表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーメア・イート編ー
472/1227

6-MS-46 共通点は悪気③ 捧喚石②

 アリスさんが執政官を務めるゼンスタード。

 テレーズさんが執政官を務めるダカイラ。

 ゼルフォーラ(聖)王国のデェイビュー公爵家が治めるフォーラム。


 捧喚石と思われる石を回収した場所は、獣人種(セリアン)が多く暮らす居住区や収容所に設けられた旧教関連施設。


 強かな旧教のことだ。偶々ってことはまずありえない。意図的に獣人種(セリアン)達に近付いたはずだ。


「ロイク様。ダカイラやゼンスタードとは違う形で捧喚石に良く似た石が大量に見つかっています」

「大量に、……ですか?」


 自分なりに考えをまとめていると、バルサさんから新しい報告を受けた。


 大量って、製造工程を考えるとそうそう簡単には量産できないと思うんだけど。


「バルサ、冒険者探検家協会(アドベンチャーギルド)の管轄なのは承知しています。ですがフィーラでのみ確認されているのもまた事実。ですので、陛下への報告は私が」

「かしこまりました。では、フィーラの件はお願いします」

「ありがとう」


・・・

・・


 フィーラの執政官を任せているメリアさんの報告も捧喚石と思われる石の話だったが、旧教施設から少量を回収したゼンスタードやダカイラとは違い、毎日のように魔獣から回収が続いているというものだった。


孫魔猿(ソンマサル)から魔晶石と捧喚石に似た石が二つ出て来るようになったのは、フォルティーナがフィーラ王国を建国する少し前からだったんですよね?」

「はい。ですが当時は売れない不気味なだけの紫色の石と認識され、回収は討伐部位の『牙』『爪』『皮』『睾丸』と(地属性の)魔晶石のみだったようなのです」


 持ち運べる量にだって限界はある。売れない物を態々回収する人はいないわな。


 ……魔獣って重いんだよなぁ―――、「解体は村で落ち着いてに決まってんでしょうぉーがぁー」「森ん中で解体なんかやってみろ血の臭いで面倒なのが来ちゃうでしょうぉーがぁー」って、良く運ばされたなぁ―――――。矢で射殺し短剣で血抜き処理してからだったよなぁ~……。


「ギルドに石が持ち込まれるようになったのは、工房ロイスピーで安価のポシェット型ファルダガパオえっと」

「魔導具【ポータブルストレージ】の小規模収納庫(ポシェット)タイプですね」


 一辺が二十五メートルの小規模収納庫(ポシェット)タイプ。

 一辺が五十メートルの中規模収納庫(サコッシュ)タイプ。

 一辺が百メートルの大規模収納庫(ナップサック)タイプ。

 一辺が二百メートルから一千メートルの特注規模収納庫(キャリーケース)タイプ。


 『所有者判定機能』『自然魔素循環(生命の有無)判定機能』『冷蔵冷凍切替機能』『採寸無視機能』『重量無視機能』『紛失時帰還店舗登録機能』。機能を六つに絞った渾身の作のつもりだったのだが、ポータブルストレージについては今はいいや。


「はい。ポシェットタイプが一つあれば、鮮度を保ったまま二百匹以上もの(にっく)孫魔猿(ソンマサル)協会(ギルド)まで運搬できます。必然的に、解体をプロに任せる者が増えたそうです」


 なるほどな。

「それで、捧喚石に似た石の存在が冒険者探検家協会(アドベンチャーギルド)で認知されるようになった訳ですか」

「はい」


・・・

・・


「報告が上がって来なかったのはどうしてですか?」

貴重な時間をありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