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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーメア・イート編ー
423/1227

6-47 再びメア(亜)下界へ⑦ 出発の少し前、前日の夜

***********************

【言語スキル】


 1.サザーランド陛下(半神半魔)

   スキル名:世界言語超越理解

   スキルレベル:13(最大値:99)

  ※生まれた時から所持していたそうだ※


 2.先代バハムート(半神半竜)

   スキル名:異下界第二種言語理解

   スキルレベル:1(最大値:1)

  ※気付いたら所持していたそうだ※

   スキル名:世界言語超越理解

   スキルレベル:3(最大値:99)

  ※半神の神格を得た際に所持したそうだ※


 3.吸魔公

   スキル名:世界言語超越理解

   スキルレベル:19(最大値:99)

  ※魔公位についた際に所持したそうだ※


 4.トラヤヌスさん

   スキル名:異下界コルト限定言語理解

   スキルレベル:5(最大値:5)

    ・レベル1・話し始めた子供

         ・識字不可

    ・レベル2・教育を受けていない人

         ・識字(少しだけ)

    ・レベル3・教育を受けた人

         ・識字(日常生活レベル)

    ・レベル4・有識者

         ・識字(公文専門レベル)

    ・レベル5・有識者of有識者

         ・識字(失われた言語理解)

  ※トゥーシェとリュシルの役に立ちたい。※

  ※強い思いが実を結び、        ※

  ※僅か1ヶ月やそこらでスキルを習得し、※

  ※レベルを最大値の5まで上げてしまった※   

   スキル名:世界言語超越理解

   スキルレベル:22(最大値:99)

  ※実兄が魔公位につく以前から所持※


 5.現役のバハムート(竜魔王『竜魔侯』)

   スキル名:世界言語超越理解

   スキルレベル:8(最大値:99)

  ※サザーランド陛下と幾度となく戯れ、※

  ※瀕死の状態を数万回繰り返していたら※

  ※ある日色々な言語を理解するに至った※

  ※打ち所が悪かったのではと……   ※


 6.先代バハムートの妹

   スキル名:世界言語超越理解

   スキルレベル:10(最大値:99)

  ※観音開きの白い箱に吸い込まれた兄を※

  ※当てもなく探しているうちに、   ※

  ※所持していたそうだ。       ※

***********************


 トラヤヌスさんが異下界コルト限定言語理解を所持している。原因というか理由を聞いた時、俺は不覚にもちょっと感動していた。

 トラヤヌスさんは、爺や(執事・家令・家宰)の鑑だ。


 そして、感動と同時に疑問を覚えていた。


「失われた言語ってコルト(下界)のってことですよね?」

「こちらの世界限定のスキルですのでそうではないかと思います。ですが、失われた言語を生憎存じ上げておりませんので確証はございません」

「ですよねぇ~……」


 失われた言語を見せるにしても失われてる訳だから見せようがない。……確かめようがなくないか?


 古代語とか古代文明の文字くらいなら俺にも分かるし見せても意味ないよなぁ~……。


「旦那様。こちらの世界の古書や史跡の資料を見せていただくことは可能でしょうか?」

 古書と史跡か。

「家にある資料はコルトの、あっ! こっちの世界には世界の名前と同じ名前の町があるんですが、その町で中央病院の院長をやっていたヨルゴさんって人からいただいた物くらいしか古い物はないかもしれないです」

