3-7 ゼルフォーラ砂漠調査の日③~地の中精霊ミュー・クリオ~
リーファ歴4075年7月29日、闇の日。
大烏賊菊螺旋貝の肉を頬張る。ワワイ山脈の頂上に宿りし精霊様。地の中精霊ミュークさん。
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地の中精霊ミュークさんの情報
【名前】ミュー・クリオ【個体レベル】――
【本職】―――――
【誕生日】―――【性別】女【一人称】僕
【年齢】14011【血液型】―――
【種族】精霊界精霊種
【状況】ワワイ山脈の頂上に宿りし中精霊
【虹彩】ゴールド
【髪色】フレッシュ・トースト
【髪型】ロング
【身長】153cm 【B】82
【体型】カァーヴィ 【W】53
【利腕】右 【H】81
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「良い香りがする!・・・山では嗅いだ事の無い香りであったが、思った通り味も申し分ないぞ。これはいったい何の肉か知りたいぞ」
・・・見たらドン引きするだろうなぁ~。
「それは、古代種の魔獣、大烏賊菊螺旋貝の肉よ」
「ほぉ~、古代種とは思わなんだぞ。海の名残か、それが磯の香と風味で僕をここへと誘ったぞ」
背はトゥーシェと同じ位かな。全体的に華奢に見えるのは、トゥーシェが意外にグラマーなせいだろう。中精霊のミューク様も世間一般的にナイスバディーと言って良い。可愛らしい容姿で僕かぁ~・・・。
「主殿よ。この地を代理とはいえ長きに渡り管理する精霊です。しかも地属性の精霊です。地中の施設や邪属性について何か知っているやもしれません」
「聖邪獣から神獣様に高位進化したと言っていたが、創造神様より神格をいただかずしてどの様に無しえたのか聞きたいぞ」
「我が主殿より神託していただき、九級下級神として神獣へと進化したのです」
「俺は普通の人間なんで、神授や神託ではないですけどね。普通に付与しただけです」
「聞けば聞く程に、貴方様が何者なのか理解に苦しむぞ」
「そうね。ロイクは私を愛する旦那様なの」
ん?・・・【を】。ですか・・・まっ、良いか。変に追及しても俺が恥ずかしくなるだけだ。
「夫婦!?・・・精霊と、人間?・・・がか?・・・啓示・・・・・・信じられないぞ」
「ロイクは、私の他に、神様も妻にする選ばれた存在なのです」
「何と神様までも妻にですか・・・凄いぞ」
「主殿は、創造神様より、スタシオンエスティバルクリュの管理を任され、このコルト下界の守護聖人として来たる日に備え、中心的な立場として世界を導く事を神授されし御方なのです」
「あの集団神授の人の子であったか・・・僕も夢で何度か啓示を受けたぞ」
「人間種に限らず、精霊種もまた啓示を与えられていたのですね」
「時に、大樹の精霊様に確認したい事があるぞ」
「何かしら」
「僕は創造神様が集団神授により人間種達に啓示を与えた夜に異なる夢を1つ多く見たぞ」
「どんな夢かしら」
「もし僕に、啓示の人の子が食べ物を、夢の通り恵んでくれた時には、嫁となって地の精霊として人の子を支えよ。さすれば、僕の未来は開かれる。夢の人の子は影であったが、僕は啓示に従い嫁になるぞ。大樹の精霊様は人の子の妻。ならば妻である者に許可をいただきたいぞ」
創造神様。いったいどんな啓示を中精霊様にお与えになられたのですか・・・。この流れって嫁取りですよね?
「えぇ、構わないわ」
・・・あっさり許可出さないでくださいよぉ~。少しは考えてください。少しはぁっ!
