな、正直うれしいけど、明日から身体が持つのだろうか、ちょっと心配である。


時間があるときと無いときの格差が激しいです。やる気だけではどうしようもない……

ということで、本日一応2回目の更新です。


ジャンル変更にともないいろんなルールがついてますね。異世界ものを分けたい気持ちはわかりますが、母数が多いからランクを300位くらいまで表示できるようにしてくれた方がうれしいなぁ……

ということに、タグに異世界転移を追加しました。


まめに更新して、皆様の目にはいるようにしないといけませんね、評価、お気に入り、感想を頂いた方ありがとうございます!

作者のやる気がましますので、ポチッとしていただければ幸いですm(._.)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