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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーメア・イート編ー
466/1227

6-MS-40 これでも一応本気の脱神頼み⑤ レソンネで会議中③+これでも一応本気の脱神頼み⑥

・・・・・

・・・・

・・・

・・


「ベトギプスチームに関しては以上です。ユーコ様、宜しくお願いします」

「うむ任されたぞ」


 ふぅーやっと終わったよ。さて、次はっと。


「ジィーヤン元国王とデリア元王妃とジャイアン元皇太子とジィージャン元第二王子の再取調は、ミィール様とマリレナさんとエルネスティーネさん。前回の取調の時は焦点が帝国との関係だったので今回は旧教との関係を中心にお願いします。元王妃には故郷の惨状を伝えていないので気を付けてください。……あっ、あとベトギプスとの関係もそれとなくでお願いします」


「ロイク様。女神マリレナや私は良いのですが、エル様には厳しいのではないでしょうか?」

「ミィール様、私は平気です。帝国と繋がり悍ましい研究と実験を繰り返していた者達を家族とは思っていません。祈りを捧げるしかできなかった私はもういません」

「ミィール様。心配なのは分かりますが、彼女ももう子供ではありません」

「ですが女神マリレナ、咎人達が家族であった事実は変わりません」

「そうですね。確かに家族であった事実を変えることは誰にも出来ません。ですが、家族だからこそ出来ることがあるのも事実です」

「あ、あのぉー……ですから私はもうあの罪人達を家族だとは、……母も姉も弟もあの罪人達を家族だと思ったことはないと思います。事実主犯のジィーヤンには年に一度目通りするかしないかで話をした記憶がほとんどありません。教唆犯のデリアとは話をしたこともありません。幇助犯のジャイアンとジィージャンには嫌がらせしか受けたことがありません」

「なんとっ!! なんて辛い幼少期をお過ごしに……エル様、私が咎人共に一発ガツンと」

「はいストーップ。ミィール様もエルネスティーネさんも一旦止まってください。優しさが空回るのもやる気が空回るのも良い感じですが程々でお願いします。という訳で、マリレナさん、二人のこと宜しくです」

「はい、ロイクさん」


・・・

・・


―――以上、集団レソンネでの会話でした。



 レソンネを終えた俺は、祭壇を宙に浮かばては床に置くを繰り返しているchefアランギー様の横へと移動した。


「先程から何をしてるんですか?」

「この祭壇のことですかな?」

「えぇ」

「おかしいのです」

「おかしい? ですか」

「何やら吸収しているようなのですが成長も蓄積もしていないようなのですぞぉー、はい」


 神眼を意識し、祭壇を()る。


 何か内側に何も無いと言うか何も見えない部分があるような。うん?


「フォルティーナ様。臭い程度(ドラゴン)蜥蜴(リザード)も洗ってしまえば解決しますですぞぉー。それにです、邪神いえロザリークロード様はここには余り長く居るべきではありません」

「そうだな」


 あー?んむむ……この何も見えないし何も無い感じなのに何かあるような気もするこれはいったい……。


・・・・・

・・・・

・・・

・・


「亜下界メアの亜神バハムートの残滓を上書きし終えてしまっては一大事」

「安心するねまだ半分残ってるね。それにだね、邪神竜が居ようが居まいがメアに巨大な亀裂が生じてコルトから弾き出された件とここの件は無関係だし気にする必要はないね」

「フォ、フォルティーナ様、パトロン殿に聞こえてしまい」

「フォルティーナ。今、ここと白光の夜は無関係とか言いませんでした?」


 祭壇を凝視しながら巡らす思考に限界を覚え途中から神々様方三柱の話に耳を傾けていたら何てことでしょう。


 フォルティーナの口から爆弾が……。


「聞かれてしまったね。聞かれてしまったからにはもう終わりだね。ロイク、君は……」


 終わりって、そういう意味だよな。


 終わりに難しい意味など無い。三柱から伝わって来る凄まじい威圧感が間違えようのない答えを肯定している。


「フォ、フォルティーナ……」


 重なった視線をフォルティーナから逸らせない。瞬きすら許されない。逸らしたが最後全てが終わる気がする。


 やっとの思いで名前を口にしたが、後が続かない。乾いた口と喉を唾を飲み込みごまかそうとするが上手く動かせない。


「遊びの神よ。お前は何がしたいのだ?」

「その通りですぞぉー、結界が間に合ったから良かったものの実に危なかったですぞぉー、はい」


 緊張感が無いような。


 聞こえて来る二柱の会話に違和感を覚えながらもフォルティーナを見据え対峙する。


「君は遂に辿り着いてしまったね。悔しいね」

「はぁ?」


 最後まで残っていたフォルティーナの威圧感が消えた。


「まぁー良いね。今回はアランギーの一人勝ちだがだね。次はないね。次はアタシが一人勝ちするね」

「自ら負けを手繰り寄せ負け惜しみとは。流石は遊びの神ジワジワと来る面白さを演出するとはやるのぉー」


 辿り着いたとか一人勝ちとか、

「いったい何の話をしてるんですか? それに今の威圧、あれ俺じゃなかったら死んでますよね?」


「負けたと思ったらついうっかり漏れたね」


 ついうっかり漏れたって……。それにしても、舌を出してお道化て見せる剽軽な顔まで残念だったとはな。

貴重な時間をありがとうございました。

切るところを思いっ切り間違えてしまいました。

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