「そうか。まだ若い美空でありながら、その度量の広さ。流石は、大精霊以上の精霊力を持った存在といったところだぞ」
「そうね」
肯定する訳ね・・・
「素晴らしい。主殿にまた1人。奥方様がぁ~~~ヒヒィ―――ン」
「俺抜きで盛り上がってるところお聞きしますが、創造神様は、ミューク様に何て啓示をお与えに?」
「僕の正式な名前は、ミュー・クリオ。旦那様の妻になると決めたからには、ミューと呼んで欲しいぞ。大樹の精霊様が貴方様を呼ぶ様に僕も、ロイクと呼んで良いか聞きたいぞ」
「俺は何て呼ばれても良いのですが、その前に嫁の件について話合いませんか?」
「うむ。確かに食べ物を恵んで貰い。創造神様からの神授を理由にし。一方的に嫁の立場に収まろうとするわ都合が良過ぎる。怪しい精霊に思われても仕方が無いぞ」
まともな精霊様で良かったぁ~。
「僕の家にある物も僕の物も全部ロイクの物だぞ。勿論、僕もロイクの物だぞ。そうだなぁー他にはぁ~。最近ワワイ山脈の麓に集落を作り住み着いた樹人族が11万人程いたのだが、ワワイ大森林から大樹の森に帰化を遂げた森や魔獣達の生命力に抗えず、喰われたり繁殖の為に拉致されたりと僅か数日で、2000人以下まで数を減らしてる様だぞ」
でもないか・・・。あれ?11万人位の樹人族?・・・あっ!
「それ、隠れ里でフィーラの奪還を目指すとか言ってた人達かもしれません」
「知っていたのか残念だぞ。エルヴァリーズと呼ばれた樹人族の国がワワイ大森林に存在していた頃の、生贄の地に集団で住み着いた時には驚いたぞ」
「生贄ですか?確か聖地とかって言ってたと思いますが・・・」
「なるほどだぞ。確かに孫魔猿にとっては聖地だぞ。繁殖の地で労せずして女を手に入れられる。食べ物まである」
生贄を捧げた地が、時間の経過と共に聖地として記憶されたのか・・・闇樹人族や高位樹人族達は知ってたはずだよなぁ~・・・・・・あぁ~なるほど。大人の事情か・・・。
「僕が知っている限りではあの繁殖猿達は、あそこまで大きな群れになる事は無い。物凄い数の群れが生贄の地へ徒党を組んで押し寄せたぞ」
「それで、彼等は、2000人まで減ったとして何か対策しなかったのですか?」
「流石に、そこまでは僕でも知らないぞ。遠目に見る限りでは、自然魔素に恵まれた個体は見当たらなかった。それに、戦闘が得意そうな者も見当たらなかったぞ」
「捕食され、繁殖用に囲われた訳か・・・」
確か、男性の方が多い集団だったと思ったけど・・・メリアさん。聞かない方が良いな。マリレナさんかバジリアさんだな。
マリレナさん。
『・・・は、はい。ロイク様どうなされたのですか』
隠れ里に移住した樹人族が居たじゃないですか。
『はい』
あの人達何ですけど、孫魔猿に食べられたり、繁殖用に攫われて、2000人位まで減ってるらしんですよ。
『あらあら、それはお気の毒に』
何でも、聖地って呼ぶ様になったのは最近の話で、少し前は生贄の地と呼ばれていた場所だったそうです。
『生贄の里と呼ばれていた時代があった様な気もしますが、聖地と呼ばれる様になってから4000年位は経っていますし、エルヴァーリズ王国の聖地ワワイの森の隠れ里と言ったら、あの隠れ里の事ですよ』
誰が移住したとか覚えてますか?