「そうですか。分かりました。まずはそちらを」

≪フワッ

「ロイク、君はどうしてこうも忘れっぽいのだろうね。ホント、アタシが付いてないと何も出来ない子供だね」


 トラヤヌスさんの言葉を遮りムカつく持論を展開するギャンブルの女神フォルティーナを……無視して話を進める。


「そうですね。あるだけ全部渡してしまっても問題ないので、あ、収納の魔導具とか持ってますか? 持ってないようでしたら適当な大きさの物を作りますが」

「魔導具と言いますと、こちらの竜魔王(・・・)が腕に付けていたあれのような物でしょうか?」


「良いかね。そもそもロイク、君はだね」


 華麗に無視して話を進める。


「えっと魔導具の説明をする前に、一つだけ訂正させてください。コルト下界には竜魔王はいません。いるのはドラゴラルシム(竜王)王国の竜王です。竜王は一国の王様です」

「こちらの世界はメアと比べサイズが小さいようですからな。私奴の末息子(八男)の自宅の敷地程の広さであれ国と呼ぶのでしたな」

「です。まぁーそれを聞いて竜王かなり凹んでましたけどね。……人口も息子さんの自宅の方がドラゴラルシムより多いとか、規模が……比べるだけ無駄な気もしますが、ハハハ」

「そうですな。メアは雄大なる死の大地と愚者の溢れる偉大なる世界。豊かな自然と淀みなく流れる魔力に溢れるこちらの世界とでは初めから物が違い過ぎます。悪気(あっき)が少な過ぎてメアの者の多くはこの豊かさを楽しむことすらままなず、こちらの世界は語り継がれるだけの価値ある古。まさに神代の現」


・・・

・・


「アタシが来たからにはもう何も恐れることはないね」


「ほう、この小さな布の袋に水を百トンも収納できてしまうのですか。原理がさっぱり分かりませんなぁ~」

「俺からすると、トラヤヌスさんの影の中に取り合えず保管とかの方が意味が分らないです」


「でだね。……ロイク、トラヤヌス、お前たちはアタシの有難い話を聞いていたのかね」

「ええ」

「はい、神フォルティーナ様」

「ならいいね。つまりだね...... ~」


・・・・・

・・・・

・・・

・・


 要点をまとめると、家には俺が管理することになった史跡がある。


 元バイタリテ宮殿と地下遺跡ハオスヘルテリンの中央部だ。


「コルト大聖堂より遥かに古い時代だね。失われた言語の一つや二つあるかもしれないね」


 ふ~ん。『フォルティーナ、お前は神様なんだから、あるのかないのか位本当は分ってるんじゃないのか?」と思ったからと言って口に出したりはしない。間違ってもしない。長くなるから。


 関係各位に話を通し好きな時に好きなだけ調査できるよう手配した。



「アタシはロイク、君に聞きたいことがあるね」

「まだ何かあるんですか?」


「当然だね。良いかね。アタシは常々」

「で、聞きたいことって何ですか?」


「……創造神を騙った不届き者はどうしたね?」

「は?」


「だからだね。創造神の名を騙り神授を捏造した集団の親玉のことだね」

「あぁはいはいホノクレマ一世なら……」

 こっちに戻してないから。


「メアかね?」

「……白光の夜の被害者達を優先……しました。明日か明後日、あっちの準備が整い次第、被害者達の痕跡を改めて確認して回収することになってます。そのはずです」


「メアにいるのは知ってたね」


 だったらいちいち俺に聞くなよ。……って言いませんけど。


「ですよね」

「でだね。神授が戻らない理由を考えたかね?」

「神授が戻らない? 理由ですか……えっと何の話をしてるのかちょっと分からないんですが」

「はぁ~……。そうだと思っていたね。良いかね。旧教の関係者がコルト(循環)からいなくならない限りバースデイスキルと言ったかね。その神授が」

「神授がいただけないことは覚えてますよ」


 フォルティーナに被せる様に俺は神授と口にした。


「どうするね。ロイク、君は管理者だね。このままで良いのかね?」



 まずは、メアのコルトの痕跡削除。


 次に、ホノクレマ達の身柄確保。


 その次に、コルトの旧教関係者の一斉摘発。


 どれも簡単には解決してくれなさそうなんだよなぁ~。


 時刻を確認する。


―――R4075年10月23日(水)22:46


 おっと、良い子はもう寝る時間だ。何か眠いし疲れてるし、起きてから考えることにしよう。

貴重な時間をありがとうございました。

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