3-18 生贄の里は聖地で隠れ里の日②~邪属性の聖域~
リーファ歴4075年8月4日、火の日。
ワワイ山脈の頂上に宿りし地の中精霊ミュー・クリオ様ことミューさんに保護され、現在はアシュランス王国フィーラ州副王都フィーラの移民難民待機所で療養中の203人の女性達。
ミューさんと彼女達の証言。隠れ里の状況から明らかになった事がある。
隠れ里が襲撃されたのは、移住者達が移住した日の深夜。
解放を祝い奪還を誓い合い祭りの様に騒ぎ、見張や警備も立てずに就寝。
身分の高かった元爵位持ち達は建物で、他の者達はテントや隠れ里の周囲の木々の上で就寝したそうだ。
隠れ里が静寂に包まれた頃、隠れ里のあちらこちらから移住者の悲鳴やそんまさるの奇声が上がった。
彼等が移住した半月前は、大樹の森に復帰していなかったワワイ大森林。襲撃された彼等は森の中へ逃れ姿を隠したり、建物の中に隠れたり、社のある洞窟に隠れたそうだ。
そして、助かったのは社がある洞窟に隠れた203人の女性達だけだった。
隠れ里に居座り続けるそんまさると、森の中へ逃れた移住者達を捕食しようと追い駆けるそんまさる。悲鳴や奇声は昼夜問わず3日間程続いたそうだ。
普通のエルフ族が、隠れ里からフィーラまで、そんまさるの追撃をかわし逃れる事は不可能。彼等を追い駆けたそんまさるの群れが、偶然フィーラ北部を襲撃した線は薄いと思われる。
フォルティーナの言う人数を参考にした場合、移住者達は総勢10万4808人。内女性は1801人で助かったのは203人だけ。
アンデットは1049体。全てのアンデットが移住者達だと結論付けるには無理があると思う。
副王都フィーラ森林警備隊特別実行部隊の警備隊員達によって92体は討伐が完了。隠れ里の周囲にはあと176体存在する。
大樹の森ワワイ大森林域内のアンデット討伐は、フィーラとカトムーイのアドベンチャーギルドに任せた。だが、現状では隠れ里と周辺のアンデット討伐に関しては、アシュランス王国が行うしかないだろう。
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「バジリアさん。副王都フィーラ森林警備隊特別実行部隊と副王都フィーラ警備隊を指揮し、隠れ里の周囲に存在するアンデットの討伐を開始してください」
「はっ!」
「隠れ里は俺の魔術で聖域化し安全です。危なく成ったら直ぐに安全圏まで退く様にしてください」
「はっ!」
「それと、バジリアさんと警備隊員の皆に補助魔術を施します。マリレナさん。噛まれるだけでゾンビ化しちゃうんですよね?」
「はい」
「それだと、補助で【HP】とかステータス値を2倍にしても意味がありませんね。其々の周囲に聖属性の結界を張ります。可能な限り弱く張ります・・・」
「可能な限り弱くですか?」
「そうです。可能な限りです。・・・・・・最初はバジリアさんからです。聖属性上級魔術【サンミュール】」
不必要な行動ではあるが、右手を身体の前に少しだけ伸ばし、聖属性上級魔法【サンミュール】を☆8→☆1☆1☆1で、バジリアさんに施した。
勿論、警備隊員達全員にも施しました。
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「メリアさんは、研究員達と先にフィーラに戻って、保護している203人に襲撃の状況を改めて確認してください。精神的に厳しそうな人には無理させる必要はありません」
「分かりました。ロイク様達はどうされるのですか?」
「俺は、フォルティーナとマリレナさんとで社のある洞窟を調べるつもりです」
「・・・そうですか」
「そうだ。アルさんに協力して貰いましょう」
「はい・・・」
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隠れ里に急遽設置した転移用の魔力陣・魔法陣で、メリアさんと研究員達はフィーラへと移動した。
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「社に行きましょう」
「ロイク。洞窟何だがね。社の奥、一本道の先が微弱な邪属性で満ち邪域になっていたね」
微弱な邪属性が満ちて邪域になってる・・・?
