6-MS-147 コルトに16歳の神授を取り戻せ - 迷走。ベイグメモリー -
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「...... ~ ......ですので一日一粒。たった一粒の梅干が健康的な生活を約束してくれるのです。ムフゥー」
帝さんは、梅干しの素晴らしさを思う存分語り満足気だ。
「え! あ……わ、私は何を……あわあわわわ、も、申し訳じゃじゃ若輩者の私がええ偉そうに語ってしまいもも、も、申し訳ございませんでした」
だが、帝さんの満足気な表情は続かなかった。茹であがった蛸のように顔や手を真っ赤に染めたと思いきや、一瞬で血の気がひき病人のように真っ青になりながら身を縮こまらせた。
帝さんのあの状況から恥ずかしさや畏れの感情の表れなのは分かる。ただ、いったいどの辺りにそんなものがあった?
「酸っぱぁっ!!!!」
帝さんは、メアの餡羊羹とKANBEのお茶で落ち着こうとして失敗したようだ。
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チヨコさんとサザーランド陛下の馴れ初めを語るトラヤヌスさん。
正直、サクッと控えてる会議へ移動したい。
「いえ、私はあの日、頭痛が痛いから、腰痛で空腹がもうどうにも止まらいからと宣い職務を放棄し逃亡した何処ぞの陛下に代わり政務を執り行っておりました。何処ぞの無責任な陛下の遠乗りに同行し歪みに巻き込まれ失踪したのは私ではありません。私がこの場にいることが何よりの証拠でございます」
「ふむ……お前にあの時、絶対神様の救いがと考えない日は意外に少ないが、するとあの時淘汰されたのは誰だ? ……う~む、微塵も思い出せん」
「御安心くださいませ陛下、このトラヤヌスもでございます」
「そうか、トラヤヌスお前もか。であるならば、……安心ということだな。ガッハッハッハッハ」
「はい」
チヨコさんとサザーランド陛下の馴れ初めはどうなったんだよ。って、そっちの話も全く興味ないんですけどね。
chefアランギー様に匹敵する無駄な情報量。つぅーかナゲェー……。
「トラヤヌスさん、サザーランド陛下、帝さんも、そろそろ時間なんで承認ってことで、一先ず解散ってことで良いでしょうか?」
「何をだ?」
……サザーランド陛下は無視だ。
「今からカタストロシュールもフィリーってことで問題なければ解散したいと思います。…………はい、解散」
余裕を持って十カウン。王達を見回してから解散を宣言した。
「お、そうであったわ」
宣言した瞬間、サザーランド陛下が思い出したかのように口を開き立ち上がった。
「古の世界の管理者よ。何故儂が立ち上がったのか、ついに話す時が来てしまったようだ」
気のせいです。話す時は来てないです。この場がフィリーの集まりだって知ってますか?
「儂はな、七が好きでな」
ナナ? サザーランド陛下の好みとか俺興味ないんですけど……。
貴重な時間をありがとうございました。
 




