表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
―ララコバイア編ー
214/1227

4-22 フォルヘルル島、調査一日目②~東西ドュン村の村長と父と子~

いつも、いつも、ありがとうございます。


2019年06月11日

サルディー魔務大臣のステータス表記を修正。

亜神用ステータス表記 → ヒューム用ステータス表記

―――ララコバイア王国・フォルヘルル領

  フォルヘルル島・東ドュン村の公邸

R4075年9月13日(水)16:00―――


「東ドュンに呪いの感染源ですか。また唐突な。いったい何処に?」


 張り合い競う様に事態の説明をする領主のサルディー魔務大臣と前領主のオスカーさん。2人は西ドュン村に続き東ドュン村でも皮肉を交えた補足を繰り返した。


 東ドュン村の村長も西ドュン村の村長同様引きながらも真摯な姿勢で応対していた。


「コルゴ殿。やはり東ドュンも怪しい場所に心当たりはありませんか」


「東ドュンではありませんが1つ心当たりが有る様で無い様な無い様で有るような・・・」


「コルゴ殿。・・・まさか!」


「・・・」



 東西ドュン村の村長2人の間を微妙な緊張感と少しだけ長い間が支配する。


「コルゴ。申してみよ」


 見かねたサルディー魔務大臣は、東ドュン村の村長に話をする様に促した。


 どうやら東ドュン村の村長はコルゴさんと言うらしい。


「は、はい。サルディー様。東ドュンではありませんが、発言しても宜しいのでしょうか?」


「許す。申してみよ」



・・・・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・




 東ドュン村のコルゴ村長は、島の中央に鎮座する活火山ヘルティオの麓。西ドュン村の南東約3.14Kmの地点にある廃墟の名を口にした。


 島の伝承によると、この廃墟は世界創造神様の神殿の跡地だとされ、発見されたのは今から3700年以上も前の事らしい。


「いやいやそれはありえん。そこは何百年何千年と西ドュンの玉切り場として利用しておるが、今日までに呪いを受けた者はおらん」


「だが、廃墟の内側には、悪臭を放つ白濁した熱水が湧き。湧き水の周囲には草木1つ生えておらんかったではないか」


「コルゴ殿が玉切り場を見たのは10年以上も前の事だったと記憶しておりますが」


「ほう。アキゴ殿。すると、今は悪臭も収まり清水が如く湧いていると?」


「それは無い」


 悪臭を放つ白濁した熱水が湧いてる。それって、温泉なんじゃ。


「では、今も悪臭を放ち白濁した熱水を噴き出しておるのだな」


「・・・い、いや・・・」


「それ見たことか。サルディー様。やはり廃墟が感染源の1つとして可能性が高いと思われます」


「ふむ。何も分からぬ以上、疑わしきは調査するのみだ」


「サルディー様。誠にも、申し上げ難いのですが、現在その湧き水は埋め立てを済ませ悪臭も収まっており、・・・・・・た、ただの神殿跡地を利用した玉切り場になっておりますので、調査しても何も無いかと存じます」


「埋め立てた!?」


 温泉を埋めちゃった?何やってんの。勿体ないよ。それ。あっ!つい、声に出しちゃった。


「アシュランス王国国王陛下。やはり、コルゴが申した通り廃墟が怪しいと言う訳ですな」


 やはり。って、えっと・・・。


「サルディー魔務大臣。怪しいと言いますか。その悪臭を放つ白濁した熱水って、たぶんですけど乳白色の温泉。つまり、にごり湯だと考えられます。家は皆温泉や風呂が好きで、特にフォルティーナが自称温泉通で、色々話を聞かされている内に俺もそれなりに詳しくなったんですよ。この島は火山島だし温泉の1つや2つ在ってもおかしくはないかと」


