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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーメア・イート編ー
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6-MS-52 妖精のおしごとの朝

 俺の俺達の今日は、今日一日はいったいなんだったんだろうか。イヤ、もっと前からだ。


 白光の夜の怪事件が起きたあの日(R4075年10月10日)から今日(R4075年10月28日)までの時間はいったいなんだったんだろうか?


 やらなくてはいけないことが沢山あるのに……。


 やりたいことが沢山あるのに……。


 沢山あるのに……。


・・・

・・


 難しく考えるのは止めよう。悩むのは止めよう。悩んでも無駄なことを悩むのは止めよう。



 そうだよ。そうだよな。なんか突然原因が分かってしまっただけで、早いか遅いかの違いでしかない、ないはずだ。あのまま調査を進めていたら、たぶん、きっとそのうち原因を究明できていたはずだ。……そうに違いない。早いか遅いかで悩む何てナンセンスだ。無意味だ。無駄なことだ。


 二十八日光の日、日が変わる少し前頃。俺は、明日から頑張ろうと心に誓い就寝した。久々に熟睡できる。そんな気がした…… ~。



・・・・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・



~ ……のは、気のせいではなかった。


 タブレットで二つの大きな窓のカーテンを回収する。


 雲一つない青空と物凄く遠くに見える聖域の大樹。何て清々しい朝だろう。


 晴れ晴れとした気持ちで朝の準備を済ませ、【フリーパス】で朝食(プティデジュネ)の間へと移動し自分の席に座り、【タブレット】で昨日のまとめと今日の予定の確認を開始する。



―――アシュランス王国・エルドラドブランシュ宮殿

 北プライベートエリア3階・朝食の間

R4075年10月29日(闇)06:30―――


「あれれ陛下がいるよ」

「本当だ。パトロン様がいるね」

「うわぁーホントだ。急がないと」

「そうね。急がないと。……急がないと、急が……あっ!? でもまだ六時半」

「七時半じゃなくて良かったぁ~♪」


「あれれまだ六時半だよ」

「本当だ。まだ六時半だね」

「うわぁーホントだ。急ぐ必要ないね。いつもと同じで構わないかな?」

「そうね。急ぐ必要はないわ。……いつも通りプランAで行きましょう」

「プランBじゃなくて良かったぁ~♪」


 タブレットがまとめた資料に目を通していると、周囲が賑やかになってきた。


 視線を画面から外し周囲を見回すと、妖精のおしごとのスコーチュ君、アメール君、ソイソース君、オムレットさん、メレンゲ君がお喋り半分作業半分で賑やかにセッティングを行っていた。


「スコーチュ君、アメール君、ソイソース君、オムレットさん、メレンゲ君、皆おはようございます。今日もありがとうございます」


「陛下。おはようございます。今日も良い料理日和ですよ」

「パトロン様。おはようございます。僕達のことは気にしないでね。パトロン様はお勉強頑張ってね」

「寝坊しちゃったと思って吃驚(ビックリ)しちゃった。納豆食べてる時に寝ちゃって昨日もchefに叱られたばかりなんだ」

「おはようございます、ロイク様。良いことでもありましたか?」

「今日もプランAで良かったよぉ~♪ 陛下、パトロン様、ロイク様、誰でも良いや、おはようございます」


 妖精のおしごとの五人はいつも楽しそうだしホント賑やかだよね。


「オムレットさん、良いことって、もしかして顔に出てましたか?」

「はい」

「「「「出てるよ」」」」


「そうですよね。出ちゃいますよね。実は昨日、分からなかったことが一度に沢山分ってしまったんです」

「そうなんですね」

「「「「良かったね」」」」


「ホント、chefアランギー様には感謝してます……ホントはもっと、何でもありません」

 脱神頼みって決めたばかりだというのに、もっと早く教えてくれても……と、思ってしまうのは良くないな。


「僕達、仕事の途中だから」

「仕事があるから、またね」

「chefに言われて頑張っちゃいけないことになってるから、集中して真面目にキビキビ動かないと」

「ロイク様。それでは失礼致します。お勉強頑張ってください」

「七時までにプランAを終わらせるぞぉー♪」


「「「「「おぉ―――っ!!」」」」」


 勉強してることになってるみたいだし、続けさせて貰おう。


 少しだけ、妖精のおしごとの仕事ぶりを眺め。プロがここにいると関心してから、視線を画面へと戻した。


 それにしても、プランAとプランBってどう違うんだろう。後で、chefアランギー様にでも聞いてみるか。


 おっと、これも神頼みに、なるのか?

貴重な時間をありがとうございました。

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