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守護騎士と邂逅

「……ふふふ。ゼム様ぁ……。私、ゼム様のためなら何でもいたしますよぉ……。ゼム様に救われたこの命、ゼム様の盾にでもはけ口にでも、なんにでも……」



あ、だめだ、こいつ。堕ちてらぁ(病みに)。



目の光が皆無のアイリスが、じりじりと距離を詰めてくる。



ヤヴァイ。怖すぎる。



何か、何かこの状況を打破できるものは……。




「ア、アイリス。皆はどうしているんだ?」



アイリスは、ぴた、と動きを止めた。



「そうですよね……、私だけが……。でも……、チャンス……」



何かぶつぶつとつぶやいているが、よく聞こえない。聞き返したいが、さっきの地獄みたいな空気から逃れられている現在へのありがたみがすごすぎて聞き返せない。



「わかりました。では、皆様をお呼びします」



アイリス は 「念話」 を 使用した。



外から騒がしい足音が聞こえてきたと思うと、部屋の扉と横の壁が吹き飛んでなくなった。



「「「ゼム(旦那様)(ご主人様)が目覚めたって!!??」」」



……何かおかしい呼び方が聞こえた気がする。



ヴィオラ、ローズ、マリーの三人は、じっと俺の顔を見ていたかと思うと、アイリスと同様に、ぼろぼろと涙をこぼし始めた。



「あぁ……ゼム……僕の騎士……。やっと目覚めてくれたんだね。ふふふ、これからはずっと、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと一緒だよ」



「ご主人様、ご主人様ぁ……。大丈夫。アタシは大丈夫。ゼムのいうことは何でも聞く。だから、捨てないで捨てないで捨てないで捨てないで捨てないで捨てないでお願いだから」



「旦那様……ぁ……。オレ、オレずっと待ってたんだよぉ…?えらいよねぇ……?褒めてほめて褒めてほめてほめてほめてほめてほめてほめてほめて?」



あぁ、なんで、皆目に光がないんだ……。また地獄に逆戻りしたので、軽口でも叩こうと思って、



「ははは、皆。あんなに俺のことを嫌ってたのに、待っててくれたんだなぁ」



瞬間。空気がびしっと音を立てて崩れ落ちたような気がしたかと思うと、四人全員が土下座を始めた。



「ご、ごめん、なさ、い」

一番最初に声を出したのはヴィオラだった。大粒の涙を浮かべながら、彼女は続けていった。



「ボク、ボク、しらなかったの。ゼムがこんなにも傷ついていたなんて、戦ってくれていたなんて、しらなかったの。……そうだよね、あんなことされたらきらいになっちゃうよね……。でももうだめなの。ゼムがいないといきていけないの。ボク、今までずっと『守ってきた』から、守られるのがあんなにうれしいってしらなかった!許してくれるまであやまるからぁ……。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」



信じられるか?この子活発系ボーイッシュ美少女なんだぜ?

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