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陽炎がみせる幻覚

作者: 憂月 朱音

The三大噺です。


設定とかはすべてフィクションです。


最初お題を見て浮かんだのがこの設定でした。

書いてて自分でスゴイ切なくなってました



時は2063年 夏


第三次世界大戦が終結して2年目の夏。


日本も戦争に参加せざるを得なくなり

日本の首都、東京も激戦地の1つだった。


そんな東京の都市部は空襲の影響でほとんど廃墟と化していた


俺は数少ない生き残りの1人であの日は

たまたま物資の調達に都市部の方にやってきていた。


しかし、一歩踏み入れた路地裏。


そこで黒髪の女の子が異形な形へと変化した信号機と激戦を繰り広げていた。


高校生だろうか・・・。

制服に身を包み手には一本の日本刀。


交戦している信号機からは赤、緑、黄色の

鮮やかなレーザーが不規則に発射される。


・・・夢だろうか。

俺と同じくらいの女の子が戦う?


いやいやさすがにそれはないだろう。


もう一度、彼女と信号機が戦っていた方に目をやる。


そこに姿はなかった。


「あ、なんだ、目の錯覚か・・・」


フゥと息を吐き出し、後ろを振り返る。


「ごめん、ちょっとそのメガネ借りる」


声が聞こえたときにはすでに俺のかけていたメガネは

黒髪の女の子に取られていた。


「え、あっ!ちょっ!」


声にならなかった。


女の子は奪い去ったメガネをかけ、信号機との激しい攻防を始めていた。


・・・夢じゃなかったのか。


だんだん頭から血の気が引いてくる。


待て・・・。


何であの子はわざわざ俺からメガネを取って行ったんだ?

俺のメガネは度など入っていない。


第3次世界大戦にはレーザーやレールガン等の

武器が戦線にいくつも投入された。


このメガネはレーザーやレールガンから

目を保護する為だけに戦時中に作られたメガネだ。


まさか・・・。まさかだけど・・・。


レーザーがあまりにも眩しいからって

俺のメガネをとったのか!!


・・・なんて残念な人というか、間抜けな人というか、可愛そうな人なんだ・・・。


ヒュン ドゴォン!!


レーザーのせいでビルが破壊された。


目の前ではさらに激化した戦いが行われていた。


次々と発射されるレーザーをギリギリの所で避け

信号機に斬りかかるという一進一退の攻防が続く。


時折彼女はつらそうな顔をして、瓦礫の山を走り抜ける。


そして好機は一瞬。

信号機の動きが一瞬止まった。


女の子は待ってましたとばかりにニヤリと微笑むと

持っていた刀を鞘に納める。


「抜刀術の構え・・・?」


左手がやや下がり気味の独特な体制だった。


まさか、レーザーと速さ勝負をするというのか!?


信号機が赤色のレーザーを発射させようとする。



「藤堂流抜刀術 <乱季春> 」



ドガァン!!


信号機はとても大きな音を立てて爆発した。


シャラン


刀を鞘に納め、呆気にとられていた俺の元へ歩み寄ってくる。


「ごめん、メガネわれちゃった」


女の子は無邪気に笑ってメガネの破片を差し出す。


ビュオ


何処からかともなく強い風が吹き

メガネの破片は青く晴れ渡った空に舞っていった。


その様子を2人並んで見ていると

女の子はいきなりくるっと背を向けて廃墟の町を走って行った。







































































































































































































・・・という夢を朝から見たんだ。


まさかの夢落ちです。


すみません(^_^;)


あ、設定はもちろんすべてフィクションです。




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― 新着の感想 ―
[一言] 今晩は^^ 初めまして、江角 稚と言う者です。 物語がスイスイ進んで行くので、読んでいて楽しかったです!! 衝撃的なラストも良かったです(笑) 素敵な作品を、ありがとうございました!!
[気になる点] 早く時の戦い書いて下さい [一言] まさかの夢落ちですか、、、でも面白かったです。
[一言] 最後の空白行の下に何があるのかと思いきや、まさかの夢落ち! ビックリです(笑) ですが、夢の中の戦いの擬音語というのでしょうか?その使い方がうまくて読みやすかったです^^ ありがとうござ…
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