6-20 メアと帰還者とコルト① イート市の博士①
本当なら第七章の本編スタートです。
宜しくお願いします。
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☆メア亜下界とコルト下界の比較☆
【メア亜下界】
歴=創生
1年=264ヶ月=17424日
1月=66日
1週=6日
1日=24時間
1時間=60分
1分=60秒
春=1月~66月
夏=67月~132月
秋=133月~198月
冬=199月~264月
面積=コルト下界の27倍
ダンジョン=コルト下界の迷宮
※日は昇らず月が六つ順に昇る。
※メアの0.2%はダンジョン。
【コルト下界】
歴=R(現在はR)
1年=13ヶ月=390日
1月=30日
1週=10日
1日=30時間
1時間=60ラフン
1ラフン=60カウン
息吹の春=4月~6月
火焔の夏=7月~9月
大樹の休息=10月
結束の秋=11月~13月
水煙の冬=1月3月
迷宮=メア亜下界のダンジョン
※月は昇らず陽(日)が二つ昇る。
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―――R4075年10月10日午前2時少し前
※1日の長さが異なる為日付は凡そ※
創生1316656489年
2月4日午前8時少し前―――
メア(亜)下界全土を統治するメア王国の王国領臣民都市イート市の北約五百二十キロメートルの地点を中心に直径約百二十キロメートルの範囲で突如有り得ない数の生命反応が確認された。
臣民都市イート市は、七魔公の一角吸魔族の長が執政官を務める巨大な都市。
人口は約四千百万人。
市街地の面積は王都ミルトン市の約七分の一。
市の面積はメア(亜)下界の約四.九パーセント(コルト下界の約一.三倍)。
市街地の外は東西南北見渡す限りの乾いた大地。土と岩が剥き出しになった変化に乏しい殺風景な乾いた荒野が広がっている。
臣民都市イート市は、コルト下界よりも広い乾いた荒野と巨大な都市の二つに分けられる。
この広大な荒野を監視するのは、十二人の博士。
彼等は、三人ずつ四つのチームを編成し分担して東西南北の監視を行っている。
監視と言っても、広大な荒野の大地を大空を駆け狼煙を上げていた数と力の時代は十憶年以上も前の話で、今では市の中心に建つ領土安全保障局の最上階領土監視センターの東方パネルルーム、西方パネルルーム、南方パネルルーム、北方パネルルーム、四つのパネルルームに設置された悪気と六大非六大属性を利用し構築された監視網の水晶パネルを覗くだけといった簡単で安全な方法が採用されている。
市民達は、監視網を確立させた十二人の博士達を称え、領土監視センターに配属された公僕十二人を、博士と呼ぶ。
オフィスチェアの背もたれに体を仰け反らせ、デスクの上にそう長くもない足を乗せ、ウトウトと舟を漕いでは自分の鼾に驚き目を覚ます。
そんなやる気の欠片を全く感じさせない男。
男は、北方パネルルームに配属され、早番(0時から8時休憩無し毎日がほぼ休憩)を担当するようになってまだ七十年目の新人博士だ。
「は?…………」
そんなやる気の欠片もない男が、四十あるパネルの一画をまるで時間が止まったかのように呼吸をするのも忘れ凝視している。
目を大きく見開き口を大きく開け兎に角阿保面だ。
上から二段目左から八番目の十八番パネルを主に、左上のパネル(上から一段目の左から七番目の七番パネル)と上のパネル(上から一段目の左から八番目の八番パネル)と左隣のパネル(上から二段目の七番目の十七番パネル)、四つのパネルが非常事態を警告する赤い点滅を繰り返し、デスクの上に置かれた操作パネルには四つのパネルの地図情報を一つにまとめた地図情報が映し出されていた。
市街地から約五百二十キロメートルの地点を中心に、直径約百二十キロメートルもの広範囲に、突然有り得ない数の生命反応が現れた。
生命反応の数は、億以上。
「ご、誤作動だな。一人や二人ならまだしもこんな数で越境したなら最初に一段目のパネルに反応があるはずだ」
男は、警告を解除し、申し送り事項に。
『誤報、八十九年二月四日午前七時五十分。内容、距離五百生命反応一億非越境。対応、要メンテナンス。対象、パネル七・八・十七・十八。』
と、記入した。
そして、日勤(8時から16時休憩無し毎日がほぼ休憩)を担当するようになってまだ七十三年目の男と同じ新人博士に業務を引き継ぎ、定時で帰路についた。
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因みに、メア王国の国王サザーランド・ボナ・サザーランドの下に報告が届いたのは、創生十三億一千六百六十五万六千四百八十九年二月二十三日。サザーランドが就寝しようとベッドに横になって直ぐのことだった。
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「陛下っ! おやすみのところ誠に申し訳ございません。イート市より火急の連絡が届いております」
「ふむ。入れ」
「はっ!」
先日の王公会議の席で、信用と信頼を以て友誼を結ぶと陛下よりの勅令をいただきました。その友誼の対象となるコルト王ロイク・ルーリン・シャレット陛下の名代だと名乗る悪竜族ミックスの獣下族の男が、十万の兵と数百万の民を引き連れイート市に迫っています。
「はぁ?」
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貴重な時間をありがとうございました。




