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このKissは、嵐の予感。(仮)   作者: 諏訪弘
ーアシュランス王国建国編ー
130/1227

2-48 ヴァルオリティア帝国帝都ガルガンダの消滅と、竜の爪痕。

――― R4075年7月25日(風)26:00


 ヴァルオリティア帝国ジーゲンツヴァイル侯爵領ゼンスタード。遥か昔、巨人族の王国があった地に、神授スキル【フリーパス】で、俺とトゥーシェは移動した。



「ジェルマン伯爵。状況はどうなってますか?」


「ククイムは抑えた様だね」


「はい」


「ゼンスタードは、地表の市街地よりも遥かに広い市街地がまるで迷路の様に地下に張り巡らされていてね。同行したルーリン・シャレット天爵副王領の貴族領軍私兵隊6000名で、全てを抑えるには2~3日は必要だと思う」


「そんなにですか・・・神授スキル【タブレット】『表示』ヴァルオリティア帝国ジーゲンツヴァイル侯爵領ゼンスタード全体図・『視認対象』ジェルマン伯爵、トゥーシェ ≫」



「あぁ~・・・何か物凄く広いですね・・・」


「ここまで凄い事になっていたとは」


 宙に移し出されたはゼンスタードの全体図は、ゼルフォーラ王国のブオミル侯爵領ロイと同規模の市街地と、この市街地より13倍以上の広さ規模と思われる地下23階まである都市空間が広がっていた。


≪カツン カツン


 トゥーシェは、周囲を確認すると、ジェルマン伯爵が装備しているゼルフォーラ王国軍中央騎士団団長の甲冑を突いた。


 ジェルマン伯爵はゼルフォーラ王国の貴族であり軍人だ。


「な、何でしょうか!?・・・」


「アリスの男親。お前に聞きたい事があるのじゃぁ~」


「わ、私にですか・・・」


 家の父バイルや剣聖ボードワン以外のゼルフォーラ王国の重臣達は国王陛下を含め皆一様に、フォルティーナやアランギー様やアルさんやマルアスピーやトゥーシェに委縮している。神様や精霊様や悪魔という存在は畏敬畏怖の対象、普通の反応らしい。


「アリス達は何処なのじゃぁ~?」


「あぁ~アリス達なら、地下市街地と地上を繋ぐ上下移動する動く部屋を制御する為の魔力陣に付きっ切りで作業をしています。動く部屋に兵士達が閉じ込められ無い様にする為には、魔力を常に流しておく必要があるらしいのです」


「アリスがかぁ~?なのじゃぁ~」


「はい」


「おい人間の男」


「トゥーシェ。その呼び方止めた方が良いですよ。フォルティーナに聞かれたらまた痛い思いしますよ」


「ふん。今はおらんのじゃぁ~。私は自由の身なのじゃぁ~。ガッハッハッハッハ」


「それで、何ですか?」


「アリスは自然魔素(まりょく)が高い方ではないのじゃぁ~。個人レベルが高い事でステータスが周りより高いだけなのじゃぁ~」


「・・・まぁ~確かに高い方では無いと思いますが、普通の人間で考えたらかなり高い方の人間だと思いますよ。以前、家族や親類を集めて【MP】増加をやった時があったじゃないですか」