『そうですねぇ~女性が2000人程で後は男性達で、子供や老人は居なかったと記憶しています』
隠れ里に生き残ってる樹人族は、繁殖用の女性達だと考えた方が良さそうですね。
『そうかもしれません。分かりました。聖地の件は、高位樹人族と闇樹人族と樹人族の警備隊で秘密裏に処理しておきます』
秘密裏である必要は無いですが、保護優先でお願いします。
『孫魔猿の子供を身籠ってしまった母体は出産と同時に息絶え、生まれたばかりの孫魔猿の幼体に捕食される運命にありますが、どうなさいますか?』
風の樹人族の掟にお任せします。
『そうですね。フフッ。後ほど報告します』
お願いします。
『はい』
う~ん。・・・・・・。
「僕は精霊だから、今のがレソンネだって分かったぞ。でも、精霊気を使わずにどうやったのか知りたいぞ」
「相手も精霊なんですが・・・そうですか、俺って精霊気を使ってなかったのか・・・へぇ~・・・」
自然魔素とか神気でレソンネしてたのかな?
「マリレナね」
「はい」
「そうね。マリレナが適任でしょうね」
「ふ~ん。マリレナって精霊も、ロイクのお嫁さんなのかい?気になるぞ」
「えぇ。マリレナは、風の樹人族の高位樹人族から、創造神様の御力で高位進化し風の精霊に成ったの」
「人間種が精霊に進化・・・精霊界出身では無い者が、化現精霊として存在しているとは驚きだぞ」
「彼女はとても綺麗。女の私が見ても見惚れてしまう程よ。そして、84000年以上もこの世界を見て来た尊敬出来る女性なの」
「僕の8倍近く生きているぞ」
「えぇ。ロイクの1番最初の妻は私。でも、ロイクはマリレナがたぶん1番好き」
「ほぉ~」
・・・えっと。
「マルアスピーさんや。いったい何の会話をしてるのかなぁ~・・・」
「マリレナという1人の女性の話よ」
「俺の話もしてませんでしたか?」
「そうね。ロイクはマリレナが好き。人間種として経験豊かなマリレナに惹かれるのは当然ね。そして彼女は精霊種に高位進化したわ。人間種としての経験を持ちながらも精霊としても生まれたばかり。とても可愛いわよね」
「えっと、ディシュネン様の話は駄目だけど、マリレナさんやミュークさんの話は良いんですよね?」
「そうね」
「ロイク。僕はミュークではないぞ。ミューだぞ」
基準が分からん。と、いうか。マルアスピーのこれって、微妙に起こってるよなぁ~・・・もっと分からん。
「ミューさん。ミューさんでしたね。分かりました。それで、マルアスピー。マリレナさんが適任だってどうして思うんですか?」
「風の樹人族の大長老だったのよ。それにフィラーを中心に土地の歴史を生きて来た賢人。相応しいわ」
「確かに」
「あとはね。フフフ」
「どうしたんですか?」
「精霊になって最初の仕事としては調度良いの」
「最初の仕事?」
「なるほど成り立ての精霊であるならば、大樹の森の洗礼を受ける必要があるぞ」
「洗礼ですか・・・」
「ロイク。通常精霊以上の精霊には、精霊として存在が確立した時、洗礼を受ける義務が生じるのだぞ」
「へぇ~」
「僕も14000年以上前に洗礼を受けたぞ」
「私も受けたわ」
「なるほど。それが大樹の森だと都合が良い訳ですね」
「えぇ。とてもね」
「大樹の精霊様よ」
「マルアスピーで良いわ。貴方もロイクの妻になるのだから」
「分かったぞ。それではマルアスピー。僕の事はミューと呼んでくれて構わないぞ」
「そうね」
「マルアスピー。ロイクは精霊の事について余り知らない様だが不思議だぞ」
「ロイクは、創造神様から神授を沢山与えられ忙しいの。それでも私の事を愛してくれているわ」
「子供が産まれた時、どうなるか知ってるのか?疑問だぞ」
「知らないわ」
「なるほどだぞ」
隠れ里の話とか、地下施設の話とか、邪属性の話とか・・・どうなちゃったのかなぁ~。エリウスさんは、興奮しながらちゃっかり肉食べてるし・・・。
「ロイク。精霊には、精霊界の血統と、ここコルト下界の血統があると知ってると思うが、コルト下界の血統は、精霊と言っても自然の力の属性の塊であって生命ではない。意思を持ち存在するが生命ではない。子供精霊、小精霊と呼ばれる人間種の御伽噺や絵本の世界に度々出て来る精霊は、コルト下界の血統の事だぞ」
「それは、以前マルアスピーから教えて貰いました」
