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vs魔王

「ふははは、よくぞここまでたどり着いた。勇者ヴィオラよ。」


魔王デストラが一言一言を発するたびに、空気が震える。


「何て邪悪なオーラなの…」

「へっ、オレたちもこれくらいの修羅場、たっくさん潜り抜けてきたんだ!ぜってぇボコボコにしてやる!」

魔法使いローズと武闘家ののマリーが恐怖心をこらえる。


「ボクたちなら大丈夫!」

勇者ヴィオラは一歩前へ踏み出すと、聖女アイリスを振り返った。


「………」

アイリスは何かを考え込んでいるようだ。

一言も発さず、俯いてそこに立っている。


「ふははは、貴様らには絶望を与えてやろう。まずはそこの聖女」


デストラがアイリスを指差す。


「お前にちまちま回復されては敵わんのでな。まずお前を石にしてやろう」


アイリスはびくりと身じろぎをすると、

防御魔法を展開しようとした。

「プロテクーー」

「遅い。石化せよ。」


デストラが手をかざし、光が放たれた。

一瞬のうちに視界を失いモヤが晴れると…


そこにはアイリスがそのまま立っていた。


「「「「は?」」」」


この場にいる全員が、理解できない現象であった。


しかしアイリスだけは違った。


「あ、あぁ、ああぁぁぁぁぁぁ」

と叫ぶと顔を手で覆ってうずくまってしまった。


「な、なんだかわかんないけど、行くぞ!デストラ!!」


かくて戦いの火蓋は切って落とされた。


デストラの魔法は全て不発。

崩壊の魔法、隕石の魔法、切断の魔法…


勇者パーティに触れると、その効果を失う。


「な、なぜだ!!なぜ攻撃が通らん!!」

徐々に体力を削られてゆくデストラ。

そしてついにーー


「ぐ、ぐぁぁぁぁ!この魔王が、何もできずにぃぃぃい!!」


最後は勇者の手でトドメをさされ、絶命した。


「っ、おわっ、た?」

「やったわ!ヴィオラ!!あたし達!」

「オレたち、やったんだ!へへへ!」

歓喜の渦の中に、アイリスはいない。


「アイリス!ボクたちやったよ!デストラを倒したんだ!!……アイリス…?」


アイリスは死闘の間に立ち直り、回復やバフによって、戦闘を助けていた。


それが今は、戦いの余波で崩れた石像の前で膝を折り、泣き喚いている。


「一体どうしたのよ、アイリス。」

「そうだよ、らしくねぇ」


ローズとマリーも、不審そうにアイリスに駆け寄る。


「ね、ねぇ、アイリス?」

ヴィオラが言うと、アイリスは、


「ゼム、ゼムが…ゼムがぁぁぁあ」

と、この場にいない守護騎士の名前を呼び、泣き叫んでいる。



「ど、どうして?アイリス?」

「そうよ、あんな奴がどうしたの?」

「そうだぜ、最終決戦の前に、




『死にたくねえ』って抜けたやつなんて気にしてさ…?」

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