「温泉?・・・」


「コルゴ殿。温泉や風呂と仰っておられた。温泉とは風呂。水風呂・・・水浴びに似た物かもしれんぞ」


「体を洗うのに態々湯を使うのか?それではサッパリしないではないか!!!」


「儂が思うに、あの若様の国は北方にあるのだろう」


「だからなんじゃと言うのだ」


「コルゴ殿はこの島を出た事が無いで分からんかも知れんが、王都はこの島より涼しく暮らしやすかった。何よりスコールが無い」


「だから何なのじゃ。アキゴ殿、はっきり言ってくれ」


「肌寒い王都ラワルトンクよりも北にある極寒の国ではれば、湯を使った水浴びがあってもおかしくはないと思ってな」


 お湯を使ってる時点で水浴びって言わない様な。それに、ラワルトンクより北にあると極寒ってのもちょっと・・・。


「ほう。それはまた酔狂な事で。態々湯で体を洗う必要があるとはのぉ~。・・・魔晶石や燃料の無駄遣いじゃな」


「コルゴ。私は毎日風呂に浸かっておるぞ」


「サルディー様()ですかぁっ!?」


 が。って・・・。


 つい、エリウスと見合わせてしまった。視線で頷き合い。サルディー魔務大臣へと視線を動かす。


「左様。風呂はなかなかに良い物だぞ」


 サルディー魔務大臣は自慢気に答える。


 本人は気付いていない様で何よりだ。「プププククク」うん?俺の耳に奇妙な声が聞こえて来た。


 奇妙な音のする方へとさり気なく視線を動かす。


 ・・・・・・オスカーさんでしたか。


 オスカーさんは、必死に笑いを押し殺している様だ。


「湯浴びがですか?」


「体を綺麗にするだけではない。疲れた心を癒す効果があるのだ」


「そう言えば以前、猟師のサブが怪我をした鹿が谷の熱水沼で傷を癒している所を見たと言っていました。その時は夢でも見たのではと誰も信じなかったのですが。・・・サルディー様。もしかしてですが湯浴びには傷を癒す効果もあるのでしょうか?」


「水・・・そ、その湯浴びにはその様な効果まであるのですかぁっ!?アキゴ殿。そんな大発見を見過ごすとは村長失格ですぞ」


「湯を使った水浴びすら知らなかったコルゴ殿であれば気付けたかもしれませんな。今日初めて風呂や温泉という言葉を聞いた私には無理でしたが」


「分かり易い皮肉を・・・」


「伝わって貰わなくては困りますからな。分かり易く丁寧に言わせてもらいました。フッ」


 東西ドュン村の村長。2人もまた領主親子同様微妙な関係の様である。



・・・・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・




「うむ。父オスカーの言う通りです。アシュランス王国国王陛下。付け加えさせていただきます。コルゴとアキゴの醜態混じりの話を聞き続けても何も解決しません。父オスカーが指摘した通り事態は考えている以上に深刻なのかもしれません。実際呪いの感染源が34箇所も点在している訳です。しかも点在の原因は不明何も分かっていません。考え得るあらゆる可能性を虱潰しに調査するしか手段がありません」


 はい。その為に島に来てるんで、最初からそのつもりです。とってもタイミング良く脱線してくれる東西ドュン村の村長達含め、


「ロイク様。更に付け加えさせていただきたく思います。彼の地に湧き水今は温泉でも構いませんが水が湧いていた記憶が私にはございません」


 フォン・フォルヘルル親子も、こんな感じで補足補足って、ちっとも前に進まないや。って、あ!?今何て言った!?・・・水が湧いてた記憶が無いだとぉ~。


「オスカーさんは廃墟を知ってるんですか?」


「はい。領主になる前に父の供で1度だけ足を運んだ事があります。17の時に家督を継ぎましたので、ざっと75年程前の話になってしまいますが、井戸も枯れ果て荒涼とした廃墟その物だったと記憶しております」


「主殿。私は廃墟が世界創造神様の神殿だったと言う話がとても気になります。創造神様のコルト下界唯一の神殿は中空の離宮の創神殿のみのはずです。フォルヘルル島に創造神様の神殿が存在していた?・・・考えられません」


「エリウス。そこは、たぶん宗教とか独特のあれです。その前に、オスカーさんの話を」


「宗教のあれですか?」


 ん、何だ。今日のエリウスは積極的だな。仕方がない。こっちの話を先に終わらせるか。


「意味付けとか箔付けとかかな。創造神様の威を借りて信仰とか支配に使用したんじゃないかって意味のあれです」


「世界創造神創生教の様に心ない者が人心を惑わす拠点として使っていた。必定と言う訳ですね。・・・なるほど、肯定します。世界創造神創生教の信徒達の他教や無神への弾圧や破壊は残忍な物でしたし、その可能性は非常に高いと考えられます」