「微弱な邪属性って何ですか?それと、邪域って何ですか?」
「知らないのかね」
知ってたら、フォルティーナ。態々貴女に聞きません。
「聞いた事がありません」
「良いかね。邪域、邪聖域はだね。聖属性の聖域と相対する聖域の事だね」
「自然魔素の聖属性と邪属性みたいな感じですか?」
「そんなところだね。微弱な邪属性はだね。簡単に説明するとだねぇ~・・・。そうだねぇ~・・・だね。う~ん。時間が経ち過ぎて効果が意図していた物と違うく成ってるね。そんな邪属性の事だね」
「はぁ~?」
「ロイク様。ロウソクの炎を思い出してください。蝋が減り、火が消えかける瞬間、少しだけ炎が強く燃え上がりますよね」
「だったと思います」
「その、最後の瞬間に近い状態にある属性の自然魔素の事を、微弱状態にある何々属性と言うんです」
「ふむふむ。それで?」
「この微弱状態にある属性の聖域の事を、私達ヴァンのエルフ一族のハイエルフ族は、【女神様の口付け】【先祖の抱擁】と呼び、何万年も語り継いで来たんです。邪属性の聖域を女神様の口付けや先祖の抱擁と呼び大切にして来た歴史が私達にはあるんです」
フォルティーナのパチンで、ヴァンのエルフ一族は、ヴァンのエルフ一族に切り替わったんだっけ・・・。
「なるほど・・・」
「要約するとだね。微弱な邪属性の聖域は言葉通りの意味ではない微弱だね。消滅前に何故もう1度膨張したのかは不明だがだね。邪属性の聖域の事だね。膨張したおかげで結界が展開し偶然203人は展開した結界の内側に隠れたから助かったね。そして偶然、ミューに保護され、そしてまた偶然、国名をアシュランス王国に改めた王国に引き渡されたね。偶然のオンパレードだね」
マリレナさんの説明に便乗しただけにも関わらず、ドヤ顔のフォルティーナ様がそこに居る。
止めて・・・。本当に。
「神はそれなりに何となく意外に偉大だね。ハッハッハッハッハァ~だね。当然だね」
こついは・・・。あれ?
「何が、当然何ですか?」
邪属性の聖域には邪属性の結界が展開していた事になる。邪属性や闇属性が身体や精神に及ぼす異常は、想像以上に深刻で酷い物だったはず。
「助かる事がだね」
確かに、203人は助かった。どういう事だ?
「邪属性の聖域は、聖属性の聖域とは真逆なんですよね?」
「うん?ロイクは知らないのかね。あぁ~だね」
あぁ~。って、俺が日常的に貴女に言いたい言葉何ですが・・・。
「ロイク様は聖域の属性相関を御存じ無いのですか?」
「自然の循環の属性相関と何か違うんですか?」
「はい、かなり異なります。例えばですが、マルアスピー様のお家がある大樹の森の聖域の精霊樹ですが、何属性ですか?」
「あそこは、聖属性の聖域・・・あれ?精霊樹の内は限りなく無属性に近い気が・・・」
「マリレナ。あたしが説明してやるね」
「は、はい・・・」
「良いかねロイク。マリレナは風の精霊へと高位進化したハイエルフ族だった存在だね」
「ですね」
「分かれば良いね」
「あのぉ~。マリレナさんの話はマリレナさん本人からゆっくり聞きます。なので出来ればで良いので、・・・聖域の属性とか、・・・属性相関の話をお願い出来ませんかぁ~?」
「当然だね」
当然って。絶対分かってませんよねっ!
