6-MS-26 親父と運の女神と、聖神竜様と・・・
***********************
突然だが、
カードゲームの1つ【女神抜き】について、
説明したいと思う。
世界創造神様は唯一の神であり至高の存在。
4000年以上もの歴史を持ち、
4000年以上もの長きに渡り
悪行の限りを尽くして来た唯一の宗教。
世界創造神創生教の世界創造神創生教会。
開祖はメア亜下界の民で怪猫族の男。
自称:ゲンベルジュン・ミビャユ
・ザドテール・ホノクレマ・1世
正式名:ゲンベルジュン
男は親しい者達にはゲルンと呼ばれていた。
男は1世であり298世でもあった。
この場はカードゲームの1つ【女神抜き】の
説明をする場。男の話は後日時間がある時に、
気が向いたら話したいと思う。
色々とあり、
一神教の世界創造神創生教は廃止となり、
多神教の正創生教通称正教が創始された。
1から無限。
物凄く増えた神々様を覚えるのは大変。
俺は考えた。
そして、生まれたのがこのカード。
シンプルかつ芸術性の高いこのカード。
【Praying card】だ。
この素晴らしい名前のカード。
非常に残念なことに、
名前のみ俺の中で半永久的に
封印されることになった。
1文字違い同じ響きを持ったカードが
コルト下界には既に存在していたからだ。
その名も【Playing card】だ。
仕方がないので、
【Praying card】は名前を、
【Goddess card】に改名した。
カードの構成は次の通りだ。
~~~構成~~~
世界創造神様・創造神(女神)
大上神・運の神(女神)
・息吹の神(女神)
・愛憎の神(女神)
・武の神(男神)
・知の神(男神)
上神・光の神(男神)
・闇の神(男神)
・大地の神(女神)
・水の神(女神)
・火の神(男神)
・風の神(女神)
・無の神(属性神総動員)
・美の神(女神)
・秩序の神(男神)
・食の神(男神)
上級神・料理の神(男神)
元大上神・邪の神様(女神)
※神様の御名は意図的に伏せてある※
※神様の御姿は精巧に描かれている※
※創造神様のみ
【稚児】【少女】【芳紀】【老媼】
【残喘】の御姿で各2枚ずつ※
※女神様方は妙齢の御姿※
※男神様方は壮齢より若干若目の御姿※
※美男美女の御姿で描かされた※
※上級神様以降は追加販売で
少しずつ増やしていく予定※
※邪の神様のみ1枚しか存在しない※
※【無】【地】【水】【火】【風】【聖】
【邪】【光】【闇】【樹】の10種※
※10種は個別に記号と色が振られている※
※現時点でカードは
1組10種17枚+1枚=171枚※
※+1枚はお察しの通り邪の神様※
※上級神様を1柱追加する毎に+10枚※
~~~~~~~~
そう。お察しの通り。
【女神抜き】とは、
Playing cardのゲームの1つで、
【宮廷道化師抜き】を規範としたゲームだ。
ジェスターの代わりは邪の神様。
カードの枚数は多いが【ジェスター抜き】と
1回のゲーム時間は余り変わらない。
どうして、【女神抜き】の説明をしたのか。
それは……。
***********************
・
・
・
「はぁ~? もう一回言って貰えますか?」
「聞いて無かったのかね。良いかね、アタシは意味も無くくだらないことを繰り返す。そんな生き方がこの上なく嫌いだね。嫌悪そのものだと考えるタイプの女神だね」
「で、誰に何をどうしたのか、もう一度言って貰えますかね?」
「……バイルに渡したね」
「何を?」
「白色の腕輪だね」
「どうして、親父に白色の腕輪を渡したんですか?」
「簡単だね。女神抜きで負けたね」
「……つまり。フォルティーナ、お前は親父と賭けをし負けたから親父に白色の腕輪を渡した。って、ことですか?」
「そういうことだね。やっと理解したのかね」
「そうですね。理解したくないししたいとも思いませんが、良く理解出来ました。今直ぐ取り返してこいっ!!」
「それは叶わぬ話だね」
「はぁ~っ↑?????」
「バイルは言ってたね。人間何事も諦めが感じだ。諦めたその先にこそもしかしたらもしかする。と」
ふざけてるのか? ふざけてるよな?
「で、言いたいことはそれだけですか? 何でも良いから今直ぐ取り返してこい。ホラッ、サッサと行けっ!!」
「バイルは言ってたね。迷宮を探索してたら無くしたと」
「……無くした?」
「つまりだね。ロスト、バースト、そんな感じだね」
「いやいやいやいやおかしいだろ何納得してるんですか? そんな感じだね。とかマジ有り得ないんですけど」
「だがだね。これは真実だね。受け入れるしかない現実だね」
「創造神様からの依頼だったんですよ」
「知ってるね」
「創神具を紛失したんですよ」
「そうなるね」
「どうしてくれるんですか?」
「何を言ってるね。アタシはさっきから言ってるね」
「は?」
「諦めて先に進むね」
「は?」
「前向きに考えてみるね。完成する前で良かったと、完成してたら無くしたとき悲しかったね。と」
「で? ……ハァ~……仕方ないんで」
「おっ分ってくれたかね」
「そうですね。仕方ないんで、創造神様には俺の方から連絡しておきます」
「何を言ってるね」
「ちっとも反省してませんよね。なんで、覚悟してください」
「耳よりの情報があるね。もし、もしもだね。アタシを売ったとするね。アタシは忘れてしまうかもしれないね」
この状況で、良くそのドヤ顔が出来るよな。こいつは……。
聞いてから創造神様にメールしても問題ないか。今更焦ったところで今更だしな。
「聞いてから考えます。話してください。シリュー様、フォルティーナが申し訳ございません」
「君達は何時もこんな感じなのかい?」
「悔しいですが、ハハハ……」
「大変だね」
・
・
・
「白色の腕輪の代わりに燭台を拾って来た……ですか」
「その通りだね。魔銀石製の高価な燭台だったね。だがしかしだね。高純度の悪気に長時間晒されていたせいで黒色化し見るも無残残念な燭台になってたね」
……魔銀石製の燈台。……悪気。……親父。
タブレットから燈台を取り出しテーブルの上に置く。
先日、親父から渡された燈台だ。
「これだね。アタシが話していたのはこの汚い燈台のことだね」
貴重な時間をありがとうございました。
会話だけだと正直分かり難いです。申し訳ありません。