「エリウス殿。旧教は我々を欺き続けて来ただけでは無く。その様な悍ましい事もやっていたのですか?」


「オスカー殿。この件については、呪いの件を片付けてからに」


 あれ?こっちに脱線させたのエリウスじゃ・・・。


「それもそうですな」


 え!?・・・オスカーさん。


「まずは、主殿。34箇所の感染源ですが、場所の特定は既に出来てるのですよね?」


「・・・」


 2人を見やる。


「主殿?」


「・・・あぁぁ。タブレットの検索機能でアバウトですが一応」


「ところでロイク様」


「はい。何でしょうか?」


「このタイミングで確認するのも何ですが、ルーカス殿下を浜辺に置いて来て良かったのでしょうか?」


 はい脱線来ました。もう来ました。


「そう言えば・・・・・・いませんね。問題ありません。ルーカス殿の有無が主殿の警護に支障を来す事はありません」


 エリウス。・・・俺、君にどう突っ込んで良いか分からないや。


「はて?・・・確かに、殿下の姿が・・・・・・いったいどちらへ?あぁ~私とした事が父オスカーの雑言を意識する余り、配慮を欠いておりました」


 もう何て言うか。欠き過ぎだと思います。


「アシュランス王国国王陛下。我が国の殿下は何処(いずこ)に?」


「殿下?・・・王子様もフォルヘルル島においでなのですか?」


「コルゴ。此度の調査はルーカス殿下自ら希望し実現した最優先事項だと言わなかったか」


「サルディー様と前領主のオスカー様からは何も・・・」


「そ、そうか、言って無かったか。父上が話したと思っておった」


「サルディーィ~~~イ!!!イカン。誠にもってイカン。大切な事を失念しておったぞぉっ!!!」


「父上。その話はもう済みました。時間差で慌てるとは・・・年とは言え恥ずかしいですぞ」


「言いたい事はあるが、今はそれどころでは無い。済んでおらんだろう。サルディー。お前は、こちらの御二人を」


「あっあああぁぁぁ―――。・・・・・・てっきり父上が・・・」


「「紹介」」


「していないだろう」

「したとばかり」


「御安心ください。サルディー様。先代様。先程から補足の度にアシュランス王国国王陛下やロイク様と仰っておられましたので、そちらの若様は神授の夜の青年なのではないかと何となく察しておりました。確信が持てませんでしたので若様と呼ばせていただいておりました」



・・・・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・




 ここに来て、やっと紹介を済ませた。感染源については未だ何も進展せず。



「ルーカス殿や侍女や召使いの皆さんは、楽しそうに南の島のビーチで戯れていたんでそのまま置いて来ました」


「なるほどぉ~。・・・西ドュンの浜辺に生息する生物の生態調査をする為、東ドュンには来られなかった訳ですな」


「ゾロゾロと宮仕えの女官達を連れて向かう様な場所だとも思えなかったしちょうど良かったと思います」


「大陸領に暮らす者達に大洋領に住む私達の暮らしぶりを見せる為に態々」


「ルーカス殿1人だけ西ドュン村で留守番ってならなくて良かったですよホント」


「ハッハッハッハ。西ドュンが羨ましいですなぁ~。東ドュンにも立派な海岸があります。是非1度、東ドュンにもお越し願いたいものですなぁ~。サルディー様。フォルヘルル発展の為には東西ドュンは平等でなくてはいけません。古式ゆかしい心得えではありますが大切に守り抜かれて来た島の伝統ですからなぁ~」


「ううむ。そうだ。伝統は大事だ。伝えておくとする」


「ありがとうございます」


「うむ。・・・あぁ~~~。アシュランス王国国王陛下。先程の父オスカーの説明に補足させていただきます。エリートマジシャン程の実力をと申しておりましたが、それは勘違いです。5年以上もの間眠っていたのですから寝惚けていても当然なのでしょうが、その発言は王族いえ殿下への不敬にあたります。まずは不敬と思われては困ります故父に代わり訂正致します。第3王子のミッター殿下(17)は、ゼルフォーラ王国の聖都モルングレーにありますSMG魔術魔導学園に御入学され現在2年生です。第4王子のライナルト殿下(16)は、近衛魔術剣士隊に13歳で入隊し、16歳になられました今年水組魔術師隊の副隊長に就任しております。第6王子ホレス殿下(15)は理論魔術の研究に於いて現職の老師を凌駕する程の結果と成果を王国に齎しております。ホレス殿下が考案致しました魔導具は海軍に実戦配備され魔導船団の編成に大いに寄与しております。父オスカーが推挙し近衛魔術剣士隊の老師となったクレーフェルト・カトラ家の小娘がどうして老師の座にあるのか疑問でしかありません」