「あったのじゃぁ~」


「あの後、パフさん、アリスさん、テレーズさん、サラさんの4人の【HP】と【MP】は大幅に引き上げしたんですよ。トゥーシェもその場にいたじゃないですか!」


「・・・覚えてないのじゃぁ~」


「興味無い事には相変わらずですね」


 ベッドに横になりながらコミックって絵と文字の書籍を読んでたし覚えて無くて当然か。


「ステータス・・・なぁ~私も強くなりたいのじゃぁ~」


「それなら、新しく仲間に加わってくれた家族のステータスも近々上げてしまう予定なので、悪魔種のトゥーシェも試してみますか?」


「おぉ~頼むのじゃぁ~」


 ダメ元で試してみる分には問題無いだろう。マルアスピーやアルさんには効果は無かったけど・・・もしかしたら、悪魔種はいけるかもしれないし。


「トゥーシェは、最終的には大人版のトゥーシェに近い感じに成長するんですよね?」


「ババァ~に成る気は無いのじゃぁ~」


 ババァ~って、そのババァ~はトゥーシェ貴方ですよ・・・


「ババァ~で思い出したのじゃぁ~。強い力で一気に片付けてしまうのじゃぁ~!フィーラでロイクがやった事をここでもやるのじゃぁ~」


「あぁ~なるほど。それもそうですね。他の都市もありますしゼンスタードでのんびりしてる訳にも行かないのかっ。・・・その方が良さそうですね」


「ロイク君。いったい何をする気なんだい?・・・それに大人版とかババァ~とはいったい何の事だい?」


「順を追って説明したいと思います。ですが、今は併合が先です。見ててください。その前に一言!」


≪「 あーあー。アリスさん、サラさん、テレーズさん。兵士の諸君。お疲れ様です。皆さんを一度地上に戻します 」



 6000人の貴族領軍私兵隊の隊員と、アリス、サラ、テレーズが、俺の前に出現する。


≪御領主様(複数)


「「「ロイク様」」」


「いつみても凄まじい魔術というか・・・現象だね・・・」


「お疲れさま。まさか市街地の地下に市街地よりも広い都市空間が広がっているとは想定外で完全に編成ミスしました。しかも自然魔素(まりょく)の安定供給が必要な部屋があるそうですね」


「はい。上下に動く部屋が都市内に幾つか存在しているようです」


 他にもあるのか・・・地図を作成して担当者に渡した方が良いか。


「サラさんは引き続き、後方支援、技術者チームの指揮をお願いします」


「はい」


「市街地と地下は俺が引き継ぎます。アリスさんとテレーズさんを同行させるつもりですが構いませんか?」


「こちらは問題ありません」


「「お手伝いします」」


 俺は予定を大きく変更する事にした。



≪「 兵士諸君。ゼンスタードと周辺地域には20Km圏内に侵入すると、侵入と同時に気絶する魔術を施してあります。これは、人間に限らず魔獣全てです。今から、市街地より出陣し半径20Km圏内に気絶している魔獣を駆除し素材や魔晶石や核を回収してきてください。利益によって臨時のボーナスを出します。また、人や馬車等を発見した場合は保護を優先してください。編成は小隊1部隊を1チームにし回収チームはジェルマン伯爵に指揮をお任せします」


≪ハッ!


 ジェルマン伯爵指揮の下、貴族領軍私兵隊は10ラフン()も経た無い内に行動を開始した。


「中央騎士団の団長の統率力の凄さを見た気がします」


「なぁ~不思議なのじゃぁ~」


「何がですか?」


「「「トゥーシェさん?」」」


「アリスの父親は凄いのじゃぁ~。どうやって、ロイク。お前の父親は友に成れたのじゃぁ~?」


「さぁ~・・・不思議ですよね」


「「バ、バイル様は英雄様ですっ!」」


 アリスとテレーズの声がハモる。


「英雄ならロイクも同じなのじゃぁ~」


「バ、バイル様も凄いお方なのです」


「そうですよ。アリスの言う通りです。バイル様は勘違いされやすいだけで凄い方なのです」


「勘違いで英雄もなかなか凄いのじゃぁ~ガッハッハッハッハ」


「「そういう意味ではありませんっ!」」


 ある意味、勘違いで英雄視されてるところがある。強ち間違いでも無さそうだけど・・・ハハハ。親父確りしてくれよっ!