「マリレナの瞳は、精霊眼に成ったね」
「そうですね」
「はい、成りました」
「アスピーやミトよりも多くを紡ぎ学び養い育てて来た存在だね。知識と知恵。知と智。個として積み重ねて来た量が違うね。そして、ヒューム属だった頃には視認や認識する事が出来なかった事が精霊眼によって認識出来る様になったね」
「はぁ~・・・」
マリレナさんの話ですね・・・。
「精霊樹は神樹だね」
何の話してるんだ。この人・・・。
「ですね」
「マリレナはそれが言いたかったね」
「はぁ~?」
えっと・・・つまり、何だ。・・・フォルティーナが言う様に、マリレナさんの魅力や美しさ強さや優しさは間違い無くそこにあるとは思う。でも、だから、何?・・・何これ・・・?
「マリレナさん。これどういう事でしょう?」
「済みません。私にもサッパリ・・・」
「フォルティーナ。マリレナさんも俺もサッパリ意味が分からないんですが。もう少し分かり易く説明して貰えませんか?」
「はぁ~・・・。分かったね。良いかね。精霊樹は神樹とコルト下界の存在達が勝手に呼称しているだけでだね。創造神が植樹しただけの樹木。神の手によって植樹された樹木だね。神格を持った存在では無いね」
「今、何の話をしてるんですか?」
「何を言ってるね。精霊樹の話をしてるね」
「そうですね。精霊樹の話をしてる事位は分かるんですけど・・・」
もう良いや・・・。
マリレナさん。
『あ、はい』
このまま、フォルティーナに満足するまで喋られせて、終わったら社の洞窟を見に行きましょう。
『は、はい・・・。直ぐ終わらないと思いますよ・・・』
黙って聞いていれば、夕方までには帰宅出来るじゃないかと。
『そうですね』
「そうだね!?ロイク。君は、精霊樹から神気を感じた事があるかね」
「ありませんが・・・」
ニヤニヤと厭らしい表情のフォルティーナ様。彼女は女神様だ。本物の・・・。
「当然だね。神気すらも持っていない樹だからだね」
「それで?」
「精霊樹は、コルト下界の自然の力の循環を統制している大切な樹だね。だが、循環を統制しているだけで、自然魔素を生み出してはいないね」
「はぁ~・・・」
「結果的に、大樹の森の聖域内は、聖属性と大樹属性に満ちているね」
結果的にって、全く説明になっていないと思うんですが・・・。
マリレナさん。今ので分かりましたか?
『大樹の聖域内に、大樹属性と聖属性が満ちているのは事実です』
「大樹属性は地水火風属性が混じり合った属性だね。だが、地でも水でも火でも風でも無い属性だね。大樹の聖域はそんな大樹属性と聖属性で形成されているね」
「はぁ~」
『精霊眼になってから、大樹属性の存在に気付いたのですが、大樹属性を感じる場所は限らています。精霊樹やマルアスピー様やロイク様の傍に居る時位です』
俺の傍もですか!?
『はい。ミト様からは感じませんでしたが、ロイク様からは感じましたよ』
そうなんですね・・・。
意外だ。どうして俺から大樹属性?
「間違ってはいないね」
「「はっ?」」
何が?