「精霊界の血統の精霊は、精霊、中精霊、大精霊、長老精霊、父精霊、母精霊、精霊王。コルト下界に定住する事が認められるのは大精霊様までで、長老精霊様や父母精霊様が定住する事は精霊界の理で禁止されているぞ」
「へぇ~そうだったんですね」
「マルアスピーが尊敬に値すると褒め称えていたマリレナと言う名の精霊は、コルト下界の人間種樹人族、風の樹人族の高位樹人族から高位進化したコルト下界の血統の精霊だぞ。しかも、それをお認めになり高位進化の神授をお与えに成られたのは創造神様だぞ」
「そういう事になりますね」
「精霊界が確認しに来るぞ」
「何でまた」
「理が揺らいでしまったからだぞ」
「精霊界にバレなきゃ良いのではないかと・・・」
「洗礼を受ける。それは精霊として精霊王様に挨拶する事でもあるのだぞ」
・・・洗礼無しってダメだったのか?
「マルアスピー。マリレナさんは洗礼を受ける必要ってありますか?」
「あるわよ」
「洗礼を受けたら、精霊界が動くかもしれないんですよね?」
「そうね」
「そうだぞ」
「創造神様の神授によって確立した事実は、古き良き理よりも息吹の理なのよ。例え精霊界が確認しに来ても問題無いわ」
「そうだぞ。その時に考えれば間に合う事何だぞ」
・・・ダメだ。今、この議論を続けても勝てない。意味が無い・・・。マリレナさん突然洗礼に巻き込んでしまってごめんなさい。頑張ってください。
俺は、そっと、さり気無く、誰にも気取られる事無く、創造神様にマリレナさんの無事を祈りました・・・。
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「そうだぞ。僕は偉いんだぞ。だから、無事だった203人は保護したぞ」
保護したのか・・・保護!
「今、保護って言いましたよね?」
「そうだぞ。僕は偉いんだぞ」
「はい。ミューさんはとっても偉いです」
何か、トゥーシェ煩い方を相手にしているみたいで疲れて来た。
「ふ~ん203人は助かったのね。良かったわねロイク」
「主殿よ。2000以下の状態から203人も助かったのです。10分の1以上の人間種が命を繋いだのです。喜ばしい事ですなぁ~ヒヒィ―――ン」
エリウスさん。何だか興奮しっ放しな気がするけど大丈夫なのかぁ~・・・。それに、その前は11万人近く樹人族が居た訳だから。壊滅を免れただけでほぼ壊滅だろ。これって。
「さぁ~主殿にマルアスピー様に、地の中精霊殿よ。食べ終わった事ですし、調査を再開しましょう」
・・・話が終わるのを待ってたんじゃなくて、食べてただけだったんですね。
「うん?何か調査していたのか?知らなかったぞ」
「中精霊殿よ。ここゼルフォーラ砂漠に邪属性の循環や溜りが存在しているのです。そしてそれはどうやら地下に転移で移動した施設が原因かもしれないのです。御心当たりはありませんかな?」
「地下かぁ~僕は地属性の精霊だぞ。直ぐ確認してやるぞ」
「おっ。確認ってそんな事が出来るんですか?」
「ロイク。後であの肉を食べさせて欲しいぞ」
「はい。幾らでも食べてください」
「えぇ。沢山食べてくれて構わないわ」
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「このオアシスの水を抜けば良いんですよね」
「この大きな水溜りの下に空洞があるぞ」
「水溜りって・・・まぁ~水溜りか。・・・抜くって言ってもそんな魔法は無いので」
「よし」
「おっ!ミューさん。何か良い方法が?」
「飲むぞ」
「は?・・・4人で邪属性の浸食を受け汚染された水をですか?」
「気合いがあれば何でもと人間種の諺があるではないか気合いが足りないぞ」
う~ん。アルさんかマリレナさんに指導して貰おう。それが良い。
「転移魔法で、水だけオアシスからその辺に移します」
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水を抜いたオアシスの底には、明らかに人工物と思われる平な白い石の床が、数ヶ所露出していた。
「主殿。これは・・・オアシス自体人工物だった様です」
「ですね」
「ねぇロイク」
「はい。なんでしょう」
「ここレジナットから北西へ42.195Km位の場所よね」
「そうなりますね。言いたい事は分かります」
こうなるんじゃないかと、薄々感じてはいたんです。
「私の計画が」
「えっと......
