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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーアシュランス王国建国編ー
89/1227

2-8 41℃の温泉と、邪の狙撃手。

宜しくお願いします。

――― R4075年7月13日(水)15:20


 俺は、エルドラドブランシュ(領主館であり俺の家)ファミリーエリア(北地区)の昼食の間に居る。料理の神chef(シェフ)アランギー様は、他の世界へ食材の買付に出かけ暫く戻らないらしく、久々に母メアリーの手料理、母の味を楽しんでいる。


 6月30日付けで完済し奴隷契約期間を終えたパフさんは、聖都スカーレットに建立した知の神様の神殿を中心に開発整備された地区『サジェスエリア』に、母リディアさんが開店した書籍店を手伝いながら、来たる日に備え修練と調査に同行してくれている。


「それじゃ。ロイクは、トミーサスとの戦争に参加しないのね?」


「はい。俺だけじゃないです。俺を介して創造神様の恩恵を受けた人も参加してはいけないと、メールで神授が届きました。」


「おぉ、それじゃ俺は参加して良いって事だなぁっ!」


「ん?親父、戦争に参加する気なのか?」


「んな面倒な事すっかよぉー」


「らしいな」


「ねぇロイク」


「はい、なんでしょう?」


「創造神様からの恩恵は何処までの事を言うのかしら?」


「心当たりのある人は参加しない方が良いでしょうね」


「でもよぉーそれってなぁっ!この世界に居る人間皆が心当たりだろぉっ!」


「大きく言ってしまえばそうだろうけど、そんな事言ったら、この世界どころか全て創造神様の恩恵って事になって話が続かないだろう」


「あぁ~難しいこたぁーパスだぁっ!パス!」


「不思議ね」


「うんアスピーちゃんどうしたよぉー」


「分裂から4000年以上。一度も戦争を起こした事の無いトミーサス王国が、世界の中でも有数の大国にどうして今更戦いを仕掛けたのかしらね」


「色々貯まってたんじゃねぇーのぉ!酒飲んで女・・・ゥンン適当にダラダラしてりゃー良いのになぁっ!」


 戦争以前の問題だろうな。それでは国が立ち行かないだろう・・・


「一先ず、参加するなという神授をいただいたからには、助けたくても仕方ありません」


「王国軍や騎士団や各協会の質を高める必要があるなぁっ!」


「それでなんだけど、聖都の領軍を御祖父様の領都リヤンに出兵させようかと思ってるんだけどどう思う?」


「関わるなって、神様に言われてんだろうぉ~」


「そうです。でも、聖都の領軍は募集して通常の手続きを踏んで組織された物なので、問題無いかなって。御祖父様もオーレリー王子も身内ですし、領国としては協力するべきじゃないかと」


≪フワッ


 運の神フォルティーナ様と、アルさんと、トゥーシェが現れた。


「少し遅れたね」


「あら、フォルティーナさんにアルさんにトゥーシェちゃん。今日は私が作ったのよお口に合うか分かりませんが、是非召し上がって」


「おぉ~メアリーが作ったのかね。楽しみだね」


「はい。メアリーさんのお菓子やお料理はとても美味しいので楽しみです」


「おい、人間の女」


≪パチン


「ギャァ――」


「メアリーは、人間種で女だがね。その呼び方は失礼だね。敬意を持って接するね。分かったかね」


「は、はいですぅ~なのじゃぁ~・・・おい、人間の・・・ロイクの母よ」


「何かしらトゥーシェちゃん」


「ちゃんは止めろなのじゃぁ~私は6000万13歳。子供ではないのじゃぁ~」


「へぇ~6000万歳のババァーだったのかおめぇー」


「ぬっ!おい人間の男」


≪パチン


「ギャァ―――」


「バイルは、確かに人間種の男で、欲望に忠実な怠惰で適当な所があるね。だがだね敬意を持って接するね。分かったかね」


「は、はいですじゃぁ~・・・」


 欲望と怠惰と適当って聞かされて、それで敬意を持って接しろって無理あり過ぎないか?