「トゥーシェさん。人間の縁とは不思議な物なのですよ」


「サラ。縁で英雄には成れんのじゃぁ~」


「そうでしょうけど・・・バイル様はロイク様の前にゼルフォーラ王国でこの世界の英雄に成られた正真正銘偉業を成し遂げた方なのです。あぁ~ですけど・・・」


「ジェルマンはなかなかの人格者なのじゃぁ~。友は選ぶべきだと思うのじゃぁ~」


 俺もそう思う。親や子は選べ無い。だからこそ友人の吟味は確り行うべきだと思う。


 世間の親父の評価は、否定的で散々な物が多い。その反面一部の熱狂的なバイル信者による称賛の嵐や誇張され美化され誰の実話なのか識別不能な物も少なくない。姿を隠していた23年間が影響し所謂二極化が進んだのだと俺は考えている。


 思う所は多い・・・



 まぁ~今は来たる日の為に・・・


「雑談は後にして、まずは帝国兵を身分証と下着姿で、帝都の南東20Km地点に強制転位で移動させちゃいます。後、武具や雑貨類や資料は一旦タブレットに回収します」


「ん?なのじゃぁ~・・・」


「トゥーシェさんどうかなさいましたか?」


「テレーズも見・・・ロイク。サラとアリスとテレーズにも宙に映る絵が見える様にするのじゃぁ~」


「『視認対象』アリス、サラ、テレーズ ≫」


 俺は、全員の目の前に画面を飛ばした。


「地下7階の右端を見るのじゃぁ~」


「あれ?おかしいなぁ~・・・俺達以外は気絶してるはずだし。表示も指示して無いんだけど・・・建物が動いてるのかっ!?」


「ロイク様。確認しに行った方がっ!上下する部屋は魔力を送り続けない限り動きません。何者かがロイク様の気絶を回避し動く仕掛けを施した何かを動かしているのかもしれません」


「サラの言う通りね」


「ロイク様。トゥーシェさん。サラ、アリス。私達の他にも高い【MP】を持っている人がこの都市にいるという事でしょうか?上下する部屋を動かす為に結構消費しましたし・・・」


「「そうね」」


「アリスさんテレーズさん。トゥーシェも地下7階へ行きましょう」


「分かりましたわ。アリス、テレーズ。任せたわよ」


「任せてよ」


「勿論です」


「おうなのじゃぁ~」


「・・・トゥーシェさんもお願いしますね」


 サラさん。・・・トゥーシェの事、今、忘れてましたよね・・・


「任せるのじゃぁ~」


「行った事の無い場所なので、まずは俺だけフリーパスで移動して召喚で皆を呼びます」



――― R4075年7月25日(風)26:35


 地下7階の一画。


 俺は魔法の通じ無い金属で出来た巨人の攻撃を回避しながら原因を調査している。


≪ドドドドドドッ ドォ―――ン


 金属で出来た巨人は、体当たりという単調な攻撃だけを繰り返し、壁に突撃しては向きを正し、そしてまた壁に突撃する。俺の身体の周りに自動展開している結界に体当たりされると金属音が響き煩かった。仕方が無いので回避しながら部屋の中を調査を進めている。


 何か変なのに絡まれてるんで倒したら召喚します。


『はい。分かりました』


『変なのにですか?』


『おい人間の男。お前からかなり離れた場所におるのに絵が消えんのじゃぁ~』


『そういえばそうですね』


『ロイク様・・・建物が生き物の様に動いているようですが、いったい何なのですか?』


 えっと。


≪ドドドドドドッ ドォ―――ン


 金属の巨人?・・・生命反応も無いし、自然魔素(まりょく)系統の攻撃が一切通じ無いし、良く分かりません・・・・・・


『そうなのですか・・・』


 はい、テレーズさん。俺も良く分からない状況です。


『その部屋の奥の部屋にも動いてる建物があるようですよ』


『おぉ~アリスの言う通りなのじゃぁ~動く建物が2つあるのじゃぁ~』


 目の前のこれが、もう1つあるって事かぁ~・・・まいったなぁ~。


『おい人間の男。強制転位で帝国の帝都にでも移動させてしまえばいいのじゃぁ~』


 いやいやいやぁ~・・・それは流石に・・・まずいですよ!