 王子達は、魔術の学校に通っていたり、魔剣隊に所属していたり、研究者として良い結果を残していて、老師ナディアが老師なのは何故か?って、事だよな。う~ん・・・・・・俺に聞かれても分かる訳ないじゃん。


「ほう。ライナルト殿下が魔剣隊にのぉ~。ふ~む。不可能ではないな」


「父上。不可能ではないとはどう言う意味でしょうか?その言葉。事と次第によっては、先程の言葉以上の不敬にあたりますぞ」


 不敬以上の不敬ってどんなだろう?


「弟君のホレス殿下や、エリーゼ第1王女様(19)、クレーフェルト・カトラ家のナディア嬢(14)。成長したとはいえこの3人には敵うまい。確かにライナルト殿下もそれなりに高い【MP】(魔力量)を内に秘めてはいたが成長には限界という物があるからのぉ~」


「ホレス殿下の方が優れていると言われるのですか?」


【MP】(魔力量)だけの観点で話すのであればそうなるかのぉ~」


「限界と申されましたが、ライナルト殿下は成人されたばかりです。成人されたばかりだというのに魔術を多彩に操り行き着く先が見えない程です」


「お前にはそう見えとる訳か」


「ゼルフォーラの地にその名を轟かせ歴史に名を遺す。ライナルト殿下の魔力を持ってすれば容易な事です」


「成人したばかりの者にか?」


「左様。成人したばかりだというのに、魔力は私に匹敵するレベル。しかも四大属性全ての魔術を扱えるのです。天才とはライナルト殿下の為に用意された言葉なのかもしれません。若さとは機会に富み可能性に満ち溢れ輝く物。父上の口癖でしたな。まさにその通り。ふっ!ハッハッハッハッハ。そして、時とは実に残酷ですな。アシュランス王国国王陛下の考案によって開発された魔導具【アシュランスカード】を御存じありませんかな。御存知なくてもしょうがありません。何せ老害の域に達してから幾久しいですからなぁ~」


「今の私を年寄扱いしても無駄だぞ。ロイク様の眷属にしていただいた瞬間から時の理より解放されておる。それにだ年の功と老害の見分けも付かぬとは我が愚息ながら何とも見下げ果」


「何とでも自由に申されるが宜しかろう。だが王家への不敬に続き六大公爵への不敬は見過ごせません。ですが私は寛容な男です。哀れで残念な父を持つ1人の息子としてこの話は忘れる事にしましょう」


 ・・・王家への不敬もか?・・・この人、かなりの御都合主義系なのか?


「さて、父上。このカード。このアシュランスカードは所有者のステータスの詳細を確認する事が出来る魔導具です。驚きですよね。これによって父上の様に勘等といった紛い物に頼るしかなかった時代は終わってしまいました。いやぁ~残念ですなぁ~。うんうん。・・・・・・忘れてしまう所でした。アシュランスカードが王国中に無料配布される少し前、王城に王族の皆様と六大公爵が集まり、ステータス値とスキルの確認を致しました」


 ・・・ステータス値とかスキルって結構大切な個人情報だってchefアランギー様は言ってたけど良いのか?


「ロイク様。あのカードを持つだけで自らのスキルやステータスの鑑定が可能になるのですか?」


 オスカーさんは、俺へと視線を動かす。


「えぇ、カードが沢山あって邪魔だなって思って新しい身分カードを開発したんです。身分証としても優秀ですが、財布としても使えるし、転位転移の魔力陣・魔法陣を起動する際に消費する【MP】のサポートとか意外に・・・便利らしいです・・・・・・よ」


 考えてみれば、持ってるだけで1度も使った事が無いや。


「それはまた多機能な。紛失時は悪夢ですな」


「そのへんは解決済です。その眼が馴染めば鑑定にカードは不要になると思いますが、便利なんで後でオスカーさんにも渡します」


「ほう楽しみですなぁ~」


「父上。因みに私のはアシュランスプラチナカードですぞぉ~。【MP】はなな何と30100です。自然回復する【MP】は1日に3000から。通常のアシュランスカードの【MP】は2100。寝惚けた頭であってもお分かりになられたと思いますが。転移用の魔力陣は1回1人の転移で【MP】を2000消費します。通常の()シュランスカードでは片道1人のみですが、私のアシュランス()ラチナカードであれば往復7人の転送が可能なのです」