「貴方、女性に年齢の話をするのは失礼ですよ」


「あん?歳の話をしたのは、あのガキンチョだろうがよぉー」


「それでもです。義理の娘になるのよ。仲良くしておいて損は無いわ」


「あれ?あの騒がしいのもロイクの花嫁だったのかぁっ!おいおいまじかぁー」


「何だよ親父」


「おめぇーさぁー」


 父バイルは、とっても厭らしい表情で、マルアスピー、フォルティーナ、アル、トゥーシェを見てから俺に言った。


「何でもあり系だったんだなぁっ!」


「はぁ~?」


「見てみろよぉー・・・」


 父バイルは、舐め廻す様に4人を見てから言った。


神乳(かみちち)のフォルティーナ嬢。極乳(ごくちち)のアル嬢。爆乳(ばくちち)のアスピーちゃん。巨乳(きょにゅう)な部類のガキンチョ、見た目はただの子供だろうっ!なぁー」


「なぁーって、何がだ?」


「バイル。あたしは神乳のフォルティーナ嬢かね」


「ホラ、怒ってますよ」


「いや、怒って無いね。神のあたしの胸は、神の乳。神乳の名にふさわしいね」


 あぁ~・・・そうですか・・・


「でよ、創造神様が神授で花嫁だって言ったんだぜ。おめぇー神様に逆らう気かぁー?」


「・・・逆らう気は無いけど、何でこうなったんだって・・・」


「あん?自分で選んで決めた訳じゃねぇーんだからよぉっ!気楽に行けやぁっ!」


「その通りだね。ロイク。バイルの言う通りだね。創造神が決めた事だね。適当に考えて気楽に行くと良いね」


「創造神様が決めた事を適当にやるって最もやってはいけない事の様に思えるんだけど」


「おいロイクぅー。神乳は乳の神様だぞぉっ!。神様が良ーて言ってんだぁー」


 乳のでは無いが、神に間違い無いか・・・


「そうだね。あたしが良いと言ってるね。気にする事は無いね」


「フォルティーナ。貴方も当時者だって忘れてませんよね?」


「ハッハッハッハだね。あたしはいつでもウェルカムだね。こう見えて運の神遊びの女神だからね」


「そうだぜぇっ!乳と遊びとぉー・・・何だぁっ!あぁ、運の女神様が言ってんだ」


「うんうんだね。ところでバイル」


「おぅ何だぁっ!」


「いつだったか忘れたがね。君に期待を込めて贈った【LUK()】なんだがね。その後、どうだね?」


「おぉ、あれか!なかなか良い感じでよぉー。気持ち良過ぎてやった後スッキリし過ぎちまうぜぇー。いやーありがとよぉっ!」


「うんうんだね」


「【LUK】って何の話だ?」


「知んねぇーのかぁっ?運。運の事だぁっ!」


「そうだな。運の事だよな。それで、その【LUK】をフォルティーナが親父に贈ったのか?」


「そうだね。バイルのステータスを見てみるね」


「親父のをですか・・・分かりました」


 俺は、運の神フォルティーナ様の言葉に従って、父バイルのステータスを、神眼で確認した。


****バイルのステータス値スキル情報****


【生年月日】R4030年10月19日

【個体レベル】50 【NEXT】8500

【血液型】O 

【身分】貴族 【階級】天爵の実父&英雄

【虹彩】ミモザ 【髪色】ラシャ

【髪型】スパイキー 【体型】ローバスト

【利き手】右


【JOB】本職:BT:イーヴァルスナイパー(邪の狙撃手)Lv3

【JOB】cho:BT:アーチャー(射手)Lv10

【JOB】inh:LBT:ハンター狩人Lv10

【JOB】inh:NBT:皮革職人Lv10


【装備武器】バイル・シャレットの弓・強化5

     ※【STR】+250※

     ※【DEX】【AGI】60%UP※

【装備防具】初陣の衣・強化5

     ※【VIT】38%UP※

【装備装飾】森猪の鞣革の靴・強化5

     ※【VIT】【AGI】+17※


 ≪ステータス値≫


【 HP】 1001

【 MP】 1112

【STR】 1432

【DEX】 2246

【VIT】 1309

【AGI】 2314

【INT】 1131

【MND】 1129

【LUK】  204+10000

 ※運の女神の期待※

【Bonus】 161


 ※ステータス値は全て計算済※


 ≪SENSE・SKILL≫

 ※↓は、新規スキル※


【即死攻撃・魔獣(獣種)】レベル3

【即死攻撃・魔獣(飛行種)】レベル4

【即死攻撃・魔獣(外骨格種)】レベル2

 ※即死の確立※

 レベル1= 3% レベル2=7%

 レベル3=12% レベル4=18%

 レベル5=25% レベル6=33%

 レベル7=42% レベル8=52%

 レベル9=63% レベル10=80%

 ※即死無効の対手には無効※


【邪属性の心得】レベル3

【邪獣邪属性魔法耐性特化】30(使用不可)