『帝国の建物なのじゃぁ~止め方位誰かが知っておるのじゃぁ~』


『そうですよロイク様』


 アリスさんまで・・・


≪ドドドドドドッ ドォ―――ン


 金属の巨人が俺の方へ向き直る。が、先程までの様に突撃して来ない。


≪モード ヘンコウ


 うん?モード変更?


≪モクヒョウ ノ ホソク ヲ ダンネン......。 サイシュウ ノ メイレイ ヲ ジッコウ


 最終命令の実行って何の事だろう。まさかっ!?


≪バクハツ マデ アト 5 ・ 4 ・


 そのまさかだよぉ~・・・ここで爆発されたら資料や施設が・・・ 


≪3

 

『パトロン殿よ!』


 えぇ~・・・今、忙しいので、後でも良いですか?


『おんや、こちらに、自爆希望の金属製の巨人のレプリカがおりましてですねぇ~。はい』


 巨人のレプリカ?金属の塊で出来た大きな人間型をしている奴ですか?


『おんや、パトロン殿は博識ですなぁ~はい』


 それが、こっちもその金属の塊が2ついましてですねぇ~・・・


『なるほどぉ~自爆希望の金属製の巨人のレプリカを配置して証拠隠滅を図ろうとは人間とは実に姑息な生き物ですなぁ~はい。まるで神界の様で残念に思います。はい』


 そ、そうですか・・・ハハハ。・・・あれ?・・・3で止まったのか?


『おんや。5だの4だのと五月蠅いので時間を止めただけですぞ。はい』


 ・・・時間を止めたんですかっ!


 相変わらず、神様って何でもありだなぁ~。


『私などまだまだですぞ。はい。それで、この自爆希望の金属製の巨人のレプリカですが、どう料理するおつもりですかな。はい?』


 と、言いますと?


『サンプルにするのでしたら自爆されては回収出来ません』


 サンプルにするならそうですね。


『おんや、カウントがあと2か1で爆発してしまうのですが、パトロン殿の自爆希望の金属製の巨人のレプリカはどうなっておりますかな?はい』


 同じ感じです。


『おんや。・・・』


『何だね。楽しそうな事になってるじゃないかねぇ~。こういう時はだね』


≪パチン


 あっ!・・・


 目の前の動く建物が消えた。奥の部屋の巨人も同様に何処かえ消えた様だ。


『運の女神よ。自爆希望の金属製の巨人のレプリカを何処へやったのかね。はい』


『何を言ってるね。さっきロイク達が喋っていたね』


 まさか・・・・・・フォルティーナ。・・・まさかとは思いますが、金属の巨人をヴァルオリティア帝国の帝都ガルガンダとかに転送してませんよね?


『安心するね。帝都の中心にある王宮に全部まとめて飛ばしたね』


『おぉ~それは一安心ですな。はい』


 全部まとめて?・・・いったい動く建物は幾つあったんですか?


『パトロン殿よ。建物ではありませんぞ。あれは金属製の巨人のレプリカですぞ』


 そのレプリカを幾つ帝都に?


『えっとだね・・・あぁ~~~やってしまったねぇ~・・・ただの動く建物だと思っていたねぇ~~~あぁ~・・・それ巨人のレプリカかねっ!・・・ゴーレムと見間違ったとかないかね?』


 アランギー様は、金属製の巨人のレプリカだって言ってましたが・・・


『おんや、その通りです。はい』


『不味いね』


 どんなふうにですか?


『爆発するね』


 知ってます。・・・爆発までのカウントダウンの最中でしたから。


『・・・・・・・・・・・・まぁ~気にする事は無いね』


 今の間、凄く気になるんですけど。


『将来ハゲるね』


『そうですぞ。パトロン殿よ。小さな事を気にしていてはハゲますぞぉっ!はい』


 帝都が爆発に巻き込まれたら大変な事になります。大勢の人が命を落としちゃいますよ・・・今直ぐ、別の所に飛ばしてください。


『無理だね』


『おんや、既に無理ですな』


 無理?


