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第46話 大和司と素晴らしい生活

 カンプスの街への護衛クエストを終えて、アステリアに戻ってきて数日がたった。護衛の任務は、いつも以上に楽で待遇も護衛というよりはお客様みたいな感じで、さすがのおれも申し訳ないような気持ちになった。

 他に最適な冒険者がいないと言っていたが、これなら護衛はマリアローズ達だけでよかったのではないか……とはいえ、マリアローズは代表団の代表で護衛対象そのものだから、それもない話か。

 なんにせよ、いい経験をさせてもらって、報酬もなかなかおいしかったので何も文句をいうことはないだろう。


 結果からすると、今回の使節団の派遣は大成功だったといって過言ではない。カンプスの街とアステリアの街との間で本格的に商売が始まったらしく、ピエールさんのお店の女性用の下着の売り上げはすごいことになっているらしい。なんでもピエールさんも支店をカンプスの街に出すことも考えているらしい。

 いくらスマートフォンで下着のデザインなどは入手可能であっても、入手できない材料がある。ゴムだ、いくら魔法が万能といってもないものを作り出すようなことはできず、ピエールさんのお店(なお、最近知ったのだが店名は『ラ・ピエール』っていうらしい……)の主力の製品は、紐パンや紐ブラ?だった。それはそれで好きなんだけどなー、いわゆるブラのホックを外す感覚、男子の夢の一つだろうか……


 話が脱線してしまったが、この世界にゴムがないわけではどうやらなかったようで、カンプスの街で観光をする時間があったので、市場をぶらぶらしていると天然ゴムのようなものを発見したのだ。カンプスの街は港があることから、いろんな街から商品が集まってくるようで、そのゴムのようなもの(名前はガンムと呼ばれ違う物であったが、現物をみせてもらったら、天然ゴムそのものに見えた)も運び込まれているらしく、靴や水筒などの入れ物をつくるために使われていたらしい。

 天然ゴムそのものでは、弾性も十分でなく、洋服(主に下着)への使用に耐える性能はなかったが、ネットの知識を用いて加硫を行ったところ、天然ゴムと同じ性質を確認できたので(というかこれ天然ゴムだろ)、これまたピエールと秘密裏に契約して、実用に耐えうる洋服用ゴムの作成をピエールが行っているとのことだった。

 冷静に考えると、ゴムの用途なんて山のようにあって、天然ゴムより弾性などに優れた製品を独り占めできるので、やり方によってはきっと信じられないほどの大金を稼げるだろうが、洋服への使用以外に全く興味が無いピエールは、やはりなかなかの人物(変態)である。

 多角経営でもされた場合には、世の中からの注目も無視できないほど大きくなるであろうし、加硫ゴムの出本のおれのこともいつまでも隠し通すのは難しいと思われるため、逆によかったかもしれない。

 

 ラ・ピエールの売り上げは右肩上がりでどんどん伸びていた、これはつまり商品のマージンを得ているおれの懐に入ってくるお金も右肩あがりである。正直結構な額である。

 先月分として金貨1枚をもらった時には正直言葉を失った。

 

 現在は、護衛のクエストを中心にこなしているが、大体1回あたり片道2泊、往復で5日、片道の護衛で銀貨10枚、往復の護衛で銀貨15枚といったところが相場だ。

 護衛クエストは日数がかかるが、適度に間隔を開けてこなしているだけで金貨2枚程度の収入を毎月得ることができており、生活していく上ではそれなりに余裕ができていた。

 それが、急に1.5倍である。しかもピエールさんによると、支店もできるし、売り上げはますます伸びていきそうだということ。

 

 これ、下手をするとおれもう働かなくていいんじゃね……そんな言葉が頭をよぎっていた。


 早いものであれからいつの間にか2か月がたっていた。ラ・ピエールの売り上げは本当に右肩あがりで、新しく商品化をしたゴムひも付きの下着も順調で、なんと毎月金貨4枚が寝てても入ってくるようになっていた。

 働かなくても入ってくるお金、おいしい食事、かわいい同居人、こちらの世界に持ち込んでいるスマートフォンもインターネット環境は完備なので、某小説サイトへどんどん投稿される新作を読んでみたりなど、暇つぶしにも困らない生活。すっかりおれは、引きこもりへと化してしまっていた。クエスト?何それうまい?


 そんなある日……


 いつの日に見たことがあるように、ドアが開け放たれ


「づがざざ~ん」


 冒険者ギルドのエミリーさんが部屋に飛び込んできた。


 GWですが、なんだか仕事から逃げれません……

 なんとかではありますが、更新を再開したからかぼちぼち評価をしていただける方、ブックマークに入れていただける方が増えてまいりました、ありがとうございます。この場をかりて感謝を

 仕事で死なない程度ブラックに、更新も頑張っていければいいと思ってます。また、300位くらいに入れたらいいなーとかいう妄想。


 さて、作者もだいぶん忘れているようですが、大体お金の設定は以下のとおりです。

 小銅貨1枚が10円

 銅貨1枚が100円

 銀貨1枚が10000円

 金貨1枚が20万円

 白金貨1枚が200万円

 

 司は、デザインを提供した下着の売り上げの3%をマージンで得ているので、およそ下着の売り上げが月600万円以上あるという想定(多少色を付けて報酬をもらっている)にしてます。これまで流通していた下着とは違うので上下1セットで銀貨2枚程度ととりあえず設定してみてます。

 多すぎ、少なすぎということがあれば、後程ちょっと修正するかもしれません。

 いま考えてみると、宿代は少し高かった気がしますので、こっそり宿代を半額くらいにしようかなと思っています。マージンを倍にしてもいいかもしれませんが、それだとピエールさんの売り上げが多すぎるかなというジレンマ。お金の価値観については、適宜調整をしようと思っています。


2016/5/24 誤記修正


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