【邪属性魔法】レベル3(使用不可)

【邪属性特化】レベル3

【邪属性耐性】レベル3


【邪・遠望】

 ①消費【MP】0で常時。

 ②障害物無視:範囲2m。

 ③暗視可能:範囲300m。

 ④透視可能:範囲30cm。


【邪の共鳴】

 ①邪獣種と念話が可能。

 ②邪属性の攻撃を受けると回復する。


***********************


「親父、個体レベル50なのか?」


「おうよ。任しとけぇぃ」


「なぁ~このイーヴァルスナイパー(邪の狙撃手)って何だ?・・・ついに邪落ちしたのか?」


「違うね。バイルは邪狼獣達と連日の様に一緒に居るね。そして、イルーグとクルーズとルクソールとは関係が【家族】になってるね。つまりだね。3邪獣から影響100%を受けているね」


 あぁ~(よこしま)な存在同士分かり合い易いってあれか・・・


「聖邪獣親交で、3邪狼獣から力の影響を受けてるって事ですか?」


「そうだね」


「親父。なかなか凄い男だったんだな。見直したよ。まさか犯罪スレスレのスキルまで身に付けてるなんて」


「【邪・遠望】か?」


「心が辺りありそうだな」


「おう。これはなかなか良いぜぇ~。でもよ、残念な事に不自然なくれぇー近付かねぇ―とダメな訳よぉー」


「そ、そうか残念だったな」


「まったくだぜぇっ!」


「それで、1番気になってる事なんだが、この即死ってのは何だ?」


「あぁ?おめぇー」


「訂正だ。この即死攻撃はどんな攻撃なんだ?」


「魔獣をだなぁっ!1発で()れる攻撃よぉーすげんだぜぇー」


「レベル10で80%の成功率は確かに凄いな」


「それでだね。あたしが運を期待を込めて贈ったね」


「あ、10204とかって運だけ高いな」


「10000あるとだね確率スキルは100%成功するね」


「は?それって、レベル1でもですか?」


「当然だね。その為の運だね」


「100%成功の即死攻撃って鬼じゃないですか?」


「おい、人間。あっ!・・・あれなのじゃぁ~」


「何ですかトゥーシェ?」


「ロイクには良い様なのじゃぁ~。おい人間」


「だから何ですか?」


「即死攻撃を扱える鬼はいないのじゃぁ~」


「あぁ~もう、言葉の綾です。言葉の!」


「確かに、悪魔種に即死攻撃が得意な存在が居ると聞いた事がないね」


「当然なのじゃぁ~。神という悍ましい存在と決別し、神という悍ましい存在の力を否定した我々に神頼みに近い運任せ等必要ないのじゃぁ~」


「つまり、運が低いから確率スキルはダメダメだね。と、言ってるね」


「あぁ~なるほど」


「トゥーシェさん。頑張って生きてくださいね」


「なっ!神鳥・・・涙を流すタイミングではないのじゃぁ~」


「そうね。アル。それは、トゥーシェに失礼よ。彼女は彼女なりに強く必死に逞しく生きているのよ。例え運が低くても生きていれば何とかなるものよ」


「そうですね。マルアスピーさん」


「えぇ」


「おい!そこ勝手に残念な感じにまとめるななのじゃぁ~」


「でよ。良い感じで話がまとまった所でよぉっ!神乳に質問なんだけどよぉっ!」


 神乳とかって、乳って呼んでるけど、これって不敬にはならないのだろうか?