「ロイクもマリレナもこう覚えると良いね。コルト下界に初期聖域は1つしか存在しないね。それは【離宮】の神気だね。その後、第二期聖域として5つの聖域が創造されたね。それは【中央】の大樹属性まぁ~後に聖属性とハーフ&ハーフになってしまうがだね。そして【西】の地属性、【北】の水属性、【南】の火属性、【東】の風属性。と、こんな感じが分かり易くて手頃だね」
「それって、中空の離宮の神聖域は別としても、精霊樹や結束の一枚大岩や大瀑布ガルネスや憤怒の火山フルムテルや息吹の谷に宿ってる精霊様の属性がそのまま聖域の属性に成っているって事ですよね?」
「うんうんだね」
「精霊樹の内が無属性に近いのは何故ですか?」
「あぁ~・・・・・・。おっ!そうだったね。精霊界から苗木を持って来て植えたと言ってね」
だから、この世界では精霊樹って名前だったりして・・・。
「確かだね。精霊界では【聖樹】【世界樹】とか呼ばれていたよぉ~な・・・。まぁ~良いね。コルト下界では信仰の対象として神格も無いのに【神樹の精霊樹】だね。面白くて良いね。ハッハッハッハッハだね」
「それで、どうして無属性に近いんですか?」
「だから。精霊界に存在した樹木の内側に存在するアスピーの自宅は、限りなく精霊界の環境に近い精域だね。限りなく無属性に近い環境に限り無く近い訳だね。つまり、神気ではないが、限り無く無属性に近い事から神気にも限り無く近い訳だね。分かったかね」
・・・そういう物だと思う事にしよう。
「分からなくても良いね。あたしは優しい女だね。褒められて伸びるタイプだね。だから。大樹の聖域は聖属性が50%で大樹属性が50%だね」
さっきから、だからを強調してるけど・・・何?
「ハッハッハッハッハだね」
「聖域の話ですよね?」
「その通りだね。聖域の属性を教えたね」
確かに・・・。後で、タブレットで勉強しよう。
「そしてだね。どうして邪属性の聖域で203人は助かったのか説明するね」
「お、お願いします」
「分かり易く説明するとだね」
分かり易く説明出来るなら最初からそれで・・・。
「はい。是非、分かり易くでお願いします」
「フフッ」
マリレナさん笑わないでください。
『すみません。ちょっと面白かった物で、ついです』
「聖域を形成する属性が聖属性なら聖聖域だね。地属性なら地聖域、水なら水聖域、火なら火聖域、風なら風聖域だね。邪なら邪聖域、光なら光聖域、闇なら闇聖域、無なら神聖域。全部聖域だね」
「各属性にも聖域を形成する力が存在する訳ですね」
「うんうんだね」
「でも、属性が飽和した空間では属性酔いを起こすんですよね?」
「それは聖域ではない場所での話だね。自然の循環が乱れた場所の事だね」
「邪属性が飽和した場所だから悪影響が出るって訳じゃないって事ですか?」
「当然だね。普通に考えるね。内に秘めた属性が聖属性では無いからといって、聖属性の聖域内に入って何かが起きるかね」
あれ?・・・。
「邪獣様達が入ったら大変な事になると思うんですが」
「当然だね。内に秘めた属性が邪属性の存在が聖属性の聖域内に入ったら消滅してしまうね。その前に危険な場所だと教える優しさだね」
優しさって・・・。
「安心するね。地聖域に主が水属性の個体が入っても消滅しないね。同じ様に水聖域に火属性の個体、火聖域に風属性の個体、風聖域に地属性の個体が入っても消滅しないね。聖聖域に邪属性や闇属性の個体が入るのは止めた方が無難だがだね。ハッハッハッハッハだね。まぁ~、入らなければ消滅しないね。気にする必要は無いね。自然魔素の相関関係によっては若干の居心地の悪さもあるかもしれないがだね。それは仕方ないね。そういう物だね」
ようするに、邪属性の聖域は聖域だからOKって事で、無理矢理暗記だな。
「ふう・・・」
「難しいかね」
「ロイク様。風と地と水。地と水と火。水と火と風。火と風と地。他と聖と邪。他と邪と聖。他と光と闇。他と闇と光。無属性や大樹属性の関係を考えると中空の離宮やマルアスピー様のお家の属性はとても理に適っているんです。今回203人は邪属性の聖域のおかげで助かりました。彼女達は聖属性を秘めていなかったからです。普通のエルフ族の一般人なんです」