『運の女神殿が強制転位させた直後、不要と思い時間への干渉を止めました。はい』


『安心するね。人間前を向いて生きると幸せが後ろから付いて来るね。今ならロイクの後ろにはあたしが付いて来るね。ハッハッハッハだね』


『そうですぞ。今なら不肖このアランギーもお供しましょう』




――― R4075年7月26日(聖)10:00


 一夜明け。スカーレット大神殿の連合国家フィリー本部代表者執務室。


「代表殿よ・・・ヴァルオリティア帝国の帝都が王宮以外吹き飛んだとはどう言う事だ!この竜王に分かる様に説明して欲しい」


「その件につきましては、担当のフォルティーナから皆さまに説明します・・・」


『あたしは面倒な事が嫌いだね』


 何、言ってるんですか。犯人は限りなくフォルティーナじゃないですか。


『何を言ってるね。自爆願望を持った者が勝手にやった事だね。あたしは知らないね』


「フォルティーナ様。私にもどうか御説明を願えませんか?


「フォルティーナ様。このヴィルヘルムにもどうか御説明をお願い致します」


 ほら。皆、フォルティーナに期待してますよ。


『・・・分かったね』


「えっとだね。ヴァルオリティア帝国が製造した最終命令自爆殲滅型のゴーレムが18体がだね。帝都の中心にある王宮の上空300m~400mで爆発したね」


「「「はぁ~・・・」」」


「でだね。王宮は地の精霊の結界があったおかげでだね。地属性のゴーレムの爆発の衝撃を完全に防いだね」


「フォルティーナ様。完全に防いだ爆発で、帝都は王宮以外壊滅したのですか?」


「まぁ~話は最後まで聞くね。聖王はこう言いたいのだね。防いだはずの爆発でどうして帝都が消えたのかとだね」


 だから、さっきから皆そう言ってるじゃないですか。


『あたしは何も悪く無いね』


 良いから続けてください。俺は、フォルティーナが悪気が合ってやってないって知ってますから・・・


『分かったね』


「結界の中の王宮は無傷だったね。だがだね。結界の外は規模の大きな爆発が18回も同時に起きて王宮から半径15Km深さ80m位で吹き飛んだね。海になったね。王宮の場所だけ島という事になるね」


「フォルティーナ様。住民はどうなったのかな?」


「竜王だったかね」


「はい。ドラゴラルシム王国竜王クロージャ・ルードラゴ・ルーバーンです」


「安心するね。幸いな事に何が起こったのか理解する事も無く苦しまずにだね。帝都と一緒に吹き飛んだね」


 安心の使い方間違ってますよ・・・


「つまり、ゼルフォーラ大陸最大の都市が、一夜にして吹き飛び都市も住民も全て消えたと?」


「違うね。王宮で争っていた者達は生きてるね。まぁ~何だね。船も無い状況でだね。右回り海流の強い新しく出来た海を渡ってゼルフォーラ大陸に向かって15Kmも泳ぎ切る事は難しいね。帝国は詰んだね」


 そのドヤ顔止めてぇ~・・・間違ってますから・・・


『あたしのおかげで、帝国との争いが解決したね』


 面倒な事に成った気がしますが・・・気にし過ぎですかね?


『その時はその時だね』


「旧ヴァルオリティア帝国の東側半分は旧フィーラ王国が併合したね。西側はゼルフォーラ王国、ドラゴラルシム王国、ララコバイア王国で好きにすると良いね。人間族ばかりの集落だね。創造神が言っていた範囲外だね」


「ふん。ヴァルオリティア帝国なぞ我がドラゴラルシム王国の精鋭のみで余裕だわい」


「そうかね。それなら任せるね。でだね。聖王イヴァンと国王ヴィルヘルムに相談なのだがね」


「「は、はい。フォルティーナ様」」


「旧トミーサス王国の【王都トミーラン】とその周辺に広がる【ラン平野】をララコバイア王国に、旧トミーサス王国の【ランザス】とその周辺【サス平野】とサス山脈の入り口【ガダム】をゼルフォーラ王国に譲渡するね」


