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第3話 大和司は、魔法使いを目指す。

男なら剣より魔法ですよね~?(個人的趣味)

いやいや、魔法使いといっても30歳まで穢れなき訓練を積む方ではないですよ。


ステータスボードを操作にも少し慣れて、

おれはステータスボードを拡大して(そのものの大きさを大きくもできるらしい)

スキルの一覧を眺めていた。


大きく分けると、剣術や槍術などの体術系のスキル群、

精霊魔法、黒魔法などの魔法系のスキル群、

鑑定や索敵などの技能スキル、

火耐性、自動回復などのスキルを持っているだけで効果を発揮するパッシブスキル群、

鍛冶や錬金などの生産スキル群が用意されていた。


それにしても、嫌がらせのようにスキルが山のようにある。


魔法スキルだけにしても、精霊魔法を始め、

黒魔法、白魔法、火魔法、水魔法、土魔法、風魔法、光魔法、闇魔法、神聖魔法、竜魔法、神魔法など、

魔法に文字をつければ何でもいいと思ってるくらいの数がある。


取説を見ると一つ一つばか丁寧に解説があるようだが、正直読むのが面倒くさい。

例えば、火魔法では火属性の魔法しか使えないが、強力な魔法をつかえるということが、

わざわざ1ページほどかけて説明されている。


精霊魔法などは、精霊の力を借りて魔法を使うので、

すべての属性の魔法を使えるが、個別の威力では属性魔法に負けるようだ。

竜魔法や神魔法は、その名のとおり、竜種や神にしか使えない魔法で、

それぞれの威力も桁違いなものらしい。


そのほかのスキル群もそれぞれ、馬鹿みたいにスキルが並んでいるので紹介は割愛させていただく・・・


すべてのスキルに目を通せたわけではないが優秀そうなスキルに目星をつけていく。


とりあえず、神の名前を関したスキルは軒並み優秀だろうと思われる。


神魔法、神剣術、神槍術・・・体術に関しては、定番の剣でいいだろう。

あとは、鑑定、索敵、隠蔽、危機察知、状態異常無効、MP消費半減、魔法威力2倍、獲得経験値2倍、必要経験値半減といったところか・・・


やはり、有効なスキルをとりつつ、魔法と体術にポイントを振るというのが定番だろうか?


ふむ、分析を経て、おれは、迷わず神魔法に全ポイントを振った。


『神魔法Lv10』


うん、やっぱり、剣と魔法の世界なら断然魔法でしょう!!!


今までにやってきたMMOゲームでもおれは常に魔法職を選んできた。

神魔法であればどうやら攻撃魔法はもちろんのこと、回復魔法や各種補助魔法も使えるみたいだし、

大体どんな事態にも対応は可能だろう。


便利スキルなどには、すごい引かれるのだけれども、

今後、他の魔法を習得するのならまだしも、

神魔法を習得することが出来るタイミングが他にもあるとは思えない。


最強の魔法使いを目指すとすると、ここは譲れないところだった。


『残りスキルポイントは、0です』


との表示と共に他のスキルの文字が消灯し、決定ボタンが点灯をした。


物事を決めるときに悩んでも時間の無駄、そんな時間があったら寝てる方がいい

という信念に基づいて、躊躇無く決定ボタンを押す。


『以上のスキル構成でよろしいですか?(Y/N)』


Yを選択する。


『本当に以上のスキル構成でよろしいですか?(Y/N/スキル構成とは?)』


Yを選択する。最後の選択肢は何だよ(どこかで見たことがある気がする)


『本当の本当に以上のスキル構成でよろしいですか?(最終確認です)(N/Y)』


・・・作った人もとい神の性格を物語っているな・・・


あきれた感じで、Yを選択する。


すると頭の中からファンファーレのようなものが流れ目の前にメッセージが表示される。


『スキル神魔法が、Lv1に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv2に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv3に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv4に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv5に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv6に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv7に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv8に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv9に上昇した。』