俺は、マルアスピーの言葉を遮った。
......ここの調査をサクッと終えて、マルアスピーと俺は、回収してない銀色の液体の池へ行きましょう。エリウスさんはミューさんを連れてスカーレットのエルドラドブランシュまでお願いします。フォルティーナに連絡して、もしエルドラドブランシュに居ない様なら場所を聞いて、ミューさんを紹介してください」
「お任せあれ」
「ロイク?」
「マルアスピーは俺と一緒です」
「そうね。フフフ」
「この白い石には、邪属性と地属性の自然魔素が練り込まれているぞ。見た目以上に強固で禍々しいぞ。どれ、【ラピス】≫」
≪ドーン
え?
大きな衝撃音と爆風がオアシスの底から上へと噴き上げる。
「今のラピスですよね」
「地属性の精霊の精霊地属性魔法は強力だぞ。今のはかなり加減したからな弱くて驚いたか?本気を出せばラピスでも山ぐらいは吹っ飛ばせるぞ」
「そうなんですね・・・」
最近、自分がおかしな事に成っていて鈍くなってたけど、精霊様も神様もこれだよ。これ。理不尽な存在なんだよ。
「主殿。砂埃が晴れます」
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「階段ね」
「・・・ふむ」
「どうしたの?」
・・・拍子抜けだ。地下にある位だから、魔力陣で転移し出入を行う物とばかり思っていたのに、オアシスの底に階段って・・・。
「何の為に、この階段があるのかなって考えていただけです」
「そうね。私が思うに、人間種は飛べ無いわ」
「そうですね」
「昇降する為でしょうね」
「・・・俺もそれしか思い浮かびません」
聞いて損した。
「なぁ~調査するのではなかったのか?気になるぞ」
「エリウスさんは、ここで待っててください」
「御意」
「エリウス」
「はい。マルアスピー様」
「貴方は、聖獣から神獣へ進化しロイクの眷属神の1柱として大成を遂げたわ。でも、眷属や家臣である前に家族だと言う事を忘れてはいけないわ」
「はい。何か気になる事でもありましたか?」
「安定して無いわ」
「なるほど」
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「ホラ、マルアスピー。中に入りますよ」
「ロイク。待ってちょうだい。今行くわ」
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・
階段を下りると、死に絶えたばかりの白衣を来た人間族達が居た。
彼等は、転移し研究施設を帝国以外の存在から守る為、予め決められていた手順に従って作業し邪属性の浸食を受け、もがき苦しんだのだろう。
俺は、タブレットで施設内を検索してみる。
「・・・やっぱり干渉規制エラーです」
「誰もいないのに?」
「です」
「検索機能がおかしくなってるのかしらね」
「う~ん・・・それはさておき、まずは研究資料を回収して、研究者の遺体は浄化して焼却です。施設は破砕して聖梟獣サビィ―さんの異空へ転移させちゃいます」
「サビィ―。あの馬鹿鳥がいるのか?会いたく無いぞ」
「知り合いでしたか」
「あれは厄災を運ぶ馬鹿鳥だぞ」
ありがとうございました。