表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーメア・イート編ー
415/1227

6-39 再びメア(亜)下界へ① 出発の少し前

 飽くなき追求、極みを塗り替え続ける至高。


 chefアランギー様率いる妖精のおしごとが奏でる今日のデジュネ(昼食)もとてもおいしゅうございました。ごちそうさまでした。



―――R4075年10月24日(火)16:30

 アシュランス王国・王都スカーレット

     グランディール城・中規模会議室―――


 食後の恒例行事ティータイムを早々に切り上げ、王城一階の中規模会議室へ移動した。


 会議室には、国王代理と呼ばれることがほぼ無くなった副国王で公爵のフゥファニー卿ことchefアランギー様、首相で侯爵のダダ卿、副首相で公爵のガリバー卿、王妃で迷宮庁長官のバジリアさん、王妃予定で白光の夜当日現場責任者だったサンドラさん、アシュランス王国軍少佐で男爵のA・シルキューレ卿(Aはアシュランス王国のA。大尉から少佐に昇進し男爵になったばかりのリアさん)、アシュランス王国軍大尉で準男爵のワズサーラ卿(ワズサーラの名はchefアランギー様の一声で決まったそうだ。少尉から大尉に昇進し準男爵になったばかりのアヤさん)、王妃で娯楽温泉資源開発庁長官のトゥーシェ、王妃で闇の迷宮臨時調査官のリュシル、ボナ・サザーランド家筆頭家令で賢弟伯のモルダヴィア卿ことトラヤヌスさん、ドラゴラルシム竜王国竜王クロージャ陛下、ドラゴラルシム竜王国竜騎士隊隊長で竜騎士のローリング卿、ララコバイア海洋王国近衛船団提督で王弟君のルーヘン殿下、ララコバイア海洋王国魔剣隊老師のナディア嬢、ララコバイア海洋王国魔剣隊副老師で次期公爵のユルキリル殿、ゼルフォーラ聖王国軍務大臣で王子のオーレリー殿下、ゼルフォーラ聖王国次期軍務大臣(七日後に就任)で辺境伯爵のフェトロング卿、ゼルフォーラ聖王国王子のクレーリー殿下、ターンビット王国侯爵のロジッドベリー卿、ターンビット王国ノトロス艦隊総司令で伯爵のヒューイット卿、ジャスパット東西朝王国両皇家皇子のムーコン親王、ジャスパット東西朝王国海軍少将で男爵のポンザモーン卿、そうそうたるメンバーが集まっている。


「それでは皆さん始めましょう。さて、午前中のうちに目を通して貰おうと資料を送りましたが、だいたいそんな感じです。ということで皆で精査しましょう」


 因みに、どうして会議の席にトゥーシェがいるのかについてだが。それは、トラヤヌスさんが同席を希望したからであって、間違ってもリュシルのおまけとしてではない。


・・・

・・


「...... ~ ......ウェードカルンドーナの報告と斥候の証言によりますと、王国領イート市北方最北付近...... ~」


 トラヤヌスさんは、補足多目に調査報告書を読み上げ、俺達の質問には丁寧に答えてくれた。


 メア側の調査報告書と彼の補足説明と家の調査内容と当事者達の再度の証言のおかげで精査の作業は予想以上に早く終わった。


・・・

・・


「現場の検証に向かう前に、chefアランギー様に一つだけ確認しておきたいことあるんですが良いですか?」

「おんや、日付と時刻に関して現状互いに不安定な状態にあるからとしか説明のしようがありませんですぞぉー。何せメアは、亜、下界ですからなぁー、はい」


 確認する前に、答えになってない答えを貰ってしまった。


 この場にいる皆が俺と同じことを気にしているはずだけど、こうなってしまってはどうしようもない。今は諦めるとしよう。


 おっ、サザーランド陛下から連絡が来た。


・・・

・・


「というわけで、北の荒野グループが敷いた基地に、メア王国の国王とイート市の魔公とウェードカルンドーナの竜魔王バハムート侯と前バハムートと前バハムートの妹さんと斥候が到着したらしいので、待たせるわけにもいきませんし、さくっと基地まで行くとしましょう」



***********************


 コルト下界のR(アール)四千七十五年十月十日(大樹)午前二時少し前頃。メア(亜)下界の創生十三億一千六百六十五万六千四百八十九年二月四日午前八時少し前頃。


 メア王国領臣民都市イート市領土監視センターの監視網は、イート市の北約五百二十キロメートルの地点を中心に半径約六十キロメートル(直径約百二十キロメートル)の範囲で数億単位の生命反応を確認し非常事態の警告を出した。


 担当の監視官(博士というらしい)は、生命反応の多さから監視網の誤作動による誤報と判断し警報を解除した。


 結果。国王サザーランドのもとにイート市から集団転移の報告が届いたのは、発生から十九日後の創生十三億一千六百六十五万六千四百八十九年二月二十三日二十二時過ぎだった。


 国王サザーランドは報告を受けると直ぐに俺に連絡をして来た。


 そして、連絡を受けた俺は、白光の夜の被害者達を迎えに行った。


 トラヤヌスさんから受け取った調査報告書に目を通して直ぐに日付と時刻がおかしいことに気が付いた。


 メアの二月二十三日の二十二時にイート市から国王サザーランドに報告が届いたということは、コルトの十月二十五日の二十二時に国王サザーランドに届いたということになるはずだ。


 だが、実際には違う。


 国王サザーランドから俺に連絡が来たのは、十月二十二日の十四時半頃デジュネの少し前だった。


 転移した瞬間と経過した時間は、竜王クロージャのモントレアプレで正確に把握できている。


 大前提として、こっちの一日は三十時間で、あっちの一日は二十四時間。


 こっちが十月十日の午前二時なら、あっちは二月四日の午前八時。


 回収した記憶から集団転移が起こった時間も分っている。


 竜王クロージャの証言とモントルアプレの時刻確認履歴。


 監視網が生命反応を確認し警告を出した履歴。


 間違いなくずれてる。


***********************

貴重な時間をありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