『スキル神魔法が、Lv10に上昇した。』


うーん、意識しなければ視界を遮るようなものではないけど、

一気に表示されると正直、若干表示がうざったい。


とはいえ、人生において本物の魔法を使えることに対する喜びで、

そんなことはすぐに頭の片隅に追いやられていった。


スキルをとってどのように魔法を使うのかと思ったが、

それは考えるとか思い出すとかではなくて、

自然とどうすればいいかわかるというものだった。


起動の言葉と、魔法の名称を唱えるだけでいいようだ。


頭の中で使用可能な魔法を確認してみると、Lv10ということもあり、

かなり多くの種類が思い浮かんだ。


今は職業も村人でLvに至っては1しかない。

ステータス二倍の効果で、MPは2倍になっているとはいえ、

60とかなり少ないので、最初に使用する魔法は、

ゲームでは初歩の初歩であるファイアボールを選択する。


よし、右手をまっすぐに持ち上げて、詠唱を開始する。


「|マギア デイ ファイアボール《magia dei fire ball》!」


右手を掲げた先に火の玉が生まれる。


これが魔法・・・初めて自分が生み出した魔法に感動をおぼえ・・・

そうになったが、目の前の火の玉、

いや炎の球は、みるみるまに大きくなっていく。


直径1mの球が、2mに、3mに・・・

その拡大はとどまることを知らない・・・


球体の表面は流動し、波打っている。


10mから20mへ、肌に熱気が伝わってきて正直熱い。


30m・・・戸惑うおれを置いてきぼりにして、50m・・・もう大きすぎて正確な大きさもわからない。


あっという間にその大きさは100mは超えたのではないだろうか、

小さな太陽が目の前にあることを想像してほしい。


太陽の近くのものはその輻射熱により徐々に発火していく。

火球の下の草木が燃えている。

その火は近くにあるのは地面だけではなく徐々におれにも被害を及んでくる。

髪の毛が焦げる音が聞こえる、スーツの袖がすごく熱くなっている。


この熱さはサウナとかそんなものではなく、熱いというどころではない。

火が付いていた草花が、灰に変わっていく。


スーツの袖が発火した、慌てて火を消しながら、まだまだ大きくなっていく太陽に、

正直おれはここで死ぬかもしれない。

そう思った。


そのとき、太陽がようやく正面に向けて飛び出していった。


巨大な物体が移動したことによって、空気の入れ替えがおこり、

激しい風が巻き起こる。身体に燃え移りそうであった炎がただちにかき消された。


九死に一生を得ることができた・・・


なんて思っていたら、目の前では更なる悲劇が起ころうとしていた。


目の前に広がっていた険しい山脈の一角に小型の太陽が沈んでいく。


その次の瞬間、かつてだれも経験したことのないような、大爆発が起こった。


立ち上るきのこ雲を目にして、慌てて足元にあったくぼみに身を伏せた。

その直後、轟音とともにやってきた衝撃波が頭上を通り過ぎていった。


こんな時、おれが言えたことは


「メラゾーマやないんや、メラなんや・・・」


どこかの大魔王と同じようなセリフだけだった・・・


呆然とするなか、ファンファーレが能天気に延々と鳴り響いた。


『村人のLvが、Lv2に上昇した。』

『村人のLvが、Lv3に上昇した。』

『村人のLvが、Lv99に上昇した。村人のLvはこれ以上上昇しません』

『称号:最強の村人を得た』

『称号:無慈悲な一撃を得た』

『称号:歩く災害を得た』

『称号:ドラゴンスレイヤーを得た』

『称号:大魔王(笑)を得た』

チートは無駄に消費してこそのチートだと思います(?)

表現ぶりは修正するかもしれません。


感想でコメントさせてもらいましたが、

スキルのLvがわかりにくいということだったので、

補足しておくと。

(文中でわからせる文章力がほしいです・・・

後日、そのあたりの文章をいじると思います。)

目安としては、

Lv1 見習い

Lv2 ふつう

Lv3 ベテラン

Lv4 達人

Lv5 英雄

Lv6以降もいちおう不可能ではない感じですが、

Lv6以上は、神かお前?というありえないレベルだと思っていただければ・・・


スキルレベルの説明は、取説を熟読しないとわかりませんので、司は未だに知りません。

ただでさえ強力な魔法のLvをマックスにしてしまったわけで、その結果が・・・と思っていただければっ!

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