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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーガルネス編ー(傍観)
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5-42 先代バハムートがここにいる理由 ~コルトに召喚されるまで~

当初は台詞多目だったのですが、

本編に直接関係ない会話が余りにも多く、

台詞ほぼ無しの回になってしまいました。

次回も台詞ほぼ無しの回です。

本編とは別に進めるべき話を、

五章では度々アップしては無理やりカットし、

今迄以上に読み難くなっています。

貴重な時間、貴重な思考。

お付き合いいただきますこと、

心より感謝しております。

 リュシルとアルさんとマルアスピーと俺の視界にタブレットが整理した情報を表示する。


***********************


 時は、約二万年程前。


 先代バハムート=先代竜魔王=初代竜魔王は、今上バハムート=今上竜魔王=二代目竜魔王に禅譲した。


 時は、禅譲の翌日早朝。


 先代バハムートは妹バハムートと、忍ばず堂々と食い道楽の二人旅に出た。


 時は、禅譲から約一万五千年程後。


 先代バハムートと妹バハムートは、ウェードカルンドーナ帝国とペルヴィスゼナン王国の国境(メア王国視点では区境)、ウェードカルンドーナ帝国が実効支配しているペルヴィスゼナン王国寄りにあるダンジョン(コルトでは迷宮)の最下層に究極の食材が眠っているという噂を耳にし、迷うことなくダンジョンへと飛び込んだ。


 小一時間、程無くして最下層まで辿り着いた二人(・・・)は、最下層の中央で縦約二百五十センチメートル横約九十センチメートルの白い箱と対峙した。


 上段のダブルドア、中段下段のスライドドア、三層からなる白い箱。


 先代バハムートは体を縮めダブルドアの前に立ち、珍しい型の宝箱に好奇心よりも警戒心が勝った妹バハムートはそのままの姿で白い箱の後方へと回り込み少しだけ距離をおき身構えた。


 先代バハムートは無警戒にも左右のドアを全開した。


 その瞬間、先代バハムートの足元頭上前後左右に錆色の巨大な円の地の魔力陣が浮かび上がり錆色を白い光が駆け抜けた。


 六つの魔力陣が白く発光し地の魔力陣(強制転位移動)が発動したと気付いた時には時すでに遅し、前後左右四つの魔力陣は触れるか触れないかの距離まで急接近し、白い光の線となって白く輝く半透明の立方体を形成していた。


 立方体の中に立つ先代バハムートの体に七色の文字が浮かび上がり、それに呼応するかのように足元と頭上に残った二つの魔力陣が七色に輝き始める。


 ダンジョンの最下層に妹バハムートを残し、先代バハムートは、プリフェスト下界(精霊界)へと強制転位移動した。


 時は、コルト時間で四千七十五年前。


 不信な巨大ドラゴンを捕獲し牢に繋いだと報告を受けたプリフェストの地の公王=ヘリフムス・フォン・センペルは急ぎ駆け付け半神眼で視認した。


 牢の中で熟睡する巨大ドラゴンは自身と同じ半神。


 ヘリフムス・フォン・センペルは焦り命令した。「予と同格位たる半神に相応しい神の為の竜巣を宮殿の大広間に今直ぐ整えろ。今直ぐにだ。急げ」と。


 時は、宮殿の大広間改め神の為の竜巣に先代バハムートが運び込まれた五日後。


 先代バハムートは大きな欠伸と共に目覚めた。


 ヘリフムス・フォン・センペルは焦り命令していた。「巨大なドラゴンは予と同格位たる半神。無防備にも熟睡していた半神を予の家来が偶然見つけ、予が予の宮殿に保護した。是は当然必然であり一連を軽々しく口にすることを禁ずる」と。


 目覚めた巨大ドラゴン=先代バハムートから経緯を確認したヘリフムス・フォン・センペルは、プリフェスト(下界)からメア(亜下界)へ帰界できるよう助力すると約束した。


 時は、ヘリフムス・フォン・センペルが先代バハムートに帰界の手助けをすると約束してから約百年(コルト時間)程後。


 半神半精霊=ヘリフムス・フォン・センペルと半神半竜=先代バハムートの地の魔力陣の研究は百年経っても何の進展も見られなかった。


 悪気(あっき)と精霊気と魔力陣だけでは埋められない理。うんともすんとも反応一つしない地の魔力陣。


 この頃になると、メアより美味しい食べ物が多いプリフェストに骨を埋めても良いのではないか。メアに戻れなくても別に良いのではないか。こっちで毎日のようにヘリフムスとどんちゃん騒ぎしていた方が良いのではないか。

 先代バハムートは心の底からプリフェストでの生活を謳歌していた。


 時は、帰界の研究そっちのけでどんちゃん騒ぎをするようになり、研究室が宴会室へと変わり果てた頃。(研究開始から百八年後、コルト時間では、三千九百六十七年前頃)


 研究と称しいつものように二人がどんちゃん騒ぎをしている時にそれは起こった。


 研究中の地の魔力陣の錆色が白く光り輝き始め、魔力陣の上で酒を浴びる様に飲んでいた先代バハムートは程無くして白い光に飲み込まれ、ヘリフムスの前から姿を消した。


 宴会室にヘリフムスを残し、先代バハムートはコルト下界へと召喚転位移動した。


 召喚したのは、ガルネス神王国の初代神王=世界創造神創生教初代教王=ホノクレマ一世。


 (大)(ソル)樹人族(エルフ)に伝わる魔力陣に手を加え、異なる世界の理自然魔素(まりょく)悪気(あっき)を二つ同時に利用する実験中に事故が起き。完全なるイレギュラーで先代バハムートは召喚されてしまった。


 ※注意※

 ・召喚当初の服従率は五パーセント以下。

 ・三十年から五十年経過する毎に、

  服従率は一パーセント上昇。



                   次頁 →

ありがとうございました。

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