「なるほど」
「ロイク。君はだね。どうしてマリレナの時には直ぐに納得するね」
「どうしてって」
分かり易いからに決まってるじゃないですか。
「そんな事無いですよ」
「まぁ~特に気にしてないね」
気にしてないのね・・・。
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俺達3人はやっとの事で、社のある洞窟へ移動した。
「確かに、邪属性で、微かに聖域な感じがします」
「はい。周囲にとても大きな聖属性の聖域と結界が展開している事で、感じ取るのが難しいですが、確かにまだ存在している様ですね」
「だから。さっき言ったね。微弱だが邪属性の聖域だね」
まだ、続いてたのか・・・。
「さっきまで、邪属性の聖域が存在する事すら知らなかったんです。疑ってた訳じゃありません」
「うんうんだね。まぁ~良いね」
「ところで、変な質問かもしれませんが、この社には精霊様が宿らなかったんですかね?」
「私の知っている限りでは、宿ってはいませんでしたよ」
「なるほど」
「前は居たね。邪の神が隠れた時にだね。あらゆる世界の邪の精霊達が、邪の神を慕い一緒に行ってしまったね。いやぁ~あの時はなかなか楽しかったね」
つまり、この社にも宿っていた訳か。
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「さっきから何してるんですか?」
「気にする必要はないね」
「いや、社の中に手を突っ込んで何かやってる女神がいたら、流石に気になります」
「フォルティーナ様。先程から何をされているのですか?」
「おっ!やっぱりあったね」
「「何が?」」
「さっきは気付かなかったね。意味不明な紙切れの裏にボタンがあったね」
≪ビリッ
「この紙だね」
「それお札じゃないですか。ビリッて・・・破いちゃったんですか?」
「邪魔だったね」
「ちょっと押してみるね」
「えっ!ちょっと、待」
≪ポチッ
「って、ください・・・・・・押しちゃったんですか・・・!?」
「ロイク。分かって無いねぇ~だね。ボタンがあったら押してみる。穴があったら入ってみる。当然だね」
≪ガゴーン ガコーン カコーン
「ロイク様。洞窟中に変な音が響いて・・・」
「はい・・・これって・・・」
「あぁ~煩いね。頭に響くね。全く何の音だね」
貴女のせいだと思うんですけど・・・。
「はぁ~・・・。ボタンを押したからだと思いますよ」
「何でもかんでもあたしのせいにされても困るね」
・・・明らかに原因はお前だろうがぁっ!
「ロイク様。フォルティーナ様。一度、洞窟から出た方が・・・」
「そうですね。って、あっ・・・」
俺は振り返った。
「・・・入口が無い!?」
「入口が消えてしまいました」
「今迄に、こんな事ってありましたか?」
「いえ、1度も・・・」
「うんうん。なるほどだね。これは奥に進むという神からの啓示だね。行くしかないね」
神からの啓示って・・・。お忘れですか・・・。貴女は確か神様、女神様ですよね。
「さぁ~。今でしょうだね」
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・
「社の奥の道しかないみたいですね」
「一本道だね」
この先ねぇ~。どう考えても誘導してるし、罠感全快なんですけど・・・。
「はぁ~」
俺は、社の奥の道を覗き込み溜息を漏らした。
「これって、罠だとしか思えないんですけど」
「安心するね。さっき奥を調べた時は何も無かったね」
「それ、ボタンを押す前ですよねぇっ!」
「当たり前だね。ボタンを押したのはついさっきだね」
「さっき奥を調べた時は何も無かったんですよね?」
「うんうんだね」
「マリレナさん。フォルティーナ。洞窟の外に出ましょう。ここにはもう何もありません」
「何を言ってるね。ボタンを押した後は調べて無いね」
「ロイク様。入口が・・・」
「俺の神授スキル【フリーパス】なら一瞬です」
「そうですよね。ロイク様。お願いします」
「お任せください」
≪パチン
「フォルティーナ。今のパチンは何ですか?」
「何でも無いね」
・・・まさかぁっ!
ありがとうございました。