「「譲渡ですか?」」


「そうだね。その代わりだね。トミーサス大森林とサラン川を中空の離宮創神殿の管理者の管理下にして欲しいね。序でに言うとだね。ゼルフォーラ王国ルーリン・シャレット天爵副王領を新国家アシュランス王国に譲渡して欲しいね」


「我がゼルフォーラ王国領をですか・・・」


「聖都スカーレットを王都にしたいね」


「王都というのは、アシュランス王国の王都ですよね?」


「そうだね。それ以外に無いね」


「その通りですが・・・」


「おい。この竜王を無視して話を勝手に進めるで無い」


「安心するね。ヴァルオリティア帝国の西側はクロージャ。君の精鋭達に任せるね」


「ぐ・・・」


「それでだね。もう1つあるね。ララコバイア王国にトミーランを譲る代わりにだね」


「代わりに何でしょうか・・・」


「旧大陸エグルサーラ。嘆きの島、竜の爪痕をアシュランス王国の領土として認めて欲しいね。出来ればだね。連合国家フィリーで承認して欲しいね」


「かの地は、人が近付いてはならぬ地です」


「神が良いって言ってるね。問題無いね」


「は、はいっ!フォルティーナ様の仰る通りでございます」


「竜王も聖王も良いかね?」


「重臣達にも聞いてみない事には・・・」


「この竜王。神の意思には逆らわぬ主義でな。それが正しいのであろう。従うまでよ」


「うんうんだね」


「ゼルフォーラ王国の重臣達が煩い時にはだね。大樹の森以外の森であればロイクが開拓すると言うね」


「・・・問題はそこでは無いのですが・・・」



***********************

≪世界地図≫です


挿絵(By みてみん)


―――

中央大陸・大樹の大陸【ゼルフォーラ】

聖域:大樹の森の聖域の精霊樹

※連合国家フィリーが存在する※

※フィリーは事実上世界最大の国※


国名:ゼルフォーラ王国

首都:王都モルングレー


国名:アシュランス王国

首都:聖都スカーレット

神地:中空の離宮

※旧大陸エグルサーラ管理国※

※大樹の森管理国※

※トミーサス大森林(大樹の森)管理国※

※ワワイ大森林(大樹の森)管理国※

※ゼルフォーラ王国の弟国※


国名:ララコバイア王国

首都:王都ラワルトンク


国名:ドラゴラルシム王国

首都:王都(竜都)ドルガ


国名:三皇帝ヴァルオリティア帝国

首都:帝都ヴァルク

※旧帝都ガルガンダは王宮以外消滅※

※三人の皇帝が支配するおかしな状態※

―――


―――

東大陸:大息吹の大陸【ネコトミサール】

聖域:息吹の谷の聖域の風穴


国名:ターンビット王国

首都:王都ネコトミ

※大陸全土を統治する王国※

―――


―――

南大陸:大火山と一枚大岩の大陸【ベリンノック】

聖域:結束の大地の聖域の一枚大岩

聖域:憤怒の火焔の聖域のフルムテル大火山


国名:ベリンノック王国

首都:王都ベリンノック


国名:ベリンノック共和国

首都:首都クルハルト

※ベリンノックから独立※


国名:フェルゼンラール王国

首都:王都ロリユテデデュール

※ベリンノックから独立※


国名:ズィルパール王国

首都:王都ディックズヘル


国名:アイゼンタール王国

首都:王都アイゼンタール


国名:ベトギプス王国

首都:王都クルンクイヤー

―――


―――

北大陸:大瀑布の大陸【フィンベーラ】

聖域:水煙の滝の聖域のガルネス大瀑布


国名:フィンベーラ王国

首都:王都ファスフォーン


国名:カルーダ王国

首都:王都ノルスフォン


国名:マルメット王国

首都:王都サントル


国名:カタストロシュール王国

首都:王都シュール


国名:ガルネス神王国

首都:神都ガルネス


国名:ジャスパット王国

首都:王都トーキー(東西朝以前)

―――

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