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よく冷えたビールはいかがですか

　お盆（ぼん）休（やす）みに、実家（じっか）に帰省（きせい）していた時（とき）のことです。

　父（ちち）とテレビでプロ野球（やきゅう）の試合（しあい）を観戦（かんせん）していました。

　その試合（しあい）中（ちゅう）に、ある場面（ばめん）で私（わたし）は動（うご）きます。冷蔵庫（れいぞうこ）に向（む）かいました。

　私（わたし）は以前（いぜん）、野球場（やきゅうじょう）でビールを売（う）るバイトをしていたことがあります。

　そのバイト中（ちゅう）に気（き）づいたことがありました。「ビールがよく売（う）れる試合（しあい）展開（てんかい）」というのが、いくつかあるんです。

　そんな試合（しあい）展開（てんかい）の一（ひと）つが、今（いま）まさに訪（おとず）れました。

　これはチャンスかもしれません。冷蔵庫（れいぞうこ）の中（なか）には前（まえ）もって、ビールを冷（ひ）やしておきました。

　それを父（ちち）のところに持（も）っていって、

「よく冷（ひ）えたビールはいかがですか？」

　バイト時代（じだい）のことを思（おも）い出（だ）しながら言（い）ってみます。もちろん有料（ゆうりょう）です。

　父（ちち）は買（か）ってくれました。

　さらに私（わたし）は経験（けいけん）を活（い）かします。

「おつまみもありますよ」

　こちらも、もちろん有料（ゆうりょう）です。

　父（ちち）は買（か）ってくれました。

　ちょっとした小（こ）遣（づか）い稼（かせ）ぎになりました。

次回は「守備の練習」のお話です。