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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーメア・イート編ー
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6-MS-37 これでも一応本気の脱神頼み⑤ レソンネで会議中①

―――以下、集団レソンネでの会話


「あっちが落ち着くまで俺達は情報を整理しましょう」


 皆、悲しいかな大分慣れたものだ。話し合いは淡々と進んだ。


・・・・・

・・・・

・・・

・・


「それでは最終確認をします。まず前提として先程説明しましたが...... ~


―――少しだけ時間は遡り


≪ヴァージョンが更新されました。


 何か更新されてたのっ!? ってか話し合ってるこのタイミングでって狙ってない?


 頭の中で突然響く女の子の可愛らしい声にも大分慣れ最近では驚くことも然う然うなくなった。なくなったと言っても、その内容に振り回されることに変わりはなく状況としては何も変わっていないのだが、少しずつ改善しているとだけ言い張っておきたい。


 話し合いに集中したいんで内容だけ確認してサクッと話し合いに戻ろう。


 更新の内容を教えてください。


≪・。表示しました。

 え? 表示? まっ良いか。


 タブレットの画面をMRアイズに反映する。


 コルトの理。はっ? コルトの理ぃー!? えっちょっとどういこと?


≪理の一部が更新され新たな理が施行されました。


 いやいやいやそう言うことを聞きたいんじゃなくてですね。理のどの辺りが更新されたか知りたいんです。


≪一部、です。


 聞き方が悪かったんだと思って諦めよう。正確に正確に……。


 今回更新されたコルトの理の更新された部分を全て詳細に表示。


≪・、・、・。表示しました。


 視界内に映し出された更新内容を確認する。


 なになに、理の磨き直し。対象界下界コルト。改正Ⅰ不測の事態対処マニュアル。改正Ⅰに伴い制限解除の見直し。対象界下界コルト対象体下界管理者ロイク。ん、俺? あぁーこのタイミングで解除されちゃう感じなんですか。


 名前が出て来て一瞬吃驚したが読み進めて納得した。作為的な物しか感じないがこのタイミングで魔力陣への干渉制限が解除されるのは物凄く有難い。


 他にも色々と解除されていたようだったが、今はこれだけで十分とばかりに全てを確認しないまま話し合いに戻ることにした。


~ ......大地の聖域のロロノクック様のところへは、ミューさんとマルアスピーの二人で行って貰う予定でしたが、干渉制限が解除されたんで、俺とエリウスを追加して四人で行くことに変更。ここの床の精霊地属性を確認して貰うだけの予定でしたが、施されていた地の魔力陣と神王国と帝国が使っていた呪印についても確認する。この件はこれで間違いありませんか?」


「えぇ、問題ないわ」

「大精霊様に御会い出来る日が来るなんてぇ~~~、土臭い僕なんかが会っても良いんでしょうか。……そうだぞ。僕今日から毎日朝昼晩と寝る前に嫌だけど必ずお風呂に、は、入ることに、しますっ!!」

「いったい何を言ってるのかしら、この話し合いが終わったら会いに行くのよ。お風呂になんか入ってる余裕はないわ」

「え? そうなんですか?」


 ミューさん話聞いてなかったな。ロロノクック様に謁見する御尊顔がクンクンちょっと土臭いかもとかってブツブツと呪文を唱えてたみたいだし、仕方ないかな。


 マルアスピーは相変わらずというか、冷静だ。少し冷たい感じなのは仕様だから、仕方ないよな。


「次です。ベトギプス王国へは二チームの予定でしたが、俺が聖域に行くことになったんで土砂の回収チームの派遣は中止。回収チームのオスカーさんと天使アラキバと、あー親父は親父は無しで、なんで二人は、旧教商人商家協会(アフェールギルド)調査チームと合流。調査チームは表向きベトギプス王国とアシュランス王国の親善を目的とした友好と交流の使節団ってことで良いんですよね?」


「あやつ、オホン。ベトギプスのヴィルトレイ王は今でこそ尊大な奴だが即位した頃は国内で武力衝突が起こる度に怯え姿を隠しゼルフォーラへと逃れておった。絵に描いたような小心者じゃ、神々様方の末席に名を連ねる我等に馬鹿な真似などできまい」

「その話でしたら、父ボードワンより聞いたことがあります。我が国に避難して来て(保護を求めて)は偉そうに踏ん反り貴族や大商家にたかり豪遊していたとか」

「あやつの母御前(ははごぜ)は帝国の皇族出身じゃったからの、ゼルフォーラを世界を下に見るよう教育を受けておってもおかしくあるまい」


 話がおかしな方に流れだしたぞぉー。修正修正っと。


「その話は親善の時にでもどうぞ」

 あ、親善の話にはならないや。


「ロイク様。ヴィルトレイ王の話は兎も角、旧教関連施設と正教へは本当に我々だけで大丈夫でしょうか?」


 白光の夜の件以降微妙に自信を無くしてしまっているサンドラさん。この短い話し合いの中で三度目の弱音だ。


「バジリアさんとカトリーヌさんも一緒なんだから大丈夫ですって、威圧しないように神様は抜きでってサンドラさんの提案も通ったんですからリーダーとして頑張ってください」

「……は、はっ!! 陛下のご期待に応えられるよう」

「かたいかたい。今は身内だけなんですからもっと気楽に行きましょうよ」

「はっ!! 心得ました」


 ……心得てないよね、全然。

貴重な時間をありがとうございました。

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