 サルディー魔務大臣は、内ポケットから取り出した1枚のカードをオスカーさんに見せびらかす。


「うん?何じゃ身分カードと余り変わらんのぉ~」


「ふっ。これだから老いぼれは。良いですか。アシュランスプラチナカードは無料配布のアシュランスノーマルカードとは異なり、所持する為にはそれなりの資格が必要なのです」


 あれ?発行手数料5万NL(ネール)


「因みに、私のステータス値をお見せしましょう。私こそが老師に相応しかったと、その目に焼き付ける事になるでしょうなぁっ!!!」


 サルディー魔務大臣は、アシュランスプラチナカードを操作し宙にステータス値のみを表示した。


***********************


【個体レベル】42 【NEXT】6922


―――


【JOB・cho1】パレスマージ Lv.7

 ・協会転職  戦闘型

 ※【JOB・inh】父系継承・戦闘型

  エリートマジシャン Lv.10 結合完了 ※

 ※【JOB・inh】母系継承・戦闘型

      マジシャン Lv.10 統合完了 ※


【JOB・inh1】バオアー Lv. 1

 ・母系継承  非戦闘型


―――


【装備武器】アオスブルフの杖

 〈効果〉【MP】+216

     【物理攻撃力】+8

     【魔術攻撃力】+499

     【火属性魔術耐性特化】レベル+2


【装備防具】ペレロヒスマンの外套

 〈効果〉【HP】+1018

     【魔術防御力】+371

     【地属性耐性】レベル+2

     【火属性耐性】レベル+2


―――   


HP(生命力・体力)】1518/1518 〈基礎値〉41

 〈レベル補正値〉149

 〈ジョブ補正値〉310

 〈装備品補正値〉1018


MP(魔力量・魔力)】1475/1475 〈基礎値〉10

 〈レベル補正値〉149

 〈ジョブ補正値〉1100

 〈装備品補正値〉216


STR(物理攻撃力)】278   〈基礎値〉21

 〈レベル補正値〉149

 〈ジョブ補正値〉100

 〈装備品補正値〉8


INT(知識・智慧・記憶)】1779  〈基礎値〉31

 〈レベル補正値〉149

 〈ジョブ補正値〉1100

 〈装備品補正値〉499


VIT(物理防御力)】264   〈基礎値〉15

 〈レベル補正値〉149

 〈ジョブ補正値〉100


MND(非物理防御力)】1657  〈基礎値〉37

 〈レベル補正値〉149

 〈ジョブ補正値〉1100

 〈装備品補正値〉371


DEX(応用力・器用さ)】802     〈基礎値〉18

 〈レベル補正値〉149

 〈ジョブ補正値〉635


AGI(敏捷性・素早さ)】803     〈基礎値〉19

 〈レベル補正値〉149

 〈ジョブ補正値〉635


Luk()】151       〈基礎値〉2

 〈レベル補正値〉149


***********************


「如何ですかな父上。平時用の装備ではありますが、これが今の私の魔力ですぞぉっ!!!・・・フンッ!」


 サルディー魔務大臣は、宙に表示されたステータス値を眺めながら、満面の笑みを浮かべ自慢気に言葉を発した。そして勝ち誇り歴史を改竄する勝者の様に強かで性悪な視線をオスカーさんへと向け、鼻で笑った。


「アオスブルフの杖とはな・・・」


「フッ!驚かれましたか。ずっと欲しがっておられましたからなぁ~。あぁ―――。しかし残念です。アオスブルフの杖は父上では無く私が国王陛下よりいただいた杖。お貸しする事も触れさせる事も出来ません。実に残念ですなぁ~。あぁ―――。このアオスブルフの杖を国王陛下よりいただいた経緯をお聞きになりたいと。分かりました」


 サルディー魔務大臣は、見えない誰かと語り始めた。


「あれは、2年前の事です」



・・・・・・・・・・


・・・・・・・


・・・・




「活火山だ。噴火しても別に驚きはせん」


「その際、我がフォン・フォルヘルル家の屋敷は溶岩に飲み込まれてしまいました」


「そ、そうか・・・」


「ですが御安心ください」


「そ、そうか先祖や妻の」


「家宝は全て王都の屋敷に運び出し無事です」


「遺品は・・・・・・そ、そうか・・・」

ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