「何だね」


 ならないのか・・・


「俺って100%で即死攻撃出来る訳だろうぉー」


「そうだね」


「昨日な、ルクソールと狩りに行ってよっ!プーレファンダー(始祖鶏)って魔獣に遭遇してな。2人で苦戦してなぁー」


プーレファンダー(始祖鶏)聞いた事無いぞ」


「神界の食用鳥の1種だね。この世界には居ないはずなんだがね」


「それがな、3羽も居てよぉー。このタイムカウンターで気が付いたら4時間強も戦闘してやっと1羽仕留めた訳よっ!」


「邪狼獣が居て4時間で1羽って、親父1人だったら危なかったかもな」


「あいつがいてくれて助かったよぉーまじでぇっ!それでなぁっ!即死攻撃が効か無かったんだが何故だぁっ?」


「簡単だね。神界の生き物に即死は効かないね」


「あぁ~なるほどっ!」


 今ので納得出来たのか!?


「それで、その鳥がこれだぁっ!」


「うん?」


「どうしたね!」


「それは、プーレファンダー(始祖鶏)から進化した、マコッケイ(魔骨鶏)なのじゃぁ~」


 また、魔界の魔獣?


「どれどれだね・・・あぁ~足に無マコッケイ(魔骨鶏)ってあるね。魔界産の鳥だね」


「これ、食えんのかぁっ?」


「当然なのじゃぁ~。無・地・水・火・風・闇・邪のマコッケイ(魔骨鶏)は美味しいのじゃぁ~」


「そっかぁっ!今から皆で食うぞぉー」


「おぉ~なのじゃぁ~」


プーレファンダー(始祖鶏)に近い種であるならだね。楽しみだね」


「アルさんどうしたんですか?」


「いえ、神界の鳥種は仲間な物で・・・ちょっと複雑な気分でして」


「アル。これは神界の鳥では無いね。魔界の鳥だね。似て非なる存在だね。安心して食べると良いね」


 う~ん。何て言うか。毎度ながら良い感じで脱線してるけど、そろそろ戻させて貰おう。


「それで、領軍の出兵の件何だけど、ありかな?」


「何だね。ロイク。君が作ったリヤンの事かね?」


「戦争らしいです」


「辛いだろうがね。人間同士の戦争に神が関与してはいけないね」


「・・・俺、神では無いですけどね」


「神格を持った存在から力を与えられた存在はだね。その力を争いに使ってはいけないね」


「あれ?盗賊の討伐とか、何気に力の行使をやってる気がするんですけど・・・」


「ケースバイケースだね」


「そうだぞぉーロイク。小せぇー事気にしてるとハゲるぞぉっ!」


「そうだね」


「つまり、領軍の出兵は?」


「領軍が神の力を与えられたと聞いて無いね。何処で大量虐殺を行おうが誰も止めないね」


「リヤンを守る為の出兵で虐殺はしません」


「人を殺す事にかわりは無いね」


「そうですね・・・」


「よし!話がまとまったところで、今日はこの魔なんたらってでけぇー鳥でパァーっと騒ぐぞぉー」


「おぉ~なのじゃぁ~」


「おっ!ガキンチョノリがいいじゃねぇーかぁっ!」


「当然なのじゃぁ~」


「あら、貴方ったら、もうトゥーシェちゃんと仲良くなったのね」


「おう任せておけぇぃ。俺は万人に受ける様に適当に生きてっからよ」


「親父、それ自慢になってないぞ」


「良いんだよぉっ!適当に生きてっからよって言っただろうがぁー」


 あぁ~なるほどね・・・



 王国が戦争モードにシフトしていた頃、聖都スカーレットのエルドラドブランシュ(領主館であり俺の家)ファミリーエリア(北地区)の昼食の間では、宴会が始まった。



――― R4075年7月13日(水)19:00


 俺は、聖都スカーレットの大神殿の最上階にある、とうみの湯に浸かっている。


「戦争かぁ~・・・トミーサス王国はどうしてリヤンなんて出来たばかりの街を攻撃したんだ?勝利して奪ったとしてもサス湖の利権が大きくなるだけでそんなに美味しいとは思えないけど・・・」


「そうね」


「マルアスピーもそう思いますよね・・・」


「えぇ」


「あたしもそう思うね」


「・・・・・・」


「どうしたね」


「2人はここで何をしてるのかなと・・・」


「ロイク。見て分かるでしょう。温泉に浸かっているのよ」


「そうだね。温泉に浸かっているね」


「親父とトゥーシェは意気投合して騒いでいましたからまだ飲んでるとして、2人はどうしてここに?」


「2人では無いね」


≪ピタ ピタ


「お待たせしました。フォルティーナ様。マルアスピーさん・・・あら、ロイク様もいらっしゃったのですね」


 俺は、足音がする温泉の出入口に視線を動かしていた。


「あ、アルさんまで、何してるんですか?」


「何って、温泉に入りに来たんですよ」


「落ち着いてますね。恥ずかしく無いんですか?」


「温泉は裸の付き合いだとフォルティーナ様が言ってしました。それに特に隠さなくていけない様な疚しい物は所持していませんし」


 あぁ~・・・色々隠した方が良いと思うけど・・・言うと逆にそうだと思われてしまう可能性もあるか・・・ここは平静を装って、俺も堂々と・・・


「そうですか。そこで話ているのもなんですから、湯船に入ったらどうですか?」


「そうですね」


「ちょっと待つね」


「な、何ですかフォルティーナ」


「アル。かけ湯がまだだね」


「ロイク様に誘われて忘れてお湯の中に入ってしまう所でした」


≪タッタッタッタ


「全くどうして、最近の若い者は」


「年寄みたいですよ」


「何でも良いね。適当にまったりだね」


「何でも良いけど、かけ湯は守らせるんですね」


「源泉かけ流しと言ってもだね。・・・あぁ~まぁ良いね・・・」


「そうですね」


≪チャポン


「お待たせしました」


 凝視・・・・・・


「ロイク様。どうしました?」


「いや、何でも・・・」


「ロイクはだね。胸が好きみたいだね」


「な、何を突然」


「そうね。ロイクは胸が好きみたいよ」


「ま、マルアスピーまで何を言い出すのかな・・・」


「そうね。今更何を言ってるのかしらね。私は。皆が知ってる事よね」


「その通りだね」


「そうですね」


「・・・」


 新しいタイプの羞恥プレイですか?これ・・・



 まったりモードが暫く続いた。と、思う。


「人間種は私が知ってる限りいつでも争い戦っている様なのですが、ロイク様。どうしてなんでしょうか?」


「俺に聞かれても分からないです」


「ロイクは信仰の集落で生まれ育った世間に疎い人間よ。そんなロイクに人間の事を聞くのは酷よ」


 ・・・人間の生活や感情にとても疎い貴方に言われると何だか心が折れそうです。


「あたしが教えてあげ様だね」


「フォルティーナ様がですか?」


「嫌かね」


「いえ」


「今回のトミーサス王国によるリヤンへの奇襲攻撃は始まりでしか無いね」


 でしょうね。それは、俺でも分かります。


「戦いはまだ続くのでしょうか?」


「アル。人間種の戦い戦争の歴史を思い出してみるね。常に何処かで争い奪い合い殺し合っているね」


「そうですね」


「悪魔域や魍魎域程では無いがね。なかなか酷い物だね」


「そうね。人間種は争いが無い世界を望んではいない節があるの」


「争っていたいという事ですか?」


「それは一理ある(・・)ね・・・プゥー」


「どうしたんですか?突然」


「ロイク。聞いたかね。今、アルにあるねって、言ってしまったね」


 あぁ~聞かなきゃ良かった。体力損したぁ~


「それで?」


「面白過ぎるね」


「そうですね・・・」


「まぁ~何だね。人間種の争いの背景には常に魔界の存在が影響しているね」


「なるほど。フォルティーナ様は魔界に行かれた事はあるんですか?」


「無いね。魔界の2つの領域に行った事がある神は、邪の神。闇の神。位だと思うね」


 前に聞いた覚えがあるな。


「それがどうしたね」


「はい。私の眷属の禿鷲神が悪魔域で、愛憎の神様を見かけたと言っていたので」


「そうなのかね」


「はい」


「愛憎の女神が魔界にかね・・・」


 あれ。愛憎の女神様・・・何処かで見た様な聞いた様な・・・・・・


「あっ!」


「どうしたね」


「さっき、創造神様からいただいたメールに、愛憎の女神様の事がちょっと書いてました」


「見せるね」


「はい」


 【タブレット】『表示』創造神様からの最新メール